アーロン・ロジャースの新型コロナウイルスに関する姿勢とこの病気を回避するために選択した代替治療は高くついた。パートナーシップを結んでいたウィスコンシン州でも最大の医療グループの1つから契約を打ち切られたのだ。
『Prevea Health』は1996年に設立されたウィスコンシン州グリーンベイを拠点とする医療機関である。同州内で広く緊急及び専門的な治療を提供している。11月6日、同機関はグリーンベイ・パッカーズのクォーターバックと結んでいたパートナーシップ契約を解消したと発表した。
Prevea Healthの公式声明:
Prevea Healthとアーロン・ロジャースは11月6日をもって、パートナシップ契約を終了することを決定しました。
アーロンは2012年からPrevea Healthのパートナーであり、当医療機関のスポークスマンとして、ウィスコンシン州内の健康と生活を推進する活動を支援してきました。
Prevea Healthは患者、スタッフ、医療従事者、そしてコミュニティを新型コロナウイルスの被害から守るために多大な努力を払ってきました。それには、ウイルスがこれ以上人々の生命を脅かすことを防ぐため、資格のあるすべての人に新型コロナウイルスのワクチン接種を推奨することも含まれています。
この件に関して、これ以上のコメントやインタビューをPrevea Healthは行いません。
この発表はロジャースが新型コロナウイルスに感染しただけではなく、ワクチン接種を行っていたような誤解を招く言動をしていたことが報じられたことを受けたものだ。8月26日にロジャースはこの病気に対して「免疫を得た」と発言していた。ワクチンを接種したかどうかについては明言を避けた。代わりにロジャースは知り合いの医師から「ホメオパシー」(同質療法)と呼ばれる治療を受け、自身の抗体レベルを上げようとしていた。
ロジャースはそれ以来、ワクチン接種をしない選択について批判されるたびに声高に反論してきた。ワクチンを接種しない選択は科学に基づいているという主張である。ワクチンに含まれる成分の1つにアレルギーがあるということだ。ジョンソン・エンド・ジョンソン社のワクチンが一時リコールされたとき、このワクチンを避けたいとも発言した。ロジャースはさらに、将来は父親になりたいと希望しており、ワクチンが子どもを授かる能力に悪影響を及ぼす可能性があるから接種したくないとも主張した。
ロジャースは、モノクローナル抗体、イベルメクチン、亜鉛、ビタミンCとD、およびヒドロキシクロロキンを服用しているとも言った。アメリカ食品医薬品局(FDA)はイベルメクチンとヒドロキシクロロキンを新型コロナウイルスの予防あるいは治療に用いるべきではないと警告している。
新型コロナウイルスのワクチン接種に関する姿勢が原因で医療機関からのスポンサーシップを失ったクォーターバックはロジャースが初めてではない。同じNFC北地区のクォーターバックであるカーク・カズンズ(ミネソタ・バイキングス)はワクチン接種を拒否したことを理由に、地元の病院からのスポンサーシップ契約を失った。「Holland Hospital」(ミシガン州)は8月7日にカズンズが無報酬で行っていた業務から外すと発表した。同病院が定めるワクチン接種への姿勢と相容れない為、ということだった。
(翻訳:角谷剛)