レブロン・ジェームズは21年目のシーズンも、第4クォーターに試合を完全に自分のものとするために必要な力を持つと証明している。
年齢をほとんど感じさせないジェームズは、11月19日(日本時間20日)のヒューストン・ロケッツ戦でも断固たる姿勢を見せ、ロサンゼルス・レイカーズを勝利に導いた。
ハーフタイム時点でビハインドを背負っていたレイカーズだが、第3Qで6点差をつけて第4Qに突入。残り5分を迎えた2点差とロケッツに反撃されたが、ジェームズがホームで土をつけさせなかった。
その時点ですでに35分間出場していたジェームズだが、さらにギアを一段階上げたようだった。38歳の選手には到達できないはずのレベルだ。
ジェームズはレイカーズの最後の15得点のうち14得点に得点かアシストで絡んだ。勝利につながった残り1.2秒のフリースローもそのひとつ。ここでは、ロケッツとの接戦を制した一戦でのジェームズの活躍を振り返る。
年齢を感じさせないパフォーマンスを見せたレブロン・ジェームズ
第4Q残り5分8秒、レイカーズはロケッツのディロン・ブルックスに3ポイントショットを決められ、リードを2点に縮められた。ここから、ジェームズはこの試合を終わらせることを自らのミッションとしたのだ。
ジェームズはすぐに2点をあげると、ブルックスに再び3Pを沈められたが、自らも3Pを決めて応じてみせ、レイカーズを4点リードに導く。
ロケッツの反撃のたびに、ジェームズは力をためこんだかのようだった。十分な爆発力で簡単にリムに到達し、ファウルを誘う。インパクトを及ぼすためにボールを持つ必要はなかった。残り1分21秒、オースティン・リーブスのアシストでジェームズはイージーなレイアップを沈める。
若きロケッツもアルペレン・シェングンのレイアップですぐにタイスコアとした。だが、ジェームズはこれまで何度も見せてきたように、こういう局面でプレイメーカーとして危険な存在となれることを示したのだ。
残り30秒を切り、ショットクロックが残り10秒を切った中で、ジェームズはトップでボールを持つ。ロケッツからはダブルチームを仕掛けられた。
しかし、ジェームズは素早く正しい、そして無私無欲の読みを見せる。リーブスにボールを渡したのだ。そのリーブスが深い位置からの3Pを沈め、レイカーズにリードをもたらす。
ジェームズはマークしたシェングンにレイアップを決められ、104-104と再びタイスコアにされる。だが、オールスター選出19回のジェームズは、21歳に負けなかった。
タイムアウト後、残り4秒でジェームズはインバウンドパスを受け取る。すぐに頭を下げ、ドリブルでブルックスにアタックし、リムに向かってドライブを仕掛けてファウルを誘い、FTを獲得した。
残り1.2秒、ジェームズは1本目のFTこそ失敗したが、2本目を成功。これが決勝点となり、レイカーズは接戦をものにした。
第4Qのレイカーズの最後の15得点は、以下のように決まっている。
- ジェームズのFG
- ジェームズのFG
- ジェームズの3P
- ジェームズのFT
- ジェームズのFG
- リーブスの3P(ジェームズがアシスト)
- リーブスのFT
- ジェームズのFT
ジェームズは出場約40分間で37得点、8アシスト、6リバウンド、3スティールという驚くべき数字で試合を終えた。
38歳で21年目ながら、ジェームズは時の流れに挑み続けている。ロケッツ戦で見せたかつてのように試合を支配するパフォーマンスは、彼がまだ調子を落としていないことを改めて思い起こさせた。
原文:Lakers' LeBron James delivers timeless takeover performance with clutch fourth quarter in win over Rockets(抄訳)
翻訳:坂東実藍