UEFAヨーロッパリーグ 三笘薫所属ブライトンvsアヤックス戦勝敗予想｜UEL2023-2024グループステージ第3節

今シーズンのヨーロッパリーグで初勝利を求めるブライトンとアヤックスが、ブライトンのホームであるアメックス・スタジアムで第3節を戦う。

ヨーロッパのフットボール史において最も有名なクラブの一つをホストすることは、ブライトンにとってさらなる節目だ。ブライトンは2016-17シーズンにアヤックスがヨーロッパリーグ決勝に進出していた時、イングランドの2部でプレーしており、1994-95シーズンにアヤックスがチャンピオンズリーグで優勝していた時には3部で苦しんでいた。

しかし、今ではアヤックスは、エールディビジで降格争いをしている。36回のオランダチャンピオンはシーズンのスタートを非常に苦しんでおり、ヨーロッパリーグでの2つの引き分け（ホームでのマルセイユとの3-3、AEKアテネとの1-1）は、比較的ましな結果と見なされている。

一方で、ブライトンは国内とヨーロッパリーグのスケジュールのバランスをまだ見つけておらず、クラブ初出場となったヨーロッパリーグの初戦でAEKアテネ相手にホームでまさかの敗戦を喫するスタートとなった。

ロベルト・デ・ゼルビ監督が指揮を執るブライトンは、第2戦のマルセイユ戦で開始20分で0-2とリードを許するも、54分のパスカル・グロスのゴールと、終了2分前のジョアン・ペドロのPKで追いつき見事な精神力を示した。

その同じ夜にアヤックスもAEKアテネに引き分けて、勝ち点1をものにした。

AEKアテネを破るのに圧倒的な有利な立場にあったにもかかわらず、ブライトンは大方の予想を裏切った。故に、エールディヴィジシーズンのひどいスタートを切ったアヤックスに対してでも理解できるオッズだ。

ブライトン戦で両チームがスコアすることを予想するのは、おそらく最もありふれたアドバイスだ。この予想が外れたのは、ブライトンが5月14日のアーセナル戦で3-0と大番狂わせを演じた時である。ブライトンがここまでのヨーロッパリーグ2試合で、合計9ゴールが生まれたことは全く驚くことではない。

アヤックスは得点能力の高い選手をそろえている。スティーブン・ベルフワインとブライアン・ブロビーのFWコンビは、今シーズンのエールディヴィジでともに3ゴール記録している。また、1050万ポンド（約19億2000万円）かけて補強したFWチュバ・アクポムは、先シーズンのイングランド2部リーグで28得点をマークした実績がある。

デ・ゼルビ監督は先取点にこだわるだろう。プレミアリーグの8試合のうち5試合で先制しており、ヨーロッパリーグの2試合ではいずれも先手を許した。先制のカギを握るのが、2016-17シーズンの終わりにプレミアリーグ昇格以来、ブライトンのキーマンであるMFグロスだろう。

32歳のグロスは今シーズン絶好調で、今月のアメリカ代表およびメキシコ代表との親善試合でドイツのユーロ2024代表候補としてのアピールを果たし、新しい代表監督のユリアン・ナーゲルスマンはグロスを「非常に賢いサッカー選手」と表現した。

また、ドイツ代表の指揮官は「パスカルはスペースで非常に賢く、勇敢でカウンタープレッシングも得意だ。そして、彼は多くのポジションでプレーできる。ドイツでは何年も日の当たらない存在だった」とも話していた。

グロスはインターナショナルブレイク前のウェストハム戦とマンチェスター・ユナイテッド戦で得点し、ブライトンではこれまでのところすべての試合でフル出場している。デ・ゼルビ監督の非常に変幻自在なラインアップの中で先発する安定感があり、彼がスタメンに名を連ねる可能性は高い。

マルセイユ戦でグロスのゴールをアシストした三笘薫は、決戦の舞台だったスタッド・ヴェロドロームでボールボックス内でのタッチは7回で、チームメイトより4回多かった。

興味深いことに、ブライトンのヨーロッパリーグのゴールは4つで、ジョアン・ペドロの3本のPKを除けばパスカルのゴールのみ。つまり、三笘がアシストを提供した唯一の選手である。AEKアテネ戦ではPKを2本決めたジョアン・ペドロを除いて、三笘がブライトンの選手の中でゴールへの期待値が最も高かった。三笘のゴールへの嗅覚を考えれば、彼がアヤックス戦で得点できる可能性は十分にあると言える。