パリオリンピックに出場するアメリカ代表に、ボストン・セルティックスから3人目の選手が加わった。
USAバスケットボール(アメリカ代表)は7月10日(日本時間11日)、カワイ・レナードがパリオリンピック出場チームから離脱し、代わりにデリック・ホワイトを招集したことを発表した。30歳のホワイトは、セルティックスでNBA優勝を果たし、球団と延長契約を結んで間もない。
ホワイトが主要国際大会でアメリカ代表として戦うのは、これが初めてではない。だが今回は、より大きな役割を担う可能性もある。
ここでは、なぜホワイトが理想的な候補だったのかをまとめる。
なぜデリック・ホワイトがカワイ・レナードの代役?
ホワイトが理想的な代役だったのは、NBAで最も柔軟な選手のひとりだからだ。
6フィート4インチ(約センチ)のコンボガードであるホワイトは、2シーズン連続でオールディフェンシブチームに選出されており、ウィングで複数のポジションを高いレベルで守ることができる。一方で、攻撃でも平均16.7得点、4.1アシスト、3ポイントショット成功率40.4%を記録し、セルティックスの優勝に貢献した。
セルティックスで見せたように、ホワイトは現在のアメリカ代表ロスターにもいるようなスーパースター級の選手たちと一緒にプレイする上で完璧なタイプの選手だ。守備で脅威となり、攻撃でも特にレブロン・ジェームズやジェイソン・テイタムなど、アメリカ代表のスター選手のプレイメーク能力の恩恵を受けるだろう。
アメリカの対戦相手は、ペリメーターで難しい決断をしなければならないだろう。アメリカ代表の12人のうち、半数が2023-2024シーズンのNBAで3P成功率38.0%超をマークしているからだ。
レナードの代役にアメリカはフォワードを選ぶべきだったとの議論もある。だが、ホワイトの魅力は明白だ。
アメリカ代表の3ポイントショット
選手 | 1試合平均3P成功 | 3P成功率 |
ステフィン・カリー | 4.8 | 40.8% |
デリック・ホワイト | 2.7 | 39.6% |
ケビン・デュラント | 2.2 | 41.3% |
レブロン・ジェームズ | 2.1 | 41.0% |
ドリュー・ホリデー | 2.0 | 42.9% |
ジョエル・エンビード | 1.4 | 38.8% |
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過去のアメリカ代表でのデリック・ホワイト
2018年にホワイトはアメリカ代表としてワールドカップ予選を戦い、2試合で平均9.5得点、5.0アシストを記録した。2019年にはFIBAバスケットボールワールドカップでアメリカ代表の12人のロスター入りを果たしている。
ホワイトはアメリカ代表での10試合のうち8試合に出場している。
- 1試合平均15.5分間出場
- 1試合平均5.9得点
- 1試合平均1.3リバウンド
- 1試合平均2.5アシスト
- 1試合平均1.3スティール
- フィールドゴール成功率46.3%
- 3ポイントショット成功率16.7%
- フリースロー成功率77.8%
2019年のアメリカはグループプレイで8勝0敗と完璧だったが、ノックアウトフェーズ最初の2試合で敗北。7位で大会を終えた。当時サンアントニオ・スパーズに在籍していたホワイトは当時、現在チームメイトであるテイタムとプレイしている。
アメリカ代表メンバーや日程はこちら。
原文:Derrick White replaces Kawhi Leonard for Team USA: Why Celtics guard is ideal roster addition for 2024 Olympics(抄訳)
翻訳:坂東実藍