タイソン・フューリーは長年にわたり、ヘビー級最強の地位を築き上げてきた。そのフューリーを脅かすのが、元クルーザー級のアンディスピューテッド・チャンピオンにして、現WBA/WBO/IBF/IBO世界ヘビー級王者のオレクサンドル・ウシクだ。当初2月17日(土)に予定されていた両者による世界ヘビー級4団体王座統一戦は、フューリーのスパーリング中の負傷で延期されていたが、日本時間5月19日(日)についにゴングの時を迎える。
サウジアラビアのキングダムアリーナで行われる注目の一戦は、スポーツ専門の配信サービス『DAZN(ダゾーン)』の各種有料プラン加入者向けPPV(アドオンコンテンツ)としてライブ配信される。ここでは、フューリーvsウシクの日程・放送配信・視聴方法・参考オッズなどの情報をまとめて紹介する。
🥊試合概要(日程・メインイベント・会場)
- カード:WBA/WBC/IBF/WBO世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦
- タイソン・フューリー(WBC王者、イギリス)vs オレクサンドル・ウシク(WBA/IBF/WBO王者、ウクライナ)
- 試合時刻:日本時間2024年5月19日(日)午前7:00〜7:30頃リングインの見込み
- ※DAZN PPVは5月18日23:00開始でアンダーカードから順次配信
- ※上記の時間は、すべて当日の大会・試合進行次第で前後する。
- 会場:キングダムアリーナ(サウジアラビア・リヤド、最大収容人員26000人)
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📺📱💻放送・配信先(テレビ中継・インターネット配信)
この試合は、スポーツ専門の動画配信サービス『DAZN(ダゾーン)』の各種有料プラン加入者向けPPV(アドオンコンテンツ)としてライブ配信される。
地上波・BS/CS(スカパー!)でのテレビ放送および、スポーツ中継実績のあるインターネット配信サービスのAmazonプライムビデオ(アマゾンプライムビデオ)、ABEMA(アベマ)、U-NEXT(ユーネクスト)、SPOTV NOW(スポティービーナウ)、lemino(レミノ)等でのライブ配信予定はない。
放送・配信チャンネル
- テレビ地上波:なし
- テレビBS/CS:なし
- ネット:DAZN PPV
配信日時
- 2024年5月18日(土)23:00~
※試合開催・放送予定は主催者・放送局の都合により変更になる場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
🥊フューリーvsウシクの視聴方法、おトクな視聴方法は?
今回のフューリーvsウシク戦は『DAZN』の各種有料プラン加入者向けPPV(アドオンコンテンツ)であるため、視聴するにはまず『DAZN』に加入する必要がある。なお、ここでいう各種有料プランとは、「DAZN STANDARD」、「DAZN BASEBALL」、「DAZN GLOBAL」の3つのプランのことを指す。
それぞれの視聴料金は以下の通りだ。
契約プラン | 料金 |
「DAZN GLOBAL」月間プラン | 980円 |
「DAZN STANDARD」月間プラン | 4200円 |
「DAZN STANDARD」年間プラン(一括払い) | 32000円(実質月額2677円) |
「DAZN STANDARD」年間プラン(月々払い) | 月額3200円(年間38400円) |
「DAZN BASEBALL」年間プラン(月々払い) | 月額2300円(年間27600円) |
これらに加えて、「フューリーvsウシク」PPVを視聴するための追加料金は3000円、購入方法は以下の2通りとなる。
- DAZNアプリ or DAZNサイトの「マイ・アカウント」>「アドオン(追加有料コンテンツなど)」>「PPV(ペイ・パー・ビュー)」から購入
- DAZNアプリ or DAZNサイト上の該当番組枠から購入
最安値の「DAZN Global」で通常のボクシング番組は視聴可能だが、人気選手の試合は対象外のケースもあり、DAZNの全コンテンツが見られる「DAZN Standard」以上がオススメとなる。
「DAZN Standard」は、『DAZN』だけでなく、『Amazonプライムチャンネル』をはじめ各社が様々なパッケージで提供しているが、今回を機に『DAZN』の契約を考えているなら、オススメはDMMとの提携サービス『DMMxDAZNホーダイ(ディーエムエムダゾーンホーダイ)』だ。こちらはDMMプレミアムのサービスとDAZNスタンダードの両プランがセットで月額3480円と「DAZN Standard」(月額4200円)を単体で契約するよりもオトクな内容になっている。
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👀フューリーvsウシクは無料で見られる?
現在、『DAZN』では無料視聴期間を設けておらず、また有料を前提としたPPVとなるため、フューリーvsウシク戦のライブ配信を無料で見る方法は存在しない。
🥊延期を繰り返した史上初のヘビー級4団体統一戦が実現
現在35歳のフューリーは、アマチュア時代の2008年にナショナル・エリート・チャンピオンシップで金メダルに輝くと、プロ転向後の2015年にウラジミール・クリチコ(ウクライナ)を破り、WBA/IBF/WBO世界ヘビー級王者となった。しかしその後、精神疾患に加え、薬物・アルコール乱用といった問題が次々と発覚し、ベルトを返上することとなった。
復帰後、デオンテイ・ワイルダー(アメリカ)と3度にわたる死闘を繰り広げ、第2戦でWBC世界ヘビー級王座を奪取、さらに混乱を呼んだ3度目の試合で初防衛を果たした。混乱の結果としてアンソニー・ジョシュアとの英国人頂上対決は消滅したが、そのジョシュアからWBA/IBF/WBO王座を奪ったウシクとの4団体統一戦が度々遡上にあがる。
しかし、史上初のヘビー級4団体統一戦は、文字通り紆余曲折を経る。2年近くを費やした交渉の末に合意したはずの2023年12月23日案は、同年10月のフランシス・ガヌー戦における思わぬ苦戦で負ったダメージの回復を理由に、フューリー陣営が延期を要請。2024年2月17日に再設定された。
ところがフューリーは、ウシク戦との4団体統一戦を目前にしたスパーリング中、右目上に11針を縫う怪我を負ったことを2月2日に発表。これに対して、ウシクのマネージャー、エギス・クリマス氏が、フューリーはウシクとの対戦を避けようとしているのではないかとコメントすると、フューリーもポッドキャスト『MMA Hour』の特番のなかでクリマス氏に噛み付き返した。
格闘技ニュースサイト『MMA Fighting』によると、「人生で一番稼げる試合をしたくないなんてことがあるか? 10週間もトレーニングキャンプをしたんだぞ」と語ったと報じられている。
「どうして? なぜ俺が戦いたくないと思う? 先に逃げたのはお前だろう(2023年、再戦条項で折り合わず、ウシク側が交渉を打ち切ったとされている)。お前はこれまで本当のファイトをしたことのないクズ野郎だ。お前がオレを臆病者呼ばわりするなんてふざけるな」
『クズ野郎』と揶揄されたウシクだが、世間を騒がせてきたフューリーとは違い、粛々とその輝かしいキャリアを歩んできた。
2012年のロンドン五輪ヘビー級金メダリストであるウシクは、2013年にプロデビューを果たすと、2016年にはWBO世界クルーザー級王座を獲得した。その後、2017〜18年に『ワールドボクシングスーパーシリーズ』(WBSS)クルーザー級トーナメントに参加すると、マイリス・ブリエディス(ラトビア)を破ってWBC王座、決勝ではムラト・ガシエフ(ロシア)を破ってWBA、IBF、リング誌のタイトルを手に入れ、クルーザー級のアンディスピューテッド・チャンピオンとなった。
母国ウクライナのロシア軍侵攻の影響もあり、ジョシュアとの連戦の間に一時は軍籍に身を投じて選手生活を離れたが、現在は3団体統一王者としてリングに戻った。直近のダニエル・デュボア戦はローブロー騒動があったものの、9回TKO勝ちで防衛に成功している。
ここ数年、ファンの間ではフューリー、ワイルダー、ジョシュアの3人の間での対戦を望む声が多く聞かれていた。だが、試合の延期や思いがけぬ試合結果、ドラマチックな展開など紆余曲折を経て、ついにヘビー級の王座統一への道が開けた。
1999年、レノックス・ルイスがイベンダー・ホリーフィールドを破って以来、主要4団体時代になってからは史上初となる「ヘビー級アンディスピューテッド・チャンピオン」の座を手に入れるのはフューリーか、ウシクか。井上尚弥の首位返り咲きで話題のパウンド・フォー・パウンド界隈にも大きな影響を与える「5月メガマッチ連戦」のラストを飾ることもあり、試合内容にも大きな注目が集まっている。
💰フューリーvsウシク戦の参考オッズ・予想
▼参考オッズ
米大手ブックメーカー『BetMGM』のオッズは、フューリーが「-110」、ウシクが「+100」でフューリー優勢の予想となっている。
このオッズはアメリカンオッズ式となり、「-110」は100ドルの配当を手にするのに110ドルをかける必要があり、当たった場合は110+100=210ドルの払い戻し。「+100」は100ドルを賭けて当たれば100ドルの配当となり、100+100=200ドルの払い戻しとなる。
▼予想
お互いに直近の試合で、「衰え」を見せる場面もあり、実現までに2年近くを費やしたことで、年齢面ではフューリーは35歳、ウシクは37歳となった。
ただ、昨秋ガヌーの猛打にグラついてしまったフューリーだが、スピードと技巧を軸とするウシク相手であれば、十分耐えうるだろうという予想が事前オッズの数字に現れている。
強引な大ぶりのパンチを被せつつ、相手の身体を巻き込むようにして自由を奪うブルドーザーのようなフューリーのボディコントロール戦術は、15cm近く背の低いウシクにとって脅威だ。
一方、デュボア戦で勝つには勝ったがやや精細を欠いた感は否めず、よりタフなフューリー相手に手数とスピードで競り勝てるのか疑問符はつく。ウシクとしてはつかず離れずの戦術が好ましいが、リーチ差は16cm近くあり、脚で稼ぐ以外に突破口が見えにくい。
緩慢なフューリーの攻撃リズムを突いて崩せるかだが、37歳となったウシクがフィジカルの差を覆すことができるのか。やはり下馬評通り、フューリー優位とみるべきかもしれない。
※5/15時点
👊タイソン・フューリーの戦績・バイオ
- 国籍:イギリス
- 誕生日:1988年8月12日(35歳)
- 身長: 206.2cm
- リーチ: 215.9cm
- 総試合数:35戦
- 戦績:34勝0敗1分(24KO)
👊オレクサンドル・ウシクの戦績・バイオ
- 国籍:ウクライナ
- 誕生日:1987年1月17日(37歳)
- 身長:190.5cm
- リーチ: 198.1cm
- 総試合数:21戦
- 戦績:21勝0敗(14KO)
🥊全対戦カード
- WBA/WBC/IBF/WBO 4団体統一世界ヘビー級タイトルマッチ
- タイソン・フューリー(WBC王者) vs オレクサンドル・ウシク(IBF、WBA、WBO王者)
- IBF世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
- ジョー・コルディナ(王者) vs アンソニー・カカーチェ
- IBF世界クルーザー級王座決定戦
- ジェイ・オペタイア vs マイリス・ブリエディス
- ヘビー級
- フランク・サンチェス vs アギット・カバエル
- ヘビー級
- モーゼス・イタウマ vs イリヤ・メゼンツェフ
- ライト級
- マーク・チェンバレン vs ジョシュア・ワハブ
- ライトヘビー級
- セルゲイ・コバレフ vs ロビン・シルワン・サファー
- ライトヘビー級
- ダニエル・ラパン vs オクタヴィオ・プディブトル
- クルーザー級
- デビッド・ニカ vs マイケル・セイツ
- フェザー級
- アイザック・ロウ vs ハシブラ・アフマディ
※文中の金額は全て税込。
※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二(スポーティングニュース日本版)