ジェリー・ウェストのクラッチショット
1970年4月29日(日本時間30日)、NBAファイナル第3戦残り数秒で、ロサンゼルス・レイカーズのジェリー・ウェストは60フィートからのブザービーターを決め、スコアを102-102とし延長へと試合を持ち込んだ。
ウェストのショットは、デイブ・デブッシャーの残り3秒でのショートジャンプショットにより、ニューヨーク・ニックスが2点リードを奪ったあとに決めたものだった。
最終的にニックスは延長でレイカーズを9-6と上回り、111-108で試合に勝利。シリーズも7試合の末にニックスが制した。このファイナルは、1960年にドラフトされたウェストにとって7度目のファイナルでの敗退となった。
これだけ敗退しながらも、ウェストは同点ショットや決勝ショットを決められるそのクラッチ能力で知られている。レイカーズのアナウンサーのチック・ハーンは早い段階から彼を『ミスター・クラッチ』というニックネームで呼び、キャリアを通してそのニックネームは定着した。
ウェストがキャリア序盤に見せた『クラッチ』ショットは、2年目の1962年ファイナルで見せたものだろう。
60フィートからのショットを決めた2年後、ウェストはロサンゼルスで開催された1972年のオールスターゲームでも決勝ショットを決めている。
4月29日のその他の主な出来事
- 1969年、NBAファイナル第4戦でボストン・セルティックスがロサンゼルス・レイカーズに89-88で勝利。この試合では両チーム合わせてわずか21アシストというNBA最低記録を作った。
- 1990年、レイカーズがヒューストン・ロケッツに104-100で勝利し、パット・ライリーがプレイオフ通算100勝目をマーク。レッド・アワーバックの持つ99勝のNBA記録を更新した。さらに同試合ではアキーム・オラジュワンが10ブロックを記録し、1985年にマーク・イートンがロケッツ相手に作ったNBAプレイオフ記録に並んだ。
- 1992年、マイケル・ジョーダンがマイアミ・ヒートへの119-114の勝利で56得点(フィールドゴール30本中20本成功、フリースロー18本中16本成功)を記録。2019年にジェームズ・ハーデンが58得点を獲得するまで、ヒート相手に選手が獲得した得点数として最多だった。
- 2018年、クリーブランド・キャバリアーズとインディアナ・ペイサーズによる第1ラウンド第7戦で、レブロン・ジェームズがプレイオフ通算スティール数でスコッティ・ピッペン(395)を抜いた。
原文:This Date in NBA History: Jerry West forces overtime with 60-foot buzzer-beater vs. New York Knicks in 1970 Finals & more by Yash Matange/NBA India