8月7日(日本時間8日)、WNBAの歴史のひとつに幕が下ろされた。シアトル・ストームのレジェンド、スー・バードが、本拠地シアトルでの最後のレギュラーシーズンの試合を終えたのだ。
オールスター選出13回のレジェンドをたたえ、シアトルの街は8月7日を「スー・バード・デー」と称した。クライメート・プレッジ・アリーナ(ワシントン州シアトル)にはファンが詰めかけ、バードの素晴らしいキャリアを称賛している。
6月、バードはストームでの素晴らしい21年に終止符を打ち、2022年のWNBAシーズンをもって引退することを発表した。通算得点、通算アシスト、通算スティール、通算出場時間の球団記録を樹立するなど、シアトルのあらゆる記録に名を残しての引退だ。
シアトルでのレギュラーシーズンは終わりとなるが、バードはまだシアトルでのプレイオフの試合に出場する可能性がある。20勝13敗のストームはウェスタン・カンファレンスの2位につけており、プレイオフ進出を決めている。
だが、バードにとって5度目のWNBA優勝を目指す戦いに注目する前に、彼女のこの特別な一日を振り返ってみよう。
クライメート・プレッジ・アリーナの外ではファンが行列をつくって何時間も待っていた。ストームのレジェンドは満員の観客の前でレギュラーシーズン最後のホームゲームをプレイすることになった。
ウォームアップに向かう前にトンネルで家族と会ったバードは、早くも感激していた。
試合前にはシアトルから21シーズンにわたる成功と球団への忠誠を記念したリングが贈られた。
また、アメリカ代表の自身のジャージーも贈られている。
それからバードは満員の観客の前で試合前に心温まるスピーチを行った。
試合が始まってからも、バードはファンから愛情を示された。ひとりの少女が試合中に一輪の花を渡す場面もあった。
試合は81-89でストームがラスベガス・エイセズに敗れた。それでも、試合後にコート中央でインタビューに応じたバードに観客からは「ありがとう、スー」のチャントが届けられている。
この大事な一日にはスポーツ界全体が注目。レブロン・ジェームズはシアトルの観客が素晴らしかったと称賛した。
シアトル・マリナーズの外野手ジェシー・ウィンカーも、勝利を収めた当日の試合後、インタビューでバードに言及している。
スー・バードほどのレジェンドがシアトルでの最後のレギュラーシーズンの試合を戦うのに、シアトルの街は完璧なまでにふさわしい演出をしてみせたのだ。
原文:Sights and sounds: Storm legend Sue Bird plays final regular season game in Seattle(抄訳)