渡邊雄太「与えられている時間帯のなかで、どれだけ自分の役割をしっかりできるか」|レイカーズ戦後一問一答(10月27日/現地26日)

2023-10-27
読了時間 約3分
(NBA Entertainment)

フェニックス・サンズの渡邊雄太が10月27日(現地26日)に敵地クリプトドットコム・アリーナ(カリフォルニア州ロサンゼルス)で行われた八村塁が所属するロサンゼルス・レイカーズとのNBA日本人対決後にメディアの取材に応じた。

この試合で渡邊は14分50秒間のプレイで3Pショット1本中1本成功を含むフィールドゴール2本中1本成功の3得点、1リバウンドをマーク。試合は終盤にレイカーズに逆転を許したサンズが95-100で敗れている。

以下、渡邊の試合後の一問一答(すべて日本語での質疑応答。質問は要約)。

僕自身、プレイが悪かったとは正直思っていない

──きょうの試合を振り返って。

渡邊:勝ちゲームだったんで、負け方はすごいよくなかったと思います。

──ご自身のプレイはどうでしたか?

渡邊:ボールが来なかったのは別に……。僕自身、プレイが悪かったとは正直思っていないです。

──今季初の八村選手との顔合わせについて。

渡邊:彼も(レイカーズの)メンバーが変わったりして役割が少し変わっているのかなというなかで、今、彼自身も色々と試行錯誤、模索しながらやっている状態なんじゃないかなとは思います。ただ、去年のプレイオフもあれだけ活躍している選手なんで、彼の力があればまた問題なく、どんどん、どんどん活躍してくると思うんで。とりあえず、また元気な彼の姿が見れて良かったなと思います。

──開幕2戦目を終えて、このシーズンをどういうふうなシーズンにしたいという思いか。

渡邊:優勝しか考えていない。もちろんまだ2試合目ですし、怪我人もいたりとかもあるんですけれど、だからこそ、こういう試合を勝っていけるチームが優勝できるチームだと思うんで。個人的には、今日負けたのはすごい悔しいですね。

──八村選手から試合後にレイカーズのユニフォームがロッカールームに届けられたことについて。

渡邊:今日、試合後に念押しをしたら、やっともらえました。

──(フランク・ボーゲル)ヘッドコーチは信用していると言っていたが、どんな関係を築いている?

渡邊:信頼してもらえているのは感じていますし、練習からチームの約束事などもよく遂行できていると思いますし、試合のなかでもそれはできている。コーチからしっかり伝えやすいと思ってもらえる選手にもっとなっていくために、今後もそういう細かい部分までもしっかりやっていこうと思います。

あれは僕のためにデザインされたプレイだった

──バンクショットで決めた3ポイントショットについて。

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渡邊:まあ、あれはたまたまですけど。あれは僕のためにデザインされたプレイだったんで、あのまま3Pを打つか、無理だったらドライブかって思ってたんです。スペースはあったんで。ただ、思った以上にやっぱコンテスト(マーク)は厳しくこられて、ちょっと強めに打ったらバンクに当たって入ってくれたっていう。ただ、自分のためにデザインしてくれたプレイだったんで、しっかりあれを──まぐれって言い方はちょっとあれですけど、バンクとは言えしっかり決めきれたのは良かったと思います。

──新しい形のシュートチャンス?

渡邊:そうですね。特に今日みたいに、なかなかボールがまわってこない、個人的に我慢の時間が続く時に、ああいう形でコーチが僕のために(プレイを)デザインしてくれて、少ないタッチのなかで決め切れるっていうのが今の自分の力なのかなって思ってるんで。次はバンクをせずにしっかり決めようと思います。

──終盤にケビン・デュラント(KD)とレブロン・ジェームズが攻撃しあって激戦になったが、それを見て。

渡邊:やっぱ、最後のあの場面で自分もコートに立ちたかったなというのが、率直な今の気持ち。今はどうしてもKDとの交代になるので、なかなか彼と一緒の時間、コートに立っていることもないですし。ただ、あれだけディフェンスが彼のところに寄っているんで、僕みたいなシューターはああいうときこそ生きるのになと思いながら。

でも、それはまぁ、チームの事情というか。そうやってコーチが僕のことを信頼してくれているように、僕もコーチだったり、チームのことを信頼してやってるんで。あの使われ方どうのこうのに一切文句を言うつもりもないです。ただ、最後、ああいう場面で、やっぱりまだ、出してもらえるほどの信頼はもらえていないのかなっていうふうに思いました。

与えられている時間帯のなかで、どれだけ自分の役割をしっかりできるか

──1対1のディフェンスを課題とするなか、今日も何回かレブロンにドライブインを狙われることがあったが、ああいった1回1回が経験値になって自分の成長につながっているのか?

渡邊:今はもう、経験とか言っている段階でもないと思う。あれを止めるだけの力をつけなきゃいけないと思いますし、しっかり頭とフットワークを使って、しっかりヘルプがどこにいるのかとかも考えながらやっていく。完全なフリーの1対1だったら、やっぱりなかなか止められないですけれど、チームでしっかり守れば、しっかりと止めていけると思うんで。そういう部分でもしっかりチームメイトとの信頼関係とかを今後、築いていけたらなと思います。

──より信頼をつかむためには、どういうことが必要か?

渡邊:こういうふうにKDの代わりで出ている以上、プレイタイムも今日みたいに15分から、長くても20分ぐらいの間になるかなと思っている。そのなかで自分が役割をやっていくことが今は重要だと思う。それで(試合終盤の)クロージングのラインナップに入れなくても、他のチームメイトがしっかり最後クローズしてくれれば、僕はもう全然良いですし。今、与えられている時間帯のなかで、どれだけ自分の役割をしっかりできるかだと思います。

──次のユタ・ジャズ戦では夏のワールドカップ以来のマルカネンとの再戦になるが、向こうにとっても燃えてくるのでは?

渡邊:いや、多分気にしていないでしょ、さすがに。僕が例えば、サンズの中心選手というか、KDクラスでやっているとしたら、今回はやり返そうとか思うかもしれないですけれど(笑)。ま、別に自分はサンズの顔でも何でもないんで、さすがにそこまで意識はしていないと思います。

──渡邊選手自身も、特にそこまでは意識していない?

渡邊:僕も、全然、全然。彼は本当に素晴らしいプレイヤーなんで、単純に、彼みたいな選手とプレイできるっていうのが楽しみっていうだけ。ワールドカップどうのは、僕も全然思わないです。

取材・一問一答構成:宮地陽子


ネッツは次戦、29日午前11時(現地28日)、アリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターでホーム開幕戦としてユタ・ジャズと対戦する。