マレーとラッセルのトレード案:レイカーズやホークスにとってイエス/ノーとなる理由

2024-02-07
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Getty Images

アトランタ・ホークスのデジャンテ・マレーは、現在のトレード市場で最高の選手だ。そしてロサンゼルス・レイカーズは、最もタレントのアップグレードを必要としているチームだ。

表面上、両者をつなげるトレードは理にかなっている。では、なぜ実現していないのだろうか。

The Athletic』のヨバン・ブーハ記者が報じた、直近で議論されている枠組み、そして両チームがトレードについて考えていると見られることをまとめた。

なぜレイカーズはラッセル&有望株とマレーのトレードにイエス/ノー?

トレード案

レイカーズがマレーとウェスリー・マシューズを獲得、ホークスがディアンジェロ・ラッセル、ジェイレン・フッド・シフィーノ、2029年ドラフト1巡目指名権、4つのドラフト2巡目指名権を獲得。

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なぜこのトレードに?

サラリーのために、レイカーズからの放出可能性が最も高いのはラッセルだ。最近はプレイが良くなっているが、マレーであればアップグレードとなるのは確実だろう。

サラリーのつり合わせという点では、オースティン・リーブスも理にかなう。そしてホークスはむしろ彼を望むだろう。だが、リーブスはレイカーズが放出するにはあまりにも優れた選手となった。

NBAドラフト2023で全体17位指名されたフッド・シフィーノは、レイカーズにおいてトレード価値のある数少ない若手選手のひとりだ。また、ホークスにとってできるだけ魅力的な取引とするために、可能なドラフト指名権のすべてが含まれた。

レイカーズがイエスと言う理由

レイカーズが強く必要としているのは、リーグ20位というオフェンスの改善だ。

マレーはホークスで平均21.4得点を記録している。優れたショットクリエイターで、ピック&ロールをこなし、ミッドレンジからのショットはキャリアを通じて卓越していた。3ポイントショットも成功率37%と成長しており、3P成功でリーグ28位というレイカーズの攻撃を強化するのは確かだ。オフボールでもプレイでき、レブロン・ジェームズの負担を軽減できるかもしれない。

また、マレーはラッセルよりもはるかに優れたディフェンダーだ。2018年にオールディフェンシブチームに選出された時のレベルではないが、マッチアップで力を発揮できる。一方で、ラッセルはプレイオフシリーズを通じてターゲットにされ、コートに立っていることができなくなった。

今後に向けてもマレー獲得は素晴らしい取引だ。来季は4年1億1400万ドル(約168億7200万円/1ドル=148円換算)の延長契約がスタート。最初は年俸2480万ドル(約36億7040万円)だ。全盛期を迎えるオールスター経験者としてはお買い得だろう。

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レイカーズがノーと言う理由

マレーが加わったとしても、レイカーズはウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち進んだ昨季を上回るのに十分だろうか。現在のチームは勝率5割をわずかに上回っている状態だ。それにこの取引で将来をさらに担保に入れることとなる。

こういった取引を行わずにシーズンを戦い抜くと決めたら、レイカーズは優勝できないだろう。だが、ドラフト後にトレードできる1巡目指名権が3つあり、マレー以上の好選手が獲得可能になった時に狙うことができる。

また、最近のラッセルは好調だ。1月11日(日本時間12日)以降は平均23.6得点をあげている。このまま彼がそのペースを保てるのか見ていくかもしれない。

ホークスは合意するか?

ホークスがドラフト1巡目指名権3つや指名交換権と引き換えにマレーを獲得してから、まだ2シーズンも経っていない。ここで彼を手放す見返りとして、ホークスにとって受け入れるのが非常に厳しい条件だろう。だが、彼らはマレーを放出しようとしており、これが最高のオファーかもしれない。

マレーとトレイ・ヤングは、ホークスが期待したほどうまく機能していない。最近のホークスはプレイが良くなったが、それでもイースタン・カンファレンスの10位だ。編成をし直し、オールスターガードであるヤングを中心にし、さらに良いチームをつくろうとする必要がある。

見返りにラッセルを獲得することも事態を複雑にさせる。ヤングやボグダン・ボグダノビッチと一緒にするのは理にかなわない。あまりにも守備が問題だ。ホークスは彼を引き受ける別のチームを探さなければいけないだろう。

フッド・シフィーノは今季、レイカーズであまり試合に出ていない。彼はガードとして素晴らしいサイズで、攻守両面で優れた選手になる可能性もある。ヒットすれば、ヤングの隣で素晴らしい活躍を見せるかもしれない。

リーブスを取引に含めないでレイカーズに現時点的に可能なオファーであっても、ホークスがノーと言う状況に感じられる。彼らはすぐに引き金を引くチームではない。ジョン・コリンズが良い例だ。

フッド・シフィーノを特別に高く評価するか、ラッセルのための3つ目のチームを見つけられない限り、ホークスは夏にもっと良いオファーが届くのを狙うだろう。

原文:Why Lakers say yes and no: Dejounte Murray to the Lakers for D'Angelo Russell and picks(抄訳)
翻訳:坂東実藍