【初日結果】セレクトセール2024 1歳馬セール高額落札馬まとめ

2024-07-08
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(Getty Images)

7月8日、北海道・苫小牧にて日本最大級のサラブレッドセリ市、「JRHAセレクトセール2024」の1日目の開催が行われた。初日のこの日は欠場馬10頭を除く233頭の1歳馬たちが上場され、高額落札の数々が会場内、そして中継を見守った競馬ファンたちを盛り上げた。

ここでは、1日目のセールで1億円(税抜)以上の落札価格を記録した1歳馬たちを高額な順にランキング形式で掲載。購買者から高い評価を受けた若駒たちを振り返っていく。

セレクトセール2024 1歳馬セールの高額落札ランキング

※ランキングは落札価格が1億円(税抜)以上の上場馬のみ

※上場馬、購買者の情報はJRHA(日本競走馬協会)が発表するデータに基づく

順位 落札価格(税抜) 上場馬名 性別 父名 購買者
1位 5億9,000万円 デルフィニアⅡの2023 牡馬 キタサンブラック ロデオジャパン
2位 4億円 アスコルティの2023 めす キタサンブラック (株)ダノックス
3位 3億9,000万円 コーステッドの2023 牡馬 エピファネイア (株)ダノックス
4位 3億4,000万円 イーヴンソーの2023 牡馬 エピファネイア 藤田 晋
5位 3億3,000万円 コンペティションオブアイデアズの2023 牡馬 エピファネイア (株)ダノックス
6位 3億1,000万円 カレンブーケドールの2023 牡馬 エピファネイア TNレーシング
7位 2億8,000万円 ライツェントの2023 牡馬 ハービンジャー 金子真人ホールディングス(株)
8位 2億5,000万円 ラビットランの2023 牡馬 コントレイル 窪田 芳郎
9位 2億5,000万円 カルティカの2023 牡馬 コントレイル TNレーシング
10位 2億1,000万円 ホロロジストの2023 牡馬 サートゥルナーリア TNレーシング
11位 2億円 シュガーショックの2023 牡馬 オルフェーヴル 国本 哲秀
12位 1億9,000万円 リリーオブザヴァレーの2023 牡馬 ロードカナロア 林田 祥来
13位 1億9,000万円 マーブルケーキの2023 牡馬 モーリス 藤田 晋
14位 1億8,000万円 ウィープノーモアの2023 牡馬 サートゥルナーリア 里見 治
15位 1億7,000万円 ドリームアンドドゥの2023 牡馬 ロードカナロア 大空企画
16位 1億7,000万円 コンテスティッドの2023 牡馬 ロードカナロア TM GROUP
17位 1億6,000万円 ホームカミングクイーンの2023 牡馬 エピファネイア 藤田 晋
18位 1億5,000万円 アムールポエジーの2023 牡馬 マインドユアビスケッツ 金子真人ホールディングス(株)
19位 1億5,000万円 サマーハの2023 牡馬 キタサンブラック 金子真人ホールディングス(株)
20位 1億5,000万円 マドラスチェックの2023 牡馬 キタサンブラック 今福 洋介
21位 1億5,000万円 カデナダムールの2023 牡馬 サートゥルナーリア 野田 みづき
22位 1億3,500万円 ソーメニーウェイズの2023 牡馬 サートゥルナーリア 阿部 雅英
23位 1億3,000万円 ツルマルワンピースの2023 牡馬 シルバーステート TM GROUP
24位 1億2,000万円 アンブレラデートの2023 牡馬 ブリックスアンドモルタル 今福 洋介
25位 1億2,000万円 イルーシヴハピネスの2023 牡馬 スワーヴリチャード 三木 正浩
26位 1億1,000万円 アルビアーノの2023 牡馬 インディチャンプ TNレーシング
27位 1億500万円 タムニアの2023 牡馬 コントレイル (有)ウエストヒルズ
28位 1億500万円 グローバルビューティの2023 めす キタサンブラック ロデオジャパン
29位 1億円 パリスビキニの2023 牡馬 クリソベリル 藤田 晋
30位 1億円 コスモポリタンクイーンの2023 めす エピファネイア (同)DMM.com
31位 1億円 ティファニーズオナーの2023 めす コントレイル MKレーシング
32位 1億円 ジルダの2023 牡馬 ナダル TNレーシング

注目の高額落札馬

2024年のセレクトセールの1歳馬セールにて最も高い落札価格がついた上場馬は「デルフィニアⅡの2023」だった。キタサンブラック産駒の牡馬をめぐる激しい競り合いは税抜5億9,000万円で決着し、これはセレクトセール史上2番目に高額。税込価格では6億4,900万円となり、これまでの1位だった「トゥザヴィクトリーの2006(競走馬名:ディナシー)」の6億3,000万円(税抜6億円、落札された2006年当時の税率は5%)を超える落札価格となった。

母デルフィニアⅡは現役時代ヨーロッパで活躍しG1レースでも2着が複数回ある名牝。近親にも活躍馬が多数いる血統で、馬自身の出来の良さも評価されてか超高額の落札価格を記録した。購買者のロデオジャパンは昨年のセレクトセールでもキタサンブラック産駒を高額落札している。

牝馬の最高額は「アスコルティの2023」で税抜4億円にのぼった。G1馬アスコリピチェーノの半妹となる良血で、こちらも「デルフィニアⅡの2023」に続き父はキタサンブラック。セレクトセールで落札価格が1億円を超える上場馬のほとんどは牡馬であることからも、本馬のセリの結果は異質と言えるだろう。購買者は『ダノン』の冠名で知られる(株)ダノックス。悲願のダービーオーナーの仲間入りを果たした大馬主が来年以降の牝馬戦線を騒がせることになるかもしれない。

今年の日本ダービー優勝馬・ダノンデサイルを輩出したエピファネイアの産駒は6頭が税抜1億円以上、うち4頭が3億円以上の落札価格を記録する大フィーバーで、最高額は「コーステッドの2023」の税抜3億9,000万円。ダノンベルーガ、ボンドガールら実力馬をきょうだいに持つ良血で、当然本馬にも大きな期待がかかる。購買者は前述のダノンデサイルも所有する(株)ダノックス。

近年のセレクトセールで存在感を放つ藤田晋氏は今年も期待の良血馬を複数落札しており、最高額は「イーヴンソーの2023」の税抜3億4,000万円であった。注目したいのは税抜1億9,000万円で落札された「マーブルケーキの2023」。モーリス産駒の本馬はソダシ、ママコチャ、メイケイエール、アマンテビアンコら数多くの活躍馬を輩出するシラユキヒメ牝系の出身で、美しい白毛の馬体の持ち主。順調にいけば来年夏以降となるデビューに競馬ファンからの熱視線が集まりそうだ。