現地時間3月20日にBNPパリバ・オープン(米インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)男子シングルスで準優勝した同世界ランキング3位のラファエル・ナダル(スペイン)が、試合中に訴えていた胸の痛みの原因が胸部疲労骨折だったとし、最大で6週間離脱することを発表した。
ナダルは昨年の左脚手術と治療を経て、1月に復帰すると全豪オープンを制覇。男子歴代最多となるグランドスラム21勝をあげ、20勝で横に並んでいたノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ロジャー・フェデラー(スイス)から一足先に抜け出した。その勢いのまま20連勝でBNPパリバOP決勝に進んだ。
しかし、テーラー・フリッツ(米国)に第1セットから圧倒されると、セット終了後に左胸部を気にし、息が苦しいと訴える様子をみせていた。それでもなお第2セットでは接戦を演じるも、フリッツに押し切られ、優勝を逃していた。
試合後、「呼吸するときも動くときも針が刺さっているような状態。痛みでめまいがする」と自身の体調を説明しつつ、「努力はしたが、偉大な相手に敗れた」と話し、24歳のフリッツの優勝を称えていた。胸部の痛みは同19日のカルロス・アルカラス(スペイン)との準決勝時点で訴えていた。
後日、スペイン帰国後の検査で胸部疲労骨折が判明し、4〜6週間競技から離脱するとナダルが自身のTwitterで明かし、「予期していなかったことで、悲しく落ち込んでいます」と述べた。最大の6週間でも全仏オープン(5月22日開幕、パリ・ローランギャロス)に十分間に合うが、5週間後の母国開催のマドリード・オープン(5月1日開幕)は不透明な状況だ。