【ボクシング】寺地拳四朗はカニサレスを倒し、パウンド・フォー・パウンドのランキング入りを果たせるか?

Kenshiro Teraji training ahead of Carlos Canizales clash
Naoki Fukuda
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来る1月23日(火)『Prime Video Presents Live Boxing 6』(エディオンアリーナ大阪)にて、WBC/WBA世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗は、ボクシング界軽量級屈指のファイターとしてカルロス・カニサレスを相手に防衛戦を戦う。

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日本が誇るべきボクシングスターである寺地は2017年に初めてベルトを手にし、現在はWBC/WBAの統一王者の座につく。『アメージング・ボーイ』の異名の通り、その驚くべきスキルとパワーを武器にライトフライ級はもちろんのこと、ほかの階級の対戦相手であっても決して怯むことのないファイターだ。

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にもかかわらず、この32歳のファイターがコアなボクシングファンにしか認知されていないのはなぜだろう? 名門『The Ring』誌(リングマガジン)元編集人で本誌格闘技部門副編集長のトム・グレイが、寺地の評価について考察する。

歴史的に過小評価されてきた軽量級…寺地はその価値観を覆せるか

ボクシング史において、軽量クラスのボクサーたちはどんなに優れていても重量級の選手たちのような認知を得られない、というのはよく言われることだ。

ローマン『チョコラティート』ゴンサレスや井上尚弥のようなトップクラスの現役選手たちであっても、パウンド・フォー・パウンド(PFP)のランキングの対象になったのは複数の階級でベルトを手にしたあとだ。その破壊的なパフォーマンスによって驚くような成果を成し遂げて、初めてPFPのトップクラスにたどり着いた。

その意味では、寺地はデビュー以来一貫してライトフライ級で戦っていて、これまで階級をあげたことはない。それでも、これまでに戦った世界戦は今回のカニサレス戦で15試合目を数える。この数字をみれば、寺地がトップクラスの選手であることは明白だ。現在PFPランクのトップに立つテレンス・クロフォードは18度、井上は21度の世界戦を戦っている。ヘビー級の統一王者オレクサンドル・ウシクは10戦で、寺地を含む3人には及ばない。

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寺地の実績に否定的な人はとかく彼の敗戦歴を指摘しがちだ。しかし、2021年にWBA/WBC/『リングマガジン』王者の寺地が矢吹正道に敗れたのは、寺地がコロナの後遺症に苦しんでいたためで、矢吹によるバッティング騒動もあったが、その後行われたダイレクトリマッチでは寺地が3ラウンドKO勝ちを収めている。

寺地の世界戦での戦績は13勝1敗1分、これまで対戦してきた全てのボクサーから勝利を収めている。しかも、その相手はガニガン・ロペス(2戦)、ミラン・メリンド、矢吹正道、京口紘人、ヘッキー・ブドラーといったワールドクラスのファイターたち。過去に世界タイトルを手にした選手や現役チャンピオンたちであり、その誰もが寺地と最終ラウンドまで戦うことはできなかった。

正直なところ、もし寺地の体があと15~20ポンド(約7~9kg)大きかったら、今以上に認められた選手となっていただろう。

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寺地がPFPリスト入りするためには何が必要?

寺地がPFPのランキングにリストアップされるべき選手だとする議論は根強くある。私に言わせれば、その答えはノーだ。私の知る限り、本誌『スポーティングニュース(TSN)』を含むボクシングメディアの間では、今の寺地は「ランクイン寸前のところにいる」という認識で共通している。

これまでの6年間と同様、寺地がこの先も世界レベルの選手たちを次々に葬り去っていけば、最終的には『ショコラティート』ロマゴンや井上が認められたように寺地もその実力を認められ、ランクインすることになるだろう。

この試合のオッズでは「+500』の不利とされているカニサレスもレベルの高いファイターだ。ベネズエラのハードヒッターの戦績は26勝1敗1分(19KO)で、『TSN』、『リングマガジン』ともにライトフライ級でトップクラスの選手と評価している。

寺地がもしこの試合で圧倒的な勝利を飾れば、念願のPFPランキング入りもあるかもしれない。しかし、その実力が本当に認められるには、やはりフライ級へのステップアップ、そしてジェシー『バム』ロドリゲスのような選手を倒すことが必要となると考える。

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※本記事は国際版記事を翻訳、日本向け情報を加えた編集記事となる。翻訳・編集:石山修二、編集:スポーティングニュース日本語版編集部 神宮泰暁

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Tom Gray is a deputy editor covering Combat Sports at The Sporting News.
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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。
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スポーティングニュース日本版アシスタントエディター
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