どんな選手にとっても、バスケットボールから去るのは難しい瞬間だ。
だが、JJ・バレアにとって、未来は明るい。だからこそ、彼は満足し、笑顔でキャリアの次のパートへと進むことができる。
まだ役職が定まってはいないが、ダラス・マーベリックスでMGMリゾーツ・NBAサマーリーグでの仕事に従事中のバレアは、8月15日(日本時間16日)に「タフだけど、私のキャリアは素晴らしいものだった」と話した。
「何も後悔していない。プエルトリコではまだプロリーグでプレイしている。でも、今プレイすることから去らなければいけないとしても、私は超ハッピーだろう。まったく悔いはない。次のステップに準備できている。自分がしてきたことにとても満足しているし、今後指導することを楽しみにしている」。
キーワードは「今後」だ。
バレアはマーベリックスのニコ・ハリソンGMと会い、球団のために働くことで合意した。
どういった役職かは決まっていない。だが、バレアは、マーベリックスで指導者キャリアを始めると話した。
バレアは「指導するのが好きなのは自分で分かっている」と述べた。
「やるたびに、ますます好きになるんだ。簡単だよ。自然なことだ。特にここダラスではね。そしてなにより、マーベリックスだからだ。私のホームだよ。ダラス・マーベリックスは私のチームなんだ。本当に自分が助けになれると感じている」。
役割に関して、バレアとチームは柔軟に対応していきたいと望んでいる。当面、バレアはチームとゲームプランに取り組みつつ、家族との時間も過ごし、指導やスカウト、スタッフが必要とすることすべてを混ぜてやっていくと話した。
バレアは「何かしらのかたちで、どうにかして関わっていく」と述べている。
「今、私たちはまさにそのことに取り組んでいる。私は行ったり来たりになるが、いるときは選手を助ける。コーチたちの近くにいて、経験を積み、学び続け、できるだけ選手たちを助けたい」
「それから、離れているときは少しスカウティングをするかも決めていくだろう。もう間もなく、そういった細部について取り組んでいく。でも、ニコとは素晴らしい話し合いができた」。
週末のサマーリーグを訪れたバレアは、コーチたちと会い、ミーティングに参加し、舞台裏の仕事がどうなのかを見ることを望んだ。選手が普通は参加しないことのすべてを見ているのだ。
バレアは「来て良かったよ」と話した。
「本当に時間をこういうことに費やしたいのかを理解する必要がある。そして、私はそうしたい。自然にそうなった」
「みんなと会いたかったんだ。近くにいたかった。今朝、コーチたちと会い、一緒にいたよ。参加できて良かった。ただ、少し自分の時間も取り戻したい。少し子どもたちと楽しみたいんだ。それから今後、戻っていく」。
マーベリックスのヘッドコーチとなったジェイソン・キッドには、素晴らしい印象があるようだ。
キッドは欧州でマーベリックスに関する別の問題に取り組んでいたが、サマーリーグのチームに彼が望むプレイスタイルや彼の手腕がうかがえるのは明らかだ。
バレアは「私たちがやっていることは好きだ。新しいすべてがね」と話した。
「だから自分も関わっていたい。フルタイムで関わりたいと思えばそうしていくと数年で分かってもらえるだろう」
「今は、これから数年、もっと経験を積んで、できるだけ近くにいたい。学び続けたい。そして正しいタイミングになったらフルタイムで戻ってきたいね」。
14シーズンのうち11シーズンをマーベリックスで過ごし、昨季はスペインでプレイしたバレアは、非常に充実した経験ができたと話した。
ただ、彼の心はずっとマーベリックスに戻ることにあったのだ。そして、その気持ちは互いに同じだった。
サマーリーグでコーチを務めるグレッグ・セント・ジーンは、「マーベリックスでありがたいことのひとつは、戻ってきて我々がやることに加わるのを歓迎したい元選手の素晴らしい伝統が充実していることだ」と話した。
「ここにいることがJJにとって本当に役立つのは明らかだが、彼がベンチにいてくれて私も楽しい。さらなるハイレベルなバスケットボール精神の持ち主が、選手たちに話して助けてくれるんだからね。本当に良いサマーリーグのスタッフだ」
「2011年に優勝したチームの人たちが来て、この若い選手たちを助けている。だから、マーベリックであることは、このロゴを身に纏う以上のことなんだ。生涯ここの人なんだよ。だから、そういう人たちが助けてくれるのはいつだって歓迎だよ」。
原文:J.J. BAREA: ‘I LIKE COACHING. EVERY TIME I DO IT, I LIKE IT EVEN MORE’ by EDDIE SEFKO/Mavs.com(抄訳)