セルティックスがマーベリックスに勝つためにポルジンギスが必要な4つの理由|NBAファイナル2024

2024-06-05
読了時間 約2分
(Getty Images)

ボストン・セルティックスのクリスタプス・ポルジンギスは、ふくらはぎのケガでNBAプレイオフ2024の大半を棒に振ってきた。選手層の厚さもあり、チームはNBAファイナルに駒を進めている。だが、ダラス・マーベリックスという素晴らしいチームを倒すには、ポルジンギスの力が必要だ。

ポルジンギスはレギュラーシーズンで2番手、あるいは3番手の選手だった。1試合平均20.1得点、7.2リバウンド、2.0アシスト、1.9ブロックを記録し、守備がリーグ2位攻撃が1位だったセルティックスに貢献している。それ以上に重要なのは、マーベリックスの選手やプレイスタイルから、特にこのシリーズでポルジンギスが極めて役立つ存在になるということだ。

このシリーズ中にポルジンギスが復帰できるとの兆候はそろっている。だが、100%に近い状態となるのかは不明だ。長期離脱していただけに、さびつきもあるかもしれない。

ここでは、ポルジンギスの健康がNBAファイナル2024で注目される理由をまとめる。

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セルティックスに健康なポルジンギスが必要な4つの理由

スイッチで最もセルティックスの脅威となるポルジンギス

ポルジンギスはキャリアの序盤、ポストで非常に効率の悪い選手だった。マーベリックス在籍時、彼のポストプレイを増やすべきとの声に、リック・カーライル・ヘッドコーチは反論している。

当時は、カーライルHCの指摘が正しかった。だが、ポルジンギスはそれからポストプレイにたくさん取り組み、ポストアップするタイミングをもっと選べるようになった。今の彼はリーグで最も効率的なポストプレイヤーだ。

今季序盤にマーベリックスがやったように、対戦相手がスイッチを試みた際、ポルジンギスは相手にとって真の問題となる。自分より小さい選手を粉砕するのだ。

このシリーズでは、カイリー・アービングとルカ・ドンチッチが多くターゲットにされるだろう。どちらも評判以上に守備が良いものの、7フィート2インチ(約218センチ)のポルジンギスには対処できないはずだ。マーベリックスの厳しい守備を攻める上で、セルティックスの最善策のひとつとなるかもしれない。

セルティックスに必要なポルジンギスのショット力

マーベリックスは、デレック・ライブリー二世とダニエル・ギャフォードが極めて効果的なリムプロテクターとなってきた。チームが守備で成功してきた鍵だ。

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この2人がブロックで力を発揮するには、もちろんバスケットに近いポジションをとる必要がある。だが、今季の3ポイントショット成功率が37.5%のポルジンギスは、それを難しくさせるだろう。

今季、ポルジンギスはマーベリックス戦に1試合だけ出場している。この試合で3Pは8本中4本成功だった。セルティックスは28点差をつけて快勝している。それはポルジンギスの24得点と、フロアを広げる彼の力によるところが大きかった。

ゾーンを崩すのにセルティックス最高のポルジンギス

マーベリックスはゾーンを多用するチームではない。だが、オクラホマシティ・サンダーとのカンファレンス・セミファイナルでは、非常に効果的に用いてきた。そのゾーンディフェンスがドライブを多用するサンダーの攻撃を停滞させ、ライブリー二世がリム付近に陣取れるようになったのだ。

ただ、セルティックス相手に同じゾーンは通用しない。大半のゾーンディフェンスにおいて弱みとなるフロア中央で、ポルジンギスは極めて危険な存在なのだ。また、彼は高さのあるターゲットでもあり、そこでたやすくボールを受けられる。

中央でボールを持てば、ポルジンギスは得点をあげたり、チームメイトが素晴らしいショットを打てるようにすることができる。ゾーン撃破で天性の能力を持つポルジンギスの存在は、マーベリックスからゾーンという選択肢を奪うはずだ。

重要となるポルジンギスの守備

ポルジンギスはシーズンを通じてリーグ有数のリムプロテクターだった。平均1.9ブロックは、条件をクリアしていれば、リーグトップ10入りする数字だ。また、相手のショットも多く阻む。『Crafted NBA』によると、ポルジンギスはバスケットから6フィート以内(約183センチ)以内の対戦相手のショット成功率を13.6%下げている。

ポルジンギスの存在感は、レギュラーシーズンでの両チームの対戦時にも表れた。アービングドンチッチもリム付近にいる彼にチャレンジしようとするより、ミッドレンジからのプルアップジャンパーを狙ったのだ。彼らはプレイオフでこういったショットを決めてきた。だが、セルティックスはリムへのドライブを許すより、そういったショットを打たせるだろう。

また、今プレイオフのマーベリックスはロブパスで対戦相手を苦しめてきたが、セルティックスはそれらのパスも阻むことができるはずだ。ドンチッチはそれでも道を見つけるだろうが、7フィート6インチ(約229センチ)のウィングスパンを持つポルジンギス相手では、難度が上がるだろう。

ポルジンギスにはアル・ホーフォードという素晴らしいバックアップがいる。だが、どちらのビッグマンも起用可能な状態でいることがセルティックスには必要だ。シンプルに、ロスターのほかの誰にもまねできないことを、ポルジンギスはあまりにもたくさんこなせるのである。

原文:Four reasons why Celtics need Kristaps Porzingis injury-free to beat Luka Doncic's Mavericks in 2024 NBA Finals(抄訳)
翻訳:坂東実藍