なぜバックスは43試合でグリフィンHCを解任したのか?

2024-01-23
読了時間 約2分
(Getty Images)

ミルウォーキー・バックスは1月23日(日本時間24日)、エイドリアン・グリフィン・ヘッドコーチを解任したことを発表した。開幕から43試合での決定だ。

ヘッドコーチとして1年目のシーズンだったグリフィンは、バックスで30勝13敗という結果を残した。NBAで2位の成績だ。今季のバックスはドラフト1巡目指名権3つや多くの選手と引き換えにデイミアン・リラードを獲得し、ヤニス・アデトクンボとのスーパースターコンビを形成。有力な優勝候補として期待されている。

『スポーティングニュース』では、グリフィンHC解任についてまとめた。

なぜバックスはエイドリアン・グリフィンHCを解任したのか?

ヘッドコーチとして1年目だったグリフィンは、2023-2024シーズン開幕からわずか43試合で解任された。

バックスのジョン・ホーストGMは、「シーズン中に決断するのは難しいことでした」と述べている。

「ただちに次のヘッドコーチ招へいに向けて取り組んでいます。ハードワークとチームに対する貢献をグリフィン・コーチに感謝します」

イースタン・カンファレンスで2位、NBA全体でも2位タイの成績である30勝13敗のバックスだけに、驚きの解任だ。だがシーズンを通じ、グリフィンHCやそのスタッフは選手との溝が報じられてきた。

最初の兆候は、開幕前にアシスタントコーチのテリー・ストッツが退任したことだ。チームの練習でグリフィンと口論になったと報じられてからのことだ。

12月には、ベテランのボビー・ポーティスが、インシーズン・トーナメントでインディアナ・ペイサーズに敗れた際、グリフィンに食ってかかったと報じられた。そして試合後の会見で、チームの顔であるアデトクンボがチームメイトを支持している。

当時、アデトクンボは「僕らはもっと組織が必要だ。終盤に何をしようとするのか知っていなければいけない。結局は終盤の努力だ」と話した。

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「終盤にもっとうまくやらなければいけない。何を成し遂げようとしているのかを分かっていなければいけない。自分たちが同じ方向に向かっていないと感じることがある。その代償を払っている」

グリフィン解任を受け、『Sports Illustrated』のクリス・マニックス記者は、「NBA業界では数週間前からヤニスを含む一部ベテランがグリフィンに対する信頼を失ったとの噂が絶えなかった」と報じている。

また、『The Athletic』は「優勝の可能性を現実にするために攻守両面で強力なスキームを構築することから、コート上でそれを実行するためのビジョンを選手たちにしっかり伝えることまで、グリフィンは初期段階から悩まされた」と伝えている。

「だが要するに、今のバックスが目指す高みから、グリフィンの能力に対する懸念が、首脳陣にとってこれ以上やり過ごせないほど大きな問題になっていたということだ」

バックスの指揮を執る以前、グリフィンは15年にわたってアシスタントコーチを務めた。2019年にはトロント・ラプターズでNBAタイトルを手にしている。

バックスの次期ヘッドコーチは誰に?

バックスは当面、アシスタントコーチのジョー・プランティが代理ヘッドコーチを務める。

複数の報道によると、NBA優勝経験を持つドック・リバースがリストのトップにいるとのこと。The Athleticは、「新ヘッドコーチとなるための話し合いをリバースと始めた」とまで報じている。

『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者は、バックスが「招へい可能で実績のある、限られたベテランヘッドコーチたちをすぐに目指すことを計画している」と伝えた。

The Athleticは、ゴールデンステイト・ウォリアーズのアシスタントコーチであるケニー・アトキンソンも候補と報じている。アトキンソンは夏にバックスが指揮官を探した際、グリフィンに続く候補だった。

原文:Why did the Bucks fire Adrian Griffin? Milwaukee head coach out after just 43 games(抄訳)
翻訳:坂東実藍