ユタ・ジャズは6月5日(日本時間6日)、クイン・スナイダー・ヘッドコーチの退任を発表した。6日(同7日)、スナイダーはオーナーのライアン・スミスやダニー・エインジCEOと一緒に最後の記者会見に臨んだ。
スナイダーは「ずっと頭を悩ませてきたことで、こういうことに関して完全に明確になることは決してないんだ」と話した。
「何週間もかなりの期間考えてきて、土曜の夜に今がその時だと感じた。本当に喪失感があるよ。悲しい。ここで起きたすべてを考えれば予想されることだと思う。私は自分が与えようとしてきたと感じているよ」
ジャズでの8年で、スナイダーはシーズン25勝だったチームを、6シーズンでプレイオフ進出に導いた。まずは守備で圧倒的なチームとし、それから過去数シーズンでリーグ有数の攻撃力のチームと成長させている。だが、その手腕は十分に評価されていない。
エインジCEOは「リーグ有数の守備のチームを、リーグ最高級の攻撃のチームに変貌させた。これはまれなことだ」と述べている。
「異なるスタイルのチームを指導し、攻守両面でこれだけ成功したのは、見事な足跡だと思う」
スナイダーはジャズで通算372勝264敗(勝率58.5%)を記録した。ジェリー・スローンに続き、ジャズの歴史で2位の勝率だ。
中でも2017-18シーズン、スナイダーは年間最優秀コーチ賞の投票で2位となった。ウェスタン・カンファレンスの月間最優秀コーチ賞も4回受賞している。
ベストシーズンは、新型コロナウイルスの影響で短縮された2020-21シーズンだ。NBA最高成績となる52勝20敗でウェスト第1シードでのプレイオフ進出に導いた。2021年のNBAオールスターゲームでは、「チーム・レブロン」のヘッドコーチを務めている。
また、スナイダー自身はハイライトのひとつに2017年のポストシーズン、ロサンゼルス・クリッパーズとのプレイオフ・ファーストラウンド第7戦を制した時をあげた。ジャズが2012年以来となるプレイオフ進出を果たしたシーズンだ。
エインジCEOとスミスは、スナイダーがすぐにNBAで指揮を執ると考えている。だが、スナイダー自身は直近の未来について明言を避けた。ひとつ確かなのは、子どもたちと一緒にハロウィンを過ごすということだ。
スナイダーは「コーチ業に関しては、来年どうするかは分からない」と話した。
「娘と一緒にハロウィンを過ごすことは分かっているよ。退任した私にとって、今はそれが希望の兆しだ」
原文:Quin Snyder Says Goodbye In Final Press Conference by Ryan Kostecka/UtahJazz.com(抄訳)