寺地拳四朗「いつの日か井上尚弥選手と同じレベルのボクサーになりたい」

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WBA, WBC, and Ring light flyweight champ Kenshiro Teraji
Naoki Fukuda

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WBA・WBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗が、9月18日(月・祝)、ヘッキー・ブドラーを相手に防衛戦に臨む。同階級史上初の4団体統一を狙う寺地だが、同じ日本人ボクサーとして世界に衝撃を与え続けている井上尚弥へのリスペクトを隠すことはない。

井上に並ぶ存在を目指す寺地の独占コメントを、名門誌『The Ring』(リングマガジン)出身で本誌格闘技部門副編集長のトム・グレイが伝える。

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世界を席巻する井上尚弥に刺激を受けるアメージング・ボーイ

日本人スターである寺地拳四朗は、現在のライトフライ級で世界最高と目されるボクサーだ、東京・有明アリーナで元王者のヘッキー・ブドラーを迎え撃ち、今一度その実力を証明しようとしている。

9月18日、寺地 vs. ブドラーの12回戦と他のアンダーカードは米国内ではESPN+、日本国内ではAmazonプライムビデオで放映される。

寺地にとってこの試合はWBAスーパー・WBCおよびThe Ring誌認定世界ライトフライ級タイトルの防衛戦になる。寺地はこれまで対戦した相手をことごとく破ってきた。21勝1敗(13 KO)の戦績とその抜群のテクニックは、パウンド・フォー・パウンドのリスト入りも近いと見られ、将来の可能性は無限大でもある。

Naoya Inoue and Shiro Kenshiro fight for world titles together at the end of 2017.
時事/JIJI Press

しかし、これだけの素晴らしい実績を持ちながら、寺地は今も日本で最も有名なボクサーを尊敬し、そして彼の国際的な成功に続きたいと願っている。

「紛れもなく、私が憧れるのは井上尚弥選手です」と寺地は、The Ring誌でも執筆するマサ・ウエダ記者を通じてスポーティングニュースに語ってくれた。

「井上選手は、ただただ偉大なファイターです。試合を見る度に刺激を受けます。いつの日か井上尚弥選手と同じレベルのボクサーになりたいです」

「ライトフライ級に大きな注目を集められるかどうかは分かりませんが、私はすべての試合で自分の力を披露しなくてはいけないでしょう。私が最近戦ったいくつかの試合はとても面白かったと人々に言ってもらえました。これからの試合もすべて楽しんでもらえるように頑張ります」

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ライトフライ級史上初の4団体統一で井上に続けるか

7月に井上がスティーブン・フルトンを破って4階級制覇世界王者となったように、寺地もまたキャリアの全盛期を迎えている。31歳になった寺地の世界タイトル戦での戦績はここまで12勝1敗だ。唯一喫した敗戦は2021年の矢吹正道戦だが、敗因は新型コロナウイルスが関係していると見られており、6か月後のダイレクトリマッチでは3回KOで難なく矢吹を下している。

「私の目標は14度のタイトル防衛でした(元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏がもつ日本人ボクサーによる世界タイトル最多防衛記録は13度)」と寺地は言った。

「(9度目の防衛戦で矢吹に)負けたあと、目標を4団体統一王者になることへ変えました。私にはライトフライ級で王座を統一することができると信じています。唯一の心配は、そのための試合が実現するかどうかです」

『アメージング・ボーイ』の異名を持つ寺地は、ここでも井上の足跡を追いかけようとしている。井上は2022年12月にバンダム級でアンディスピューテッド(4団体統一)王者になった。9月18日に寺地がブドラーに勝てば、合わせて3試合でその目標を達成することが可能になる。

寺地は4月にWBO同級王者のジョナサン・ゴンサレスと対戦する予定だったが、ゴンサレスがマイコプラズマ肺炎を理由に棄権した。やむを得ず、4月の相手はアンソニー・オラスクガとなり、この9月もブドラーになったものの、タイトル統一のためにはゴンサレスが第1ターゲットであることには変わりはない。

「ゴンサレスと戦いたいと思います。早ければ早いほどいいです」と寺地は語った。このプエルトリコ人王者はサウスポーであり、寺地は2019年のランディ・ペタルコリン戦以来サウスポーと戦ったことがない。

「サウスポーと戦うことは気になりません、むしろ得意だと思います。4月の試合前には良い準備ができていましたし、勝つ自信がありました」

寺地はIBF王者のシベナティ・ノンティンガについてはよく知らないと認めた。この南アフリカ人は12戦無敗で、そのうちの9勝はKOによるものだ。鋭いパンチを持つ世界レベルのボクサーであることは間違いない。エクトル・フローレスを空位となっていたタイトル決定戦で破り、初防衛戦ではレジー・スガノブに判定勝ちを収めている。

24歳のノンティンガは経験豊富な寺地に比べると圧倒的に不利だと思われるが、対戦が実現すれば両者のスタイルは噛み合うかもしれない。

ベテランの元王者撃破で偉業へ前進

現在のところは、寺地のタイトル防衛戦が注視されている。35歳のブドラーは世界レベルでの経験には申し分ない。しかし、ボクシングとはタイミングがすべてであり、この元2階級世界王者のキャリアは晩年にさしかかっている。

プロ意識が高い寺地は、母国のファンからの期待に応えることに絶大な自信を持っている。対戦相手の研究も万全であり、9月18日ではKO勝ちすることしか視野にはない。

「ブドラーは足を使って、試合をコントロールしようとするでしょう。とても頭の良いファイターです。それでも私のプレッシャーに耐えられるとは思いません。試合中盤ラウンドにはノックアウトしたいです」と寺地は力強く言い切った。

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※本記事は国際版記事(著者Tom Gray)を翻訳し、日本向け情報を追記した編集した記事となる。翻訳:角谷剛、編集:スポーティングニュース日本語版編集部 神宮泰暁
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Tom Gray is a deputy editor covering Combat Sports at The Sporting News.
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