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NBAファイナル2024第1戦での6つの注目ポイント:ドンチッチ対策やブラウン活躍

2024-06-07
読了時間 約3分
(Getty Images)

6月6日(日本時間7日)に行われたNBAファイナル2024第1戦は、第1クォーター残り7分ほどでクリスタプス・ポルジンギスが途中出場するまでは、接戦になるかと思われた。だが、セルティックスはそれからクォーターが終わるまでに、12-11だったスコアを37-20とし、リードを広げた。

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ダラス・マーベリックスも、第3Q途中に29点あった点差を一桁まで縮めた。だが、セルティックスに力強く締めくくられ、ジェイソン・キッド・ヘッドコーチは試合残り4分ほどでスターターをベンチに呼び戻している。

結局セルティックスは107-89で快勝し、プレイオフでの連勝を8とした。

ここでは、第1戦を踏まえての注目ポイントをまとめる。

NBAファイナル2024第1戦を踏まえての6つの注目ポイント

クリスタプス・ポルジンギスの存在でセルティックスは異なるチームに

ポルジンギスは第1Qに試合の流れを完全に変えた。38日の離脱を経てもまったくさびつきを見せず、20得点、6リバウンド、3ブロックを記録。そしてそれ以上に攻守両面でインパクトのあるプレイを見せた。

シリーズを通じてポルジンギスがこの出来なら、マーベリックスがセルティックスに勝つのは難しい。シリーズを前に、3番手の選手になるのがカイリー・アービングかジェイレン・ブラウンかという議論があったが、それはポルジンギスだった。

第1戦のベストプレイヤーはジェイレン・ブラウン

ブラウンは試合を通じて素晴らしい守備を見せた。ルカ・ドンチッチを守り、リムでのプレイを阻んだ。3スティール、3ブロックを記録している。

守備だけではなく、ブラウンは攻撃でもっと良かった。わずか12本のショットでチーム最多の22得点をあげている。

セルティックスには、ドンチッチをできる限りスクリーンのアクションに絡め、彼をアタックするという明確なゲームプランがあった。それらのスイッチで極めてアグレッシブだったのがブラウンだ。ドンチッチをかわし、自身や味方のためのショットにつなげた。フリースローの後や、その他の試合が止まった時などに特に強調されたポイントだ。

ブラウンはNBAファイナル2022でもセルティックスのベストプレイヤーだった。今シリーズでも同じかもしれない。

ルカ・ドンチッチにあらゆるかたちで対抗したセルティックス

ドンチッチを止めることは誰にもできない。この試合でも、ドンチッチは30得点、10リバウンドを記録している。だが、アシストはひとつにとどまった。フィールドゴールは26本中12本成功の46.2%という数字だ。ドンチッチを抑えようとして望める上出来と言えるだろう。

セルティックスは様々な方法でこれを実現させた。試合を通じてコンスタントに対応を変えたのだ。様々な選手に応対させた。そしてペイントを埋め、ドンチッチがチームメイトたちに託すようにしたのである。

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ドンチッチは自分の仕事をした。だが、チームメイトたちは彼を落胆させることになった。

(Getty Images)

マーベリックスのロールプレイヤーたちの不振

試合後の『ABC』のインタビューで、ジェイソン・テイタムはマーベリックスのロールプレイヤーたちについて、「できるだけほかの選手を抑えようとするのが僕らの仕事だ」と話した。

このゲームプランは見事に機能した。

初のNBAファイナルの試合で、デレック・ライブリー二世はルーキーらしかった。ファウルトラブルのために出場はわずか18分29秒だ。デリック・ジョーンズJr.はFG9本中2本成功で5得点。彼の身体能力の高さも、セルティックスの長さ相手に機能しなかった。PJ・ワシントンは14得点とまずまず、ジェイデン・ハーディーも13得点をあげている。

ただ、ローテーションのその他のメンバーから、マーベリックスは何も得られなかった。何かしら火花をつけようと、キッドHCはティム・ハーダウェイJr.にも出場時間を与えている。だが、第3Qの終わりに彼はジャンプショットをひどく失敗した。

マーベリックスの勢いにつながったロブダンクもなかった。セルティックスがあまりにも優れ、あまりに良いポジショニングで、あまりにも大きかったのだ。

守備が良かったカイリー・アービングだがマーベリックスにはもっと攻撃が必要

アービングは守備で全力を尽くした。フロアにダイブし、2スティールを記録している。だが、マーベリックスが勝つためには、この試合でアービングが2番手の選手でなければならない。そして攻撃面で彼は活躍できなかった。

アービングは3P5本中0本成功を含むFG19本中6本成功の12得点という数字だった。普通なら決めるような完全にワイドオープンのショットもいくつか失敗している。シリーズを通じてそういうことは減っていくはずだが、今は最悪のタイミングだ。

「3P依存過多」の批判を再び一蹴したセルティックス

セルティックスはシーズンを通じて3Pに頼りすぎと批判されてきた。しかし、その3Pが決まるなら、非常に良い戦略に見える。第1戦ではショットの半分以上が3Pで、42本中16本成功の38.1%という数字だった。

セルティックスのオフェンシブレーティングは115.1とプレイオフの平均ほどだ。だが、彼らはマーベリックスの攻撃を完全に抑えた。それが成功へのレシピとなったのだ。

9日(同10日)に行われる第2戦に向け、両軍には調整のための時間がたっぷりある。マーベリックスはいかにしてアービングを生かすか。一方、セルティックスはテイタムのためにもっと良いかたちをつくることに集中するだろう。第1戦のテイタムは6ターンオーバーで16得点だった。

第1戦ではセルティックスがマーベリックスを圧倒したかたちだが、シリーズはまだこれからだ。

原文:Six observations from Game 1 of 2024 NBA Finals: Luka Doncic strategies, Jaylen Brown's dominance and more(抄訳)
翻訳:坂東実藍