井上尚弥はどのようにしてTJドヘニーに勝つのか?「モンスター」対「ザ・パワー」の対決に備えて

2024-08-30
読了時間 約2分
Naoki Fukuda

無敗の世界スーパーバンタム級統一王者である井上尚弥は、同階級のどの選手に対しても有利とされ、9月3日に東京で行われるアイルランド人TJ・ドヘニーとの対戦では、多くのブックメーカーが圧倒的なオッズをつけている。

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しかし、27連勝で24回のノックアウト勝利を誇るその強烈なパンチ力だけが井上を特別にしているわけではない。31歳の王者が「パウンド・フォー・パウンド」(体重無差別)で評価される理由は、そのスピード、技術、パンチの多様性、そしてリング上でのIQの高さといった要素が組み合わさってこそだ。

一方、37歳のドヘニーは、試合に挑む上で絶対的なアンダードッグとされるものの、元IBF世界スーパーバンタム級王者であり、世界クラスの挑戦者である。ハードヒッティングなサウスポーであるドヘニーは、日本での試合で3連続KO勝利を収めるなど、良好な調子を維持している。

果たして王者の井上が、今回の挑戦者のドヘニーをどのように攻略するかを見ていきたい。

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井上がドヘニーに勝つためには?

井上はこの試合で、若さ、スピード、技術面での優位性を持っているが、自然体では小柄な選手だ。

“モンスター”井上は、2012年10月にライトフライ級でプロデビューを果たし、その後階級を徐々に上げていき、ライトフライ級、スーパーフライ級、バンタム級、そしてスーパーバンタム級でタイトルを獲得した。

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一方、“ザ・パワー”ドヘニーは2012年4月にプロデビューし、主にスーパーバンタム級で戦ってきた。彼のチャンピオン体重は常にスーパーバンタム級であり、26勝のうち20回をノックアウトで勝利しており、僅か4敗しかしていない。

挑戦者のサウスポースタンスは、特にストレートの左パンチが試合を終わらせる力を持っているため、十分に警戒すべきだ。オッズはそれとは反対を示唆しているものの、ドヘニーは危険な相手であり、軽視することはできない。

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井上の攻略法

そうである以上、井上はまずドヘニーの守りを崩し、その後一気に攻め込むことだろう。動きに優れている井上は、ドヘニーの右足の外側に左足を置き、中央からのストレートショットの道を作ることで、挑戦者をリセットさせる。これにより井上は攻撃のチャンスを広げることができるはずだ。

井上のもう一つの強みは、距離の見極め能力だ。昨年7月、井上は無敗のスティーブン・フルトンをマットに沈めた際にその力を見せつけた。サウスポーのフルトンは、ミッドセクションへの左ジャブで距離を保たれ、その結果、第8ラウンドで試合がほぼ決した破壊的な右ストレートを見舞われた。

そのパンチはドヘニー戦でも見られるだろうし、井上がこのパズルを解くのは試合の中盤に差し掛かる前ではないかと考えられる。

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🥊井上尚弥のプロフィール・戦績

  • 出身地:日本・神奈川県
  • ニックネーム:モンスター、怪物
  • 生年月日:1993年4月10日(31歳)
  • 身長:165cm
  • リーチ:171cm
  • 戦績:26戦26勝無敗(23KO)
  • 構え:オーソドックス(右構え)
  • 前戦:ルイス・ネリにTKO勝利(2024年5月6日)

🥊TJ・ドヘニーのプロフィールと戦績

  • 出身地:アイルランド・ポートレーイシュ
  • ニックネーム:The Power
  • 生年月日:1986年11月2日(37歳)
  • 身長:166cm
  • リーチ:173cm
  • 戦績:30戦26勝(20KO)4敗
  • 構え:サウスポー
  • 前戦:ブリル・バヨゴスにTKO勝利(2024年5月6日)

※本記事は国際版記事を翻訳し、日本向けに編集した記事となる。翻訳・編集:一野 洋