【インタビュー】渡邊雄太が同じ1994年生まれのスーパースターである大谷翔平について語る

2023-05-01
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(Getty Images)

フィラデルフィア・76ers対ブルックリン・ネッツの対戦となったプレイオフ・ファーストラウンド中、ネッツの渡邊雄太とMLBのスーパースター、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)との微笑ましい交流が話題になった。

もともと親交のあった2人がともにニューヨークにいた4月20日(日本時間21日)。渡邊が大谷のユニフォームを着て76ersとのシリーズ第3戦が行われたバークレイズ・センター(ニューヨーク州ブルックリン)に向かうと、大谷も渡邊のジャージーを着てヤンキース戦のためにヤンキースタジアム(ニューヨーク州ニューヨーク)へ。ネッツの計らいによってスタートしたやりとりの末、渡邊が大谷ユニを着用した姿はネッツの公式SNSにアップされて大きな話題になった。

この日の試合前、渡邊は同じ1994年生まれのスーパースターである大谷に関する単独インタビューにもじっくりと答えてくれた。その言葉からは、競技は違えど、ともに世界最高峰の舞台で戦うアスリート同士の絆が見えてくる。

「プレイオフ頑張って」ってシンプルなメッセージが返って来ました

――プレイオフ第3戦当日、渡邊選手が大谷選手のユニフォームを着て会場入りしました。写真には残っていないですが、大谷選手も渡邊選手のユニフォームを着てヤンキースタジアムに来たんですよね。お互いにユニフォームを着るというのは、もともとどういう経緯で実現したんでしょうか?

渡邊:言われたのは何日か前で、ネッツの人からこういうことをやりたい、と言われたんです。僕が勝手にやりたいって言っても変な感じになるので、向こうがOKなら僕もOKだという話になりました。それで向こうもOKということで、やることになったんです。

――そこで大谷選手とは直接連絡を取り合ったんですか?

渡邊:僕からテキストメッセージで連絡しました。そうしたら、「プレイオフ頑張って」ってシンプルなメッセージが返って来ました。(ユニフォームの件を)「俺も言われた」って来たあとに、「プレイオフ頑張って」って(笑)。彼も試合の準備の時間だったので、それ以降、僕は返信はしていません。

――普段、大谷選手とはどれくらい連絡は取り合っているんでしょう?

渡邊:結構ってほどではないですけど、太腿の肉離れを起こして、しばらく休んでいる時に、「大丈夫ですか」とメッセージをくれたりしました。

――大谷選手と知り合ったのはメンフィス・グリズリーズ時代の2019年6月7日、エンゼルスの球場で対面した時でしょうか?

渡邊:会ったのはエンゼルスの試合を観に行ったあの時が最初です。連絡を取り出したのはもう少し早かったですね。僕は水泳の瀬戸大也と仲が良いんですが、彼は翔平とも同じように仲が良いんですよ。大也を通じて連絡を取り合い出して、試合のチケット手配してもらい、そこで会いました。ただ、実は翔平とはゆっくり話したことないんですよね。いつもメッセージの交換しあいです。

――同じアスリートとして、今ではメジャー最高級の選手になった大谷選手からやはり刺激を受けるものなのでしょうか?

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渡邊:はい、刺激は受けますね。今となっては遠い存在になり過ぎた感がありますけど、競技は違いますが、彼は野球の最高のリーグで、僕はバスケットボールの最高のリーグで、同い年でやっているわけですから。

最初は翔平も二刀流に関してネガティブなことを言われたりした中で、しっかりとした結果を出すことでみんなの意見を変えて、今ではMLBの顔になりました。もちろん自分はNBAの顔になれるとは思ってないですけど、自身の信念を貫くことは大事なんだなというのは翔平を見て感じます。

――渡邊選手も高校卒業後にアメリカ留学を決めた際、周囲からいろいろ言われたと話していました。そういうところで共通する部分もあるのでしょうか。

渡邊:はい、そうですね。

キャメロン・ジョンソンが来て、「それ、パワプロか」って

――大谷選手の活躍はNBAの中でも話題になっているんでしょうか?

渡邊:野球を知っている人なら知っているという感じです。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の際も、WBCを知っている人はそれほどいなかったんですけど、ネッツではミケル(・ブリッジズ)、ジョー(・ハリス)、キャメロン・ジョンソンは野球が好きで、見ていたようでした。なかでもミケルは特に野球が大好きですね。

――野球のビデオゲームはアメリカでも大人気ですね。

渡邊:僕が移動の飛行機の中で『パワプロ(実況パワフルプロ野球)』をしていたことがあったんです。最初、キャメロン・ジョンソンが来て、「それ、パワプロか」って。アメリカにもパワプロがあるのを知らなかったんで、「アメリカにもあるの?」「昔、俺もやってた」とかそんな話をしていたんです。そこにミケルが来て、そこで彼にMLBゲームの『MLB The Show』をダウンロードさせられました(笑)。

――少々意外ですが、ハリスも野球ファンなんですね。

渡邊:あいつはもともと野球が好きで、(シアトル・)マリナーズファンです。ミケルは(フィラデルフィア・)フィリーズのファンですね。

――大谷選手に話を戻すと、今季終了後にFA権を得ることでも注目されています。やはりどこに行くかが楽しみですか?

渡邊:ちょっと噂にある通り、もし彼がニューヨークに来たら最高ですよね。僕がニューヨークに残るのかがわかっていたらあれですけど、ただ、僕もFAになるんで、どうなるかわからないですから。僕がニューヨークへ移籍のリクルート? そうですね、本当にニューヨークに来て欲しいですけどね(笑)。