12月17日(日本時間18日)に行われたメンフィス・グリズリーズ対オクラホマシティ・サンダーの一戦は、NBAの歴史で初めて選手がファンとの友好的な会話で退場を命じられた試合となったのかもしれない。
前半終了間際、サンダーのユージン・オモルイによるフリースローの場面で、グリズリーズのジャ・モラントがファンと話していたようだった。そしてサンダーが交代を行った際、レイ・アコスタ審判がモラントに2度目のテクニカルファウルの笛を吹いたのだ(モラントはその前に判定に対する抗議でテクニカルファウルを宣告されていた)。
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モラントとチームメイトは退場を命じられてあ然とした。モラントが審判に向けて話していたのではないことを説明しようとしたが、アコスタ審判は判定を覆さなかった。
現場にいた『SiriusXM』のGabe Ikard記者は、退場に至った経緯をこう伝えている。
- グリズリーズのファンが「20点ビハインドだけどやってやろう」と励ます
- モラントは「やるけど、審判があの笛を吹いてくれないとね」と返答、聞いていた審判が退場命じる
コートを去りながらモラントはファンに向けてジェスチャーをし、これで選手と観客の交流は終わったかに思われた。だがその後、モラントはFaceTimeを使って会話を続けたのだ。
モラントはロッカールームから父親に連絡し、父親がファンにスマートフォンを渡したのである。
ファンは『The Oklahoman』のJoe Mussatto記者に対し、この状況に気分を害したが、モラントからは自分が責められるべきことじゃないと明確に言われたと明かしている。
モラントは6得点、5リバウンド、2アシストで試合を終えることになった。グリズリーズは109-115でサンダーに敗れている。
試合後、グリズリーズのテイラー・ジェンキンズ・ヘッドコーチは報道陣にモラント退場に対する審判団の説明についてコメントすることを拒んだ。審判団の責任者ジョン・ゴーブルはMussatto記者に、「審判団の誠実さを疑う発言」が、2度目のテクニカルファウルの理由と話している。
報告書によれば、「観客向けた行動や会話の結果としてテクニカルファウルとなったのか?」との問いに、ゴーブル審判は「ノー」と答えた。だが、モラントは明らかに納得していない。嘘や誇張を示唆する画像を投稿している。
『The Associated Press』によると、モラントは「1回目は顔を叩かれたと言ってテクニカルファウルになった。ののしってはいない」と話した。
「もうひとつは、彼が僕の会話に入ってきて、ファンと話していたことでまたテクニカルファウルになった」
原文:Ja Morant FaceTimes with Grizzlies fan after bizarre ejection vs. Thunder(抄訳)