東京五輪:卓球女子団体…悔しい銀メダルも伊藤・平野「試合を楽しめた」石川は「自分を少し褒めてもいい」

Ito Ishikawa Hirano 080521

8月5日、東京五輪・卓球女子団体決勝で日本対中国の試合が行われた。

日本が悲願の金メダルを懸けて、過去3大会団体戦を連覇中の"王者"中国(世界ランキング1位)に挑んだ。今大会、中国はシングルスでは準決勝で伊藤美誠を破り、金・銀メダルを陳夢と孫穎莎の二人で独占。しかし、混合ダブルスでは伊藤は中国を撃破し優勝しており、この団体戦で真の決着をつけることとなった。

決勝はのオーダーは以下の通り。日本は過去3試合と同じ、石川佳純・平野美宇のダブルスに伊藤美誠がシングルス2試合のオーダーで臨む。対する中国も準々決勝、準決勝と同様に20歳の孫にシングルス2試合を託した。

  • 第1試合 石川佳純、平野美宇―陳夢、王曼昱
  • 第2試合 伊藤美誠―孫穎莎
  • 第3試合 平野美宇―王曼昱
  • 第4試合 伊藤美誠―陳夢
  • 第5試合 石川佳純―孫穎莎

先陣を切ったのは石川・平野の“かすみう”ペア。第1ゲームは強気で攻めた日本が11-9で先取。だが、第2ゲームは中国が甘い場面を見逃さずポイントを重ね、6-11で盛り返すと続く、その後も8-11、7-11と立て続けにゲームを奪われ3-1で先勝を許す。

続く第2試合では、シングルス準決勝で激突した伊藤と孫の再戦となった。まずは孫が第1ゲームを8-11で先取すると、続く第2ゲームも5-11で連取。中々自分の卓球をさせてもらえない伊藤だったが、第3ゲームを11-3で奪い一矢報いる。だが、第4ゲームでは3-11で破れ、2試合目も中国が勝利する。

中国の優勝に王手がかかった第3試合は平野対王の対決となった。平野はこれまで王と二度対戦しいずれも破れている。第1ゲームは5-11で王が先取。第2ゲームも平野が粘りを見せたものの王が連取すると、第3ゲームも中国が3-11で奪いこれでゲームセット。中国がストレート勝ちで金メダルを獲得、団体戦4連覇を果たした。

日本は、悲願の金メダルにあと一歩及ばなかった。

シングルスでは不完全燃焼だった伊藤は「やっぱり勝って終わりたかった。でも、最後まで試合を楽しめたのでそこは良かった」と話した。「中国人選手以外に負けなかったのは自信になったけれど、やっぱり中国人選手に勝ちたいという気持ちは凄く強い。これからもそこは変わらない」と振り返った。「ミックスダブルスで勝てたことは自信になった」「中国人選手に勝つことを現実にしていきたい」と今後に向けて意気込んだ。

ダブルスを戦った石川は「10年間続けてこれたことは今日は自分を少し褒めてもいい。リオからの道のりは自分にとっても厳しい道程だった。2012年の時よりも成長できているのかな。頑張り続けてこれたことが嬉しい」。

また、ダブルスとシングルスを戦った平野は「ダブルスでは石川さんとの練習が活きた。ただ、あと一歩が遠かった。シングルスでは準決勝まで通用していたプレーが通じず最後まで相手のプレーに圧倒された」と振り返った。卓球が好きじゃない時期もあったと話す平野は「ただ、銀メダルは少し悔しいけれども、今回こうして戦えて卓球を楽しめたことは良かった」と前を向いた。

銀メダルに終わったものの最後まで全力を尽くした3人。中国との差は確かにあったが、この悔しさを糧に3年後のパリ五輪での活躍を期待したい。

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