【F1ガイド】スプリントシュートアウトって何? 2024年シーズンの「スプリント」システムを解説

2024-04-18
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昨年に引き続き、2024年シーズンのF1でもスプリントフォーマットGPが6大会予定されており、今季の実施は、4月19〜21日の中国GPが最初となる。

「スプリント」と「スプリントシュートアウト」について本誌スペイン語編集部のマウロ・マリアーニ記者が解説する。

2024年直近スプリント実施GP:F1第6戦中国GP(4月19〜21日)

昨シーズンに続き実施される「スプリント」レース。今季初実施は、第5戦中国GP(4月19〜21日)となり、第6戦マイアミGP、第11戦オーストリアGP、第19戦アメリカGP、第21戦サンパウロGP、第23戦カタールの計6戦が予定されている。

  1. 第5戦中国GP(4月19〜21日)
  2. 第6戦マイアミGP(5月3〜5日)
  3. 第11戦オーストリアGP(6月28〜30日)
  4. 第19戦アメリカGP(10月18〜20日)
  5. 第21戦サンパウロGP(11月1〜3日)
  6. 第23戦カタール(11月29日〜12月1日)

今年で4季目の「スプリントフォーマット」とその変遷は以下の通りだ。


■2021年導入の「スプリント」、昨季から始まった「スプリントシュートアウト」とは?

2021年、F1運営サイドは「グランプリの週末をよりエキサイティングにするため」に100km限定スプリントレースの導入を決定。スプリント実施のGPは、通常の開催フォーマット(FP3回、予選、決勝)に対し、「スプリントフォーマット」と呼ばれる。最初の2年間は1シーズンに3回のみだったが、2023年から6回に拡大された。

2021年と2022年、スプリントフォーマットの週末は、金曜日に「練習走行(FP1)+予選」、土曜日に「練習走行(FP2)+スプリントレース」、日曜日に「決勝レース」というように分けられていた。初日の予選では土曜日のスプリントのスターティンググリッドが決められ、その結果によって日曜日の決勝グリッドが決められていた。

当時の仕様では、例えば予選でポールポジションを獲得したドライバーがスプリントレースで脱落した場合、そのドライバーは最下位スタートになるという不可解なルール(予選が予選の意味を為していなかった)で、この点については関係者からも不評を買っていた。

▼2023年、スプリントと決勝の独立性の担保へ

2023年にはそうしたフィードバックを踏まえ、FP2を廃止し、明確なスプリントのための予選「スプリントシュートアウト」を設定。

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スケジュールも金曜日に「FP1+決勝レース用予選」、土曜日に「スプリントシュートアウト(スプリント予選)+スプリント」、日曜日に「決勝レース」を行うフォーマットに変わった。

スプリントシュートアウト(スプリント予選)は、従来の予選よりも短いセッションとなり、SQ1は12分、SQ2は10分、SQ3は8分となった。タイヤは各予選で新品使用が義務付けられ、SQ1とSQ2はミディアム、SQ3はソフトが規定された。ドライバーのカットラインについては、20人でスタート、15人が続行、10人がフィニッシュと通常予選と変わらない。

これらの変更により、スプリントシュートアウトおよびスプリントの結果は決勝レースに一切影響を与えなくなった。各チームは日曜日のグリッドが危険にさらされることがなくなったため、スプリントレースでより攻めの戦略を採ることができるようになると考えられた。

▼2024年のスプリントフォーマット

しかし、2023年フォーマットにも欠陥があった。金曜日の予選後に一部を除いて車体セッティング・パーツ変更ができないため、スプリントシュートアウトやスプリント前後にペナルティ(パルクフェルメ違反)覚悟で変更を選ばざるを得ない「実害」が出ていた。2024年はその点を反映した調整が入り、2月5日に合意された。

  • 金曜日:練習走行(FP1)とスプリントシュートアウト(スプリント予選)
  • 土曜日:シュートアウトで決まったグリットでスプリントを実施後、決勝用の予選を行う。スプリント関連の結果は予選および決勝には一切影響しない。
  • 日曜日:土曜の予選で決まったグリッドにより、決勝レースが実施される。

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■F1スプリントレースでは、何ポイントが与えられる?

スプリント導入初年度の2021年は1~3位までしかポイントを獲得できなかったが、F1は2022年からこのセッションに対する各チームの関心を高めるために分配率を変更した。

これにより、ドライバーズポイントという形で報酬を得られる順位が大幅に増加した。トップ8でフィニッシュしたすべてのドライバーは、以下のシステムを通じて得点を得ることができる。

決勝レースでの獲得ポイントからすれば小規模なものだが、後半戦になれば僅かなポイント差が年間の順位争いに影響を与える。スプリントレースですべて1位なら、8点x6で48点となりバカにはできない。

  • 1位 - 8点
  • 2位 - 7点
  • 3位 - 6点
  • 4位 - 5点
  • 5位 - 4点
  • 6位 - 3点
  • 7位 - 2点
  • 8位 - 1点