ルクレールがポール、フェルスタッペンはまさかの8番手|F1シンガポールGP予選結果&グリッド・決勝展望・天気予報・降格ペナルティ情報も

2022-10-02
読了時間 約6分

F1(フォーミュラ1)世界選手権2022年第17戦となるシンガポール・グランプリ(GP)の決勝が、日本時間10月2日(日)22時から行なわれる。1日(土)の予選結果、決勝グリッド、降格ペナルティ、決勝レース展望、現地天気予報を紹介する。

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2022年F1第17戦シンガポールGP:前節振り返り・降格ペナルティ・予選結果・決勝グリット

第16戦イタリアGP振り返り:フェルスタッペンが7番手からのV11

前節のFIA(国際自動車連盟)F1(フォーミュラ1)世界選手権・第16戦イタリアGPでは、地元フェラーリファン「ティフォシ」が大集結するなか、シャルル・ルクレールが久々のポールポジション獲得し、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はICE(内燃エンジン)交換超過のグリッド降格により7番手発進だった。ところが、フェルスタッペンは12周目でトップに立つと、ルクレールと首位争いを展開。さらにフェルスタッペンがトップを走っていた47周目、ダニエル・リカルド(マクラーレン)のマシンのスタックにより、セイフティーカーが導入されるも赤旗は振られず、残り周はSC先導のまま終了。フェルスタッペンが5連勝の今季V11となった。

虫垂炎で離脱したアレックス・アルボン(ウィリアムズ)に代わってライドしたニック・デ・フリースがF1初陣で9位に入賞し、2ポイント獲得の異例の代打デビューを飾った。日本人ドライバーの角田裕毅(アルファタウリ)は14位だった。

ドライバーズポイントは、フェルスタッペンが335点に到達し、2位のルクレールに114点差をつけた。残り7戦、フェルスタッペン自身が5戦以上で無得点にならない限りは年間王者は確定的となった。

第17戦シンガポールGPのサーキット、マリーナベイ市街地コースの特徴

前節の「スピードの殿堂」モンツァ・サーキットから一転して、マリーナベイ市街地コースは、最高速が抑えがちになる市街地コースのなかでもとくに「超低速コース」として知られる。シンガポールの経済的中心部であるダウンタウンコアと住宅地のカランにまたがるコースは、そのほどんどが公道となり、凸凹した路面にマシンのフロアがこすられ火花を散らす様は同GPの風物詩となっている。

1周5.063kmで23コーナーというツイスティなレイアウトは、100km/h以下まで落とす必要があるカーブが複数あり、なおかつ公道ならではの危険要素(滑りやすい白線など)もあって、毎年セイフティーカーが出動している。平均ラップタイムは1分40秒後半と他サーキットに比べて長く、全61周のレースは規定制限の2時間ギリギリに達する。亜熱帯特有の気候も相まってドライバーはレース終了後に体重が3kg減っているというのは有名な話だ。また、市街地コースゆえにオーバーテイクが難しく、予選結果が重要となる。

第17戦シンガポールGPでのアップデート・PU/GB交換・降格ペナルティ

オーバーテイク困難なコースということもあり、降格ペナルティを避けたい各車はほとんどがアップデートを回避した。ピエール・ガスリー(アルファタウリ)のみ6基目のエキゾーストを開封したが、ペナルティは発生しない(規定8基)。また、ギアボックス周りでもガスリー、ランド・ノリス(マクラーレン)とアルピーヌ勢が交換しているが、ペナルティはない。

第17戦シンガポールGP予選結果/決勝グリッド

現地時間10月1日は生憎の雨模様となり、FP3は各車十分な走行時間を取れずに予選に突入。各車が慎重な走りをこなすなかで、Q2でトップに立ったルクレールは、Q3でも勢いを維持してポールポジションを獲得した。

一方、ウエットな路面は次第に回復していったものの、ピットインのタイミングが読みにくい状況が続いたことが燃料マネージメントの明暗を分けた。Q1でトップを取ったフェルスタッペンは、Q3でポールを狙えるタイムを刻むなかで規定燃料不足の恐れが出たことで、ピットレーンスタートになるペナルティを避けるためにアタックを切り上げる事態に。ここ数戦で逆転優勝をものにしているフェルスタッペンだが、マリーナベイでの8番手発進はいささか厳しいハンデとなった。

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角田はマリーナベイ初レースという不安要素を抱えていたものの10番手でポイント圏内を確保した。

第17戦シンガポールGP予選結果/決勝グリッド

  1. シャルル・ルクレール(フェラーリ)Q1=1:54.129 / Q2=1:52.343 / Q3=1:49.412
  2. セルジオ・ペレス(レッドブル)Q1=1:54.404 / Q2=1:52.818 / Q3=1:49.434
  3. ルイス・ハミルトン(メルセデス)Q1=1:53.161 / Q2=1:52.691 / Q3=1:49.466
  4. カルロス・サインツ(フェラーリ)Q1=1:54.559 / Q2=1:53.219 / Q3=1:49.583
  5. フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)Q1=1:55.360 / Q2=1:53.127 / Q3=1:49.966
  6. ランド・ノリス(マクラーレン)Q1=1:55.914 / Q2=1:53.942 / Q3=1:50.584
  7. ピエール・ガスリー(アルファタウリ)Q1=1:55.606 / Q2=1:53.546 / Q3=1:51.211
  8. マックス・フェルスタッペン(レッドブル)Q1=1:53.057 / Q2=1:52.723 / Q3=1:51.395
  9. ケビン・マグヌッセン(ハース)Q1=1:55.103 / Q2=1:54.006 / Q3=1:51.573
  10. 角田裕毅(アルファタウリ)Q1=1:55.314 / Q2=1:53.848 / Q3=1:51.983
  11. ジョージ・ラッセル(メルセデス)Q1=1:54.633 / Q2=1:54.012
  12. ランス・ストロール(アストンマーチン)Q1=1:55.629 / Q2=1:54.211
  13. ミック・シューマッハ(ハース)Q1=1:55.736 / Q2=1:54.370
  14. セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)Q1=1:55.602 / Q2=1:54.380
  15. 周冠宇(アルファロメオ)Q1=1:55.375 / Q2=1:55.518
  16. バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)Q1=1:56.083
  17. ダニエル・リカルド(マクラーレン)Q1=1:56.226
  18. エステバン・オコン(アルピーヌ)Q1=1:56.337
  19. アレックス・アルボン(ウィリアムズ)Q1=1:56.985
  20. ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)Q1=1:57.532

決勝展望:ルクレールは今度こそ優勝を飾れるのか

前節イタリアGPでポールポジションに収まりながらもフェルスタッペンに敗れたルクレール。2番手のセルジオ・ペレス(レッドブル)、3番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)というベテランの存在は厄介だが、不安定な路面状況で好ラップを刻んだルクレールにとっては絶好のレースになるだろう。

ライバルのフェルスタッペンはFP1からマシンに不調、予選では燃料配分で陣営の采配ミスがあり、今回の8番手スタートはこれまでの逆転優勝劇をみせたレースとは違い、明らかなビハインドになる。年間王者の座を確実にするためにも最小限のダメージに抑えたいところ。

決勝もウエットな路面になりそうなだけに今年もセイフティーカー出動は避けられそうにないが、各車大きな事故なく終わることを祈りたい。

2022年F1第17戦シンガポールGP:マリーナベイ市街地コースの天気予報

  • 決勝スタート:現地時間10月2日(日) 20:00(日本時間21:00)

シンガポールGP・決勝当日のマリーナベイ市街地コース周辺の天気予報は、現地時間21:00からレース終了の23:00頃まで全面的に雲に覆われ、雷雨予想の降雨率はレースが進むにつれて40%から60%まであがってくる。予選以上に路面状況の変化に注意が必要となりそうだ。気温は27℃だが湿度は80%を超え、体感温度はさらに4℃ほどあがる。例年通り、ドライバーにとってはシビアなコンディションになる。

注目のF1シンガポールGP決勝は、日本時間10月2日(日)21時からスタートする。日本国内向けの中継はフジテレビNEXTDAZNで視聴できる。

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