【10.29 ボクシングvsMMA対決】フューリーvsガヌー総合情報|プレビュー・放送配信予定・開始時間・アンダーカード

Tyson Fury - Francis Ngannou
(Mikey Williams/Top Rank/GETTY)

日本時間10月29日朝、ボクシングとMMAのヘビー級キング対決となるタイソン・フューリー vs. フランシス・ガヌーが、サウジアラビア・リヤドで行われる。

本記事では、WBCヘビー級王者と元UFCヘビー級王者による、禁断のプロボクシング対決のプレビュー・放送予定・開始時間・配信先などを解説する。

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人類最凶を決める禁断のボクシング vs. MMAのヘビー級キング対決が実現

フロイド・メイウェザーが元UFC王者コナー・マクレガーと戦った2017年以来初めて、格闘技ファンは世界最高のボクサーと世界最高のMMAファイターのクロスオーバー対決を目撃することになる。WBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリーは、現地時間10月28日(日本時間29日朝)、サウジアラビアのリヤドで元UFCヘビー級王者のフランシス・ガヌーと激突する。 

公式なプロボクシングマッチ(10回戦)として行われるこの禁断対決と前座カードは、米国ではESPN+で、日本ではDAZN PPVで配信される。

2008年にプロデビューしたフューリーは、地元英国や欧州のヘビー級タイトルを総ざらいにすると、2015年にウラジミール・クリチコを破ってWBA、IBF、WBO、The Ring誌認定のヘビー級世界タイトルを一挙に獲得した。当時のヘビー級の顔役から決定的な勝利を収めたことで『ジプシーキング』としてその名を馳せたフューリーだったが、間もなくしてメンタルヘルス問題から事実上の引退。薬物やアルコールの乱用で心身を崩すことになった。

だが、一念発起したフューリーは2018年に現役復帰。2020年2月にデオンテイ・ワイルダーとの第2戦に打ち勝ち、WBCタイトルを巻いた。2022年4月、フューリーはディリアン・ホワイトをKOしたあと再び引退したが、その年の秋に即復帰し、デレック・チゾラをTKOで破った。

その間、格闘技ファンは、ジプシーキングがWBAスーパー・IBF・WBO統一王者のオレクサンドル・ウシクや前統一王者アンソニー・ジョシュアと対戦することを期待していたが、フューリーは別の道(ガヌー戦)を歩んだ。 

「ゴングが鳴ったとたん、爆弾が飛ぶぜ! この男(ガヌー)は世界イチのハードパンチャーのはずだが、ビッグGK(ジプシーキング=フューリー)に殴られたらどう反応するか見てみようじゃないか」と、ガヌー戦を前にしたフューリーは豪語した。ボクシング vs. MMAのキング対決は、根っからのエンターテイナーのフューリーにとって、最高の舞台のようだ。

「スポットライトのもとで試合をするのが待ちきれないねぇ。ジプシーキングこそがこの世代で最も偉大なファイターであることを、もうひとりの怪物との壮絶な戦いで世界に示せることを楽しみにしているぜ」

ジプシーキングはこの『人類最凶』を決める戦いに勝利し、長い暗闘の末に契約締結したウシクとの4団体統一戦に進む腹積もりだ。

もうひとりの怪物であるガヌーは、今の名声を得るまで困難な道程を歩んできた。母国カメルーンでの貧困生活から抜け出すため、ボクシングで立身出世を目指し、決死の亡命を敢行の末、難民としてフランス・パリに行き着いた。パリに着いてからも後ろ盾のない不透明な状況もあり、ボクシングに未練を残しつつも、参入ハードルが低い総合格闘技のトレーニングを開始した。

2013年にプロデビューすると、その才能はすぐにUFCの目に留まり、2015年に正式入団。以来12勝2敗の戦績を挙げることになる『ザ・プレデター』は、2021年にスティーペ・ミオシッチにリベンジを果たすと同時にUFCヘビー級タイトルを獲得し、2022年1月にシリル・ガーヌを退け、初防衛に成功していた。

その頃からフューリーとの対決が噂されていたが、ダナ・ホワイトUFC代表が拒否したと報じられ、また、選手の待遇改善も認められなかったため、契約更新交渉が決裂。2023年1月に契約解除となると、5月になってPFLと契約した。 PFLと結んだ破格の契約ではガヌーのボクシング挑戦に制限がないとされた。

2022年4月、フューリーがディリアン・ホワイトを下した直後、ガヌーは初めてボクシングのリングに上がり、異色対決をお互いに煽ったが、当時はリップサービス的なものに映っていた。カメルーン人の元UFC王者は、かねてからボクシング挑戦の意向を明らかにしてはいたが、多くの人々はこのカードが本当に実現するなどとは思っていなかったからだ。

だが、10月28日、ジャンルを超えた最強の称号と莫大なファイトマネーを求めて両者は激突する。ガヌーはこの一戦に向けて、偉大な元ヘビー級チャンピオン、マイク・タイソンの指導の下でトレーニングを積んできた。

「過去3年間、リングでタイソン(フューリー)に会えるのを待っていた」とガヌーは語った。

「私の夢は常にボクシングをすることであり、最高のボクサーになることだった。誰もが認める総合格闘技のヘビー級チャンピオンになった今、この試合は、その夢をかなえ、『人類史上最凶の男』としての地位を確固たるものにするチャンスだ。今のところタイソン(フューリー)に言いたいのは、あのリングで(わずかに見せ場を残すという意味で)踊っておいたほうがいいってことさ。私が触れたら、もう彼は『寝る』(ダウンする)しかないからね」

フューリーはいつも以上にエンターテイメントを意識した振る舞いで、この試合がエキシビションであると錯覚してしまうが、公式のプロボクシングマッチとして行われる。WBC世界ヘビー級王座は懸けられないが、もしものことがあれば内定しているウシク戦に影響がでかねないだろう。

もともとボクシングで成功することを夢見ていたガヌーにとっては、これ以上ない舞台となる。初代『人類最凶の男』(The Baddest Man on the Planet)マイク・タイソン仕込のパンチは、遊び気分のフューリーを現実に引き戻すができるのか。

関連記事:タイソン・フューリー vs. フランシス・ガヌー:ヘビー級ボクシングまさかのスーパーファイトが実現する理由

開始時間、対戦カード、PPV視聴料金、最新のベッティングオッズなどを含む、フューリー vs. ガヌーの総合情報を紹介する。

フューリー vs. ガヌーの試合はいつ始まる?

前座試合(メインカード)は、日本時間10月29日午前2:00に始まる。メインイベントのフューリー vs. ガヌーは、DAZNの情報によると午前6:30頃の入場を見込んでいる(※)。

地域

日付

メインカード開始時間

メインイベント入場

日本(JST)

10月29日(日)

日本時間午前2:00

日本時間午前6:30頃

※当日の大会運営・各試合の進行次第で前後する

フューリー vs. ガヌーの視聴方法 

「フューリー vs. ガヌー」は、日本ではDAZN PPVで配信される。 

地域

テレビ放送

ライブ配信

日本

DAZN PPV

テレビ地上波・BSのWOWOW・CSのスカパー!、スポーツ配信実績のあるインターネット配信サービスのU-NEXT(ユーネクスト)、ABEMA(アベマ)、Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)、SPOTV NOW(スポティービーナウ)、Lemino(レミノ)等での配信予定はない。

フューリー vs. ガヌーのPPV視聴料は?

DAZNのPPVの視聴には、有料プラン契約とPPV購入(アドオン)が必要。対象となる有料プランは、「スタンダードコース」(月額・年間一括・年間月々払い)、「グローバルコース」、「NFL GAME PASS Season Pro」。これらの既会員であれば、追加費用はPPV視聴料のみになる。

DAZNへの新規登録で最安値となるのは、グローバルコース<月額税込980円>とPPV<税込1500円>=2480円の組み合わせだ。

プラン

コスト

PPV視聴料

グローバル

  • 月額税込980円

税込1500円

スタンダード

  • 月額税込3700円
  • 年間一括税込30000円
  • 年間月々払い税込36000円

税込1500円

NFL GAME PASS Season Pro

  • 一括/税込26800円
  • 分割/税込6700円×4回=総額26800円

税込1500円

フューリー vs. ガヌーはどこで行われる?

「フューリー vs. ガヌー」は、サウジアラビアの首都リヤドのキングダム・アリーナで行われる。

関連記事:メイウェザーvsマクレガー、猪木vsアリなど、フューリーvsガヌーより前に実現していた異種格闘技戦トップ5

フューリー vs. ガヌーのベッティングオッズ

英大手『Bet365』(10月26日時点)によると、タイソン・フューリーは「1.071」で超優勢、フランシス・ガヌーは「9.00」で劣勢という状況だ。 

勝ち方別になると、KO/TKO/失格勝ちではフューリーが「1.18」、ガヌーが「10.0」。判定勝ちでは、フューリー「6.00」、ガヌー「67.00」と圧倒的大差がついている。

タイソン・フューリーの経歴と戦績

  • 国籍:イギリス
  • ニックネーム:ジプシーキング
  • 生年月日:1988年8月12日(35歳)
  • 身長:206cm
  • リーチ:216cm
  • プロ総試合数(ボクシング): 34
  • プロ戦績(ボクシング):33勝(KO24)0敗1分

フランシス・ガヌーの経歴と戦績 

  • 国籍:カメルーン
  • ニックネーム:ザ・プレデター
  • 生年月日:1986年9月6日(37歳)
  • 身長:193cm
  • リーチ:211cm
  • プロ総試合数(ボクシング):0
  • プロ総試合数(MMA):20
  • プロ戦績(MMA):17勝(KO12/1本4/判定1)3敗

フューリー vs. ガヌー:予定対戦カード

  • タイソン・フューリー vs. フランシス・ガヌー
  • ファビオ・ワードリー vs. デビッド・アデレー(ブリティッシュヘビー級王座戦)
  • ジョセフ・パーカー vs. サイモン・キーン 
  • カルロス・タカム vs. マルティン・バコレ  
  • アルスランベク・マフムドフ vs. アンソニー・ライト  
  • モーゼス・イタウマ vs. イシュトヴァン・ベルナス 
  • ジャック・マクガン vs. アルシビアデ・デュラン

※大会運営の都合・選手の体調などにより、上記カードが変更になる可能性がある。

※本記事はグローバル(英語)版記事を翻訳し、日本向けの情報を追記した編集記事となる。翻訳・編集:スポーティングニュース日本語版編集部 神宮泰暁


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Daniel Yanofsky is a combat sports editor at The Sporting News.
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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。
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