F1世界選手権2023年カレンダー:来シーズンの全GPリスト、サーキット、残り契約年数、最速ラップ記録など

FIA(国際自動車連盟)F1(フォーミュラ1)世界選手権の2023年シーズンに向け、各GPのスケジュールが確定した。消滅危機を回避したモナコGPやベルギーGPのほか、新規追加や復活する開催地もある。2023年の全24戦のサーキットごとの残り契約年数、最速ラップ記録、最多優勝者などを紹介する。

コースを新たにしたラスベガスGPが新規追加、復活GPも

近年、F1の年間スケジュールには多くの変化があった。サウジアラビアのジッダ市街地コースのような新たなサーキットがカレンダーに加わったが、2023年シーズンからは米国の眠らない街、ラスベガス市街地でグランプリ(以下GP)が開催される(1981-82年以来となるが、当時とはコースが異なる)。オースティン‘、マイアミに続く、米国で3つめのF1レースである。マイアミは2022年に初めてF1デビューを果たしたばかりだ。

また、新型コロナウイルスの世界的感染拡大がある程度収束したこともあり、2022年シーズンには、オーストラリア、カナダ、シンガポール、そして日本にGPが戻ってきた。中国GPとカタールGPは2023年から復帰する。

一方で、伝統のあるモナコGPやベルギーGPは再契約交渉の難航によりカレンダーからの消滅が危惧されていたが、F1は2022年9月20日、その答えとなる来季カレンダーを正式に発表した。

2023年F1グランプリ全24戦の開催国とサーキットは以下となる。

第1戦:バーレーン・グランプリ

  • 場所:バーレーン・インターナショナル・サーキット(バーレーン王国サヒール)
  • 決勝:2023年3月5日(日本との時差-6時間)
  • 決勝時間帯:夜間
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2036年
  • 最速ラップ記録:1:31.447 (ペドロ・デ・ラ・ロサ、2005年)
  • グランプリ初開催年:2004年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン

バーレーンGPは最初の10年間は昼間にレースが行われていたが、2014年からは夜間に変更された。シーズン序盤に行われるレースのひとつであり、各チームに新年度のマシンの仕上がりを確認するための機会と場を与えている。2023年もそれは変わらない。

2月23〜25日のプレシーズンテストも同サーキットで実施される。

第2戦:サウジアラビア・グランプリ

  • 場所:ジッダ市街地コース(サウジアラビア王国ジッダ)
  • 決勝:2023年3月19日(日本との時差-6時間)
  • 決勝時間帯:夜間
  • サーキット種類:公道
  • 現契約最終年:2036年
  • 最速ラップ記録:1:30.734(ルイス・ハミルトン、2021年)
  • グランプリ初開催年:2021年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペン

サウジアラビアGPがF1カレンダーに加わったのは比較的新しい。急ごしらえの市街地コースが完成したのは、2021年シーズン終わり間際、2022年シーズンが始まる前のことだ。27のコーナーを持つ、カレンダーのなかでも最も難易度の高い公道サーキットであり、わずかな失敗も許されない。

第3戦:オーストラリア・グランプリ

  • 場所:アルバート・パーク・サーキット(オーストラリア連邦ビクトリア州メルボルン)
  • 決勝:2023年4月2日(日本との時差-1時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:公道
  • 現契約最終年:2035年
  • 最速ラップ記録:1:20.260(シャルル・ルクレール、2022年)
  • グランプリ初開催年:1928年
  • 最多勝利:レックス・デイビソン、ミハエル・シューマッハ

オーストラリアGPは新型コロナウイルスのパンデミック期間中は開催されなかったが、2022年に再開した。過去にはシーズン最終戦を飾るのが通例だったが、ここ数十年間はシーズン序盤での開催が定着した。

半公道のアルバート・パーク・サーキットは近年改修され、高速コースへ変貌を遂げた。

第4戦:中国グランプリ

  • 場所:上海インターナショナル・サーキット(中国人民共和国上海市)
  • 決勝:2023年4月16日(日本との時差-1時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2025年
  • 最速ラップ記録:1:32.238(ミハエル・シューマッハ、2004年)
  • グランプリ初開催年:2004年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン

中国GPは2004年の第1回以来、上海で開催されてきた。2020年、2021年、2022年は新型コロナウイルスのパンデミックによる厳しい渡航制限の影響で中止となっていたが、2023年のカレンダー復帰となった。アルファロメオ残留が決まった周冠宇の凱旋も実現する見込みだ。

上海インターナショナル・サーキットのコースレイアウトは漢字の「上」の字に似た形状になっている。

第5戦:アゼルバイジャン・グランプリ

  • 場所:バクー市街地コース(アゼルバイジャン共和国バクー)
  • 決勝:2023年4月30日(日本との時差-5時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:公道
  • 現契約最終年:2024年
  • 最速ラップ記録:1:43.009(シャルル・ルクレール、2019年)
  • グランプリ初開催年:2017年
  • 最多勝利:複数回優勝者なしのため省略

同地では2016年にヨーロッパGP名義で開催され、2017年度からアゼルバイジャンGPに改められた。2020年のイベントは新型コロナウイルスの影響で中止されたため、2023年は5回目のアゼルバイジャンGPとなる。

第6戦:マイアミ・グランプリ

  • 場所:マイアミ・インターナショナル・オートドローム(米国フロリダ州マイアミ)
  • 決勝:2023年5月7日(日本との時差-13時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:専用仮設道と既設私道
  • 現契約最終年:2031年
  • 最速ラップ記録:1:31.361(マックス・フェルスタッペン、2022年)
  • グランプリ初開催年:2022年
  • 最多勝利:マックス・フェルスタッペン

マイアミGPは2022年シーズン初開催のF1レースである。従来のアメリカGP(オースティン)、2023年から新たに追加されたラスベガスGPと並び、米国内で行われる3つのF1レースのひとつだ。

半分市街地のようなコースだが、ハードロックスタジアム周囲の既設私道とレース用の専用道路を組み合わせたコースになっている。

近年、F1はアメリカ市場の開拓に力を入れており、1国1GPの原則を踏襲せず、欧州依存からの脱却をはかっている。

第7戦:エミリア・ロマーニャ・グランプリ

  • 場所:イモラ・サーキット(イタリア共和国エミリア・ロマーニャ州ボローニャ県イモラ)
  • 決勝:2023年5月21日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2025
  • 最速ラップ記録:1:15.484(ルイス・ハミルトン、2020年)
  • グランプリ初開催年:2020年
  • 最多勝利:マックス・フェルスタッペン

エミリア・ロマーニャGPは新型コロナウイルスのパンデミック最盛期の2020年に単発代替イベントとして開催され、2021年にも中国GPに代わって再び開催。好評を得て2025年シーズンまで正式契約が結ばれた。

イモラ・サーキットの正式名称は「アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ」で、歴史的なサーキットとして知られている。エミリア・ロマーニャGPそのものは比較的新しいが、イモラ・サーキットは過去にイタリアGPを開催したことがあり、またサンマリノGPの常設開催地であった時期もある。

第8戦:モナコ・グランプリ

  • 場所:モンテカルロ市街地コース(モナコ公国モンテカルロ市)
  • 決勝:2023年5月28日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:昼
  • サーキット種類:公道
  • 現契約最終年:2025
  • 最速ラップ記録:1:12.909(ルイス・ハミルトン、2021年)
  • グランプリ初開催年:1950年
  • 最多勝利:アイルトン・セナ

モナコGPは、F1カレンダーのなかで最も有名なレースであり、F1ドライバーにとって最も重要なレースである。現地主催者との再契約交渉の難航が伝えられ、カレンダー消滅危機にあったが、2025年まで延長された。

その歴史、壮大なストリートサーキットの会場、モナコで行われるレースの週末がもたらす華やかさは、F1の王冠を象徴する最大の宝石といえるだろう。

第9戦:スペイン・グランプリ

  • 場所:カタロニア・サーキット(スペイン王国カタルーニャ州バルセロナ県)
  • 決勝:2023年6月4日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2026年
  • 最速ラップ記録:1:18.149(マックス・フェルスタッペン、2021年)
  • グランプリ初開催年:1913年
  • 最多勝利:ミハエル・シューマッハ、ルイス・ハミルトン

スペインGPは現存するF1最古のグランプリである。2023年には110周年を迎える。長年の間に開催地は何回か変更された。1991年にバルセロナに移り、それ以来ずっとこの地に留まっている。

第10戦:カナダ・グランプリ

  • 場所:ジル・ビルヌーブ・サーキット(カナダ・ケベック州モントリオール)
  • 決勝:2023年6月18日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2029年
  • 最速ラップ記録:1:13.078(バルテリ・ボッタス、2019年)
  • グランプリ初開催年:1961年
  • 最多勝利:ミハエル・シューマッハ、ルイス・ハミルトン

カナダGPも新型コロナウイルスのパンデミック収束後にシリーズへ戻ってきた。北米大陸において長い伝統を誇る2つのGPのうちのひとつである。1982年、同年のベルギーGPで事故死したカナダ出身の名ドライバーであるジル・ビルヌーブ(ヴィルヌーヴ)を追悼し、「サーキット・イル・ノートルダム」から改称された。

第11戦:オーストリア・グランプリ

  • 場所:レッドブルリンク(オーストリア共和国シュタイアーマルク州)
  • 決勝:2023年7月2日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:不明
  • 最速ラップ記録:1:05.619(カルロス・サインツ、2020年)
  • グランプリ初開催年:1970年
  • 最多勝利:ジョー・シェフール、アラン・プロスト、マックス・フェルスタッペン

シュタイアーマウンテンの裾に造成されたレッドブルリンクは、その風光明媚な山間の風景と相まって、これほど絵になるレース場はないとされる。また、同国企業レッドブルの本拠地として非常に人気のあるサーキットであり、同チーム所属のマックス・フェルスタッペンはこれまでに3勝をあげている。

第12戦:イギリス・グランプリ

  • 場所:シルバーストン・サーキット(英国ノーサンプトンシャー)
  • 決勝:2023年7月9日(日本との時差-8時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2024年
  • 最速ラップ記録:1:27.097(マックス・フェルスタッペン、2020年)
  • グランプリ初開催年:1926年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン

イギリスGPはF1の夏を飾る、シリーズ最古のグランプリのひとつである。同国出身のルイス・ハミルトンは2008年にシルバーストンで初勝利をあげて以来、8度の優勝を果たしている。

第13戦:ハンガリー・グランプリ

  • 場所:ハンガロリンク(ハンガリー・モジョロード)
  • 決勝:2023年7月23日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2027年
  • 最速ラップ記録:1:16.627(ルイス・ハミルトン、2020年)
  • グランプリ初開催年:1936年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン

ハンガリーGPは1936年に初めて開催されたが、その後1980年代までしばらく開催されることがなかった。しかし、1986年にF1シリーズへ帰ってきて以来、毎年開催されている。新型コロナウイルスのパンデミック期間中も例外ではなかった。

第14戦:ベルギー・グランプリ

  • 場所:スパ・フランコルシャン・サーキット(ベルギー王国ワロン地域リエージュ州スパおよびフランコルシャン)
  • 決勝:2023年7月30日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:不明
  • 最速ラップ記録:1:46.286(バルテリ・ボッタス、2018年)
  • グランプリ初開催年:1950年
  • 最多勝利:ミハエル・シューマッハ

ベルギーを代表するこのサーキットは、1950年のF1初開催時の7つのサーキットのうちの1つである。長いストレートと高速コーナーが特徴で、アイルトン・セナやミハエル・シューマッハのようなカーブを得意とするドライバーに人気がある。

モナコGP同様にカレンダーからの消滅危機にあったが、南アフリカGPの2023年シーズン復帰断念を受けて、1年限定で延長したとされている。

第15戦:オランダ・グランプリ

  • 場所:ザントフォールト・サーキット(オランダ王国北ホラント州ザントフォールト)
  • 決勝:2023年8月27日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2023年
  • 最速ラップ記録:1:11.097(ルイス・ハミルトン、2021年)
  • グランプリ初開催年:1950年
  • 最多勝利:ジム・クラーク

オランダGPが最初に開催されたのは70年以上も前のことだが、長い間F1カレンダーから存在が消えていた。最後のレースが行われた1985年(ニキ・ラウダが優勝)から30年以上が過ぎた2021年にF1シーンへ戻ってきた。

ザントフォールト・サーキットはテクニカルなコーナーが多いことで知られている。同国出身マックス・フェルスタッペンの走り次第でオレンジアーミーが一喜一憂する光景が早くも恒例となりつつある。

第16戦:イタリア・グランプリ

  • 場所:モンツァ・サーキット(イタリア共和国ロンバルディア州モンツァ)
  • 決勝:2023年9月3日(日本との時差-7時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2024年
  • 最速ラップ記録:1:21.046(ルーベンス・バリチェロ、2004年)
  • グランプリ初開催年:1921年
  • 最多勝利:ミハエル・シューマッハ、ルイス・ハミルトン

モンツァ・サーキットはシリーズ中でも最も人気が高いコースのひとつだ。そしてイタリアGPにはいつもフェラーリのファン「ティフォシ」が大挙して詰めかける。1949年以来、毎年レースを開催し続けている。

第17戦:シンガポール・グランプリ

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  • 場所:シンガポール市街地コース(シンガポール共和国シンガポール・ダウンタウンコアおよびカラン)
  • 決勝:2023年9月17日(日本との時差-1時間)
  • 決勝時間帯:夜間
  • サーキット種類:公道
  • 現契約最終年:2028年
  • 最速ラップ記録:1:41.905(ケビン・マグヌッセン、2018年)
  • グランプリ初開催年:1966年
  • 最多勝利:セバスチャン・ベッテル

シンガポールGPは2008年に初めて開催された。夜間にレースを行うことでエンターテインメントの価値を高めるだけではなく、世界中のファンにとって視聴しやすい時間帯も狙っている。

シンガポールの中心地でもあるダウンタウンコアとカランをまたいだ市街地コースは、ドライバーにとって最も難易度が高いコースのひとつだ。2008年以来、毎回セイフティカーが登場している。

第18戦:日本グランプリ

  • 場所:鈴鹿サーキット(日本・三重県鈴鹿市)
  • 決勝:2023年9月24日
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2024年
  • 最速ラップ記録:1:30.983(ルイス・ハミルトン、2019年)
  • グランプリ初開催年:1963年
  • 最多勝利:ミハエル・シューマッハ

日本グランプリは1987年からほぼ毎年のように開催されてきたが、2020年と2021年は新型コロナウイルスのパンデミックにより中止された。鈴鹿サーキットは1963年に初めて日本GPを開催し、2023年は60回目を迎える。

例年10月開催が定番化していたが、2023年は8年ぶりの9月開催となる。

第19戦:カタール・グランプリ

  • 場所:ロサイル・インターナショナル・サーキット(カタール国ドーハ・アッ=ザアーイン)
  • 決勝:2023年10月8日(日本との時差-6時間)
  • 決勝時間帯:夜間
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2033年
  • 最速ラップ記録:1:23.196(マックス・フェルスタッペン、2021年)
  • グランプリ初開催年:2021年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン

2021年シーズンの11月、ドーハの北にあるロサイル・インターナショナル・サーキットで、初開催のカタールGPが開催された。2022年シーズンは、カタールがFIFAワールドカップの開催に集中するため、カタールGPは予定されていなかった。

2023年のカレンダー復帰に合わせてサーキットを変えて開催するというプランもあったが、F1の公式発表では引き続きロサイルとなった。

第20戦:アメリカ・グランプリ

  • 場所:サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(米国テキサス州オースティン)
  • 決勝:2023年10月22日(日本との時差-14時間)
  • 決勝時間帯:午後
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2026年
  • 最速ラップ記録:1:36.169(シャルル・ルクレール、2019年)
  • グランプリ初開催年:1908年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン

アメリカGPが初めて開催されたのは1908年のことだ。それ以来、F1との関係は断続的に続いてきた。1917年から1957年までは開催されず、さらに1981年から1988年までも開催されなかった。その後の3年間はアリゾナ州フェニックスで開催された。

2000年から2007年まではインディアナ州インディアナポリスで開催されたが、わずか6台の車で争われる異常事態となった2005年のレースは歴史上でも悪名高いレースとして記憶されている。2012年からはテキサス州オースティンに舞台を移した。

長い年月の間、F1は米国内で安定したファン層を獲得することに苦しんできた。2023年には米国内で3つのグランプリが開催されることもあり、そのテコ入れに期待通りの効果がでるか注目されている。

第21戦:メキシコ・グランプリ

  • 場所:エルマノス・ロドリゲス・サーキット(メキシコ合衆国メキシコシティ)
  • 決勝:2023年10月29日(日本との時差-14時間)
  • 決勝時間帯:昼
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:不明
  • 最速ラップ記録:1:17.774(バルテリ・ボッタス、2021年)
  • グランプリ初開催年:1963年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン

1962年の暫定大会の翌年から正式にカレンダー入りしたあと、何度か離脱と復帰を繰り返し、1990〜2000年代はサーキットを変更して開催。2015年から大幅な改修を加えたエルマノス・ロドリゲス・サーキットに戻している。

標高2200mを越える高地サーキットは超高速レースが展開される一方で、マシンにもドライバーにもハードな環境になっている。

第22戦:ブラジル・グランプリ

  • 場所:アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ(ブラジル連邦共和国サンパウロ市)
  • 決勝:2023年11月5日(日本との時差-12時間)
  • 決勝時間帯:午後から夜
  • サーキット種類:レース場
  • 現契約最終年:2025年
  • 最速ラップ記録:1:10.540(バルテリ・ボッタス、2018年)
  • グランプリ初開催年:1972年
  • 最多勝利:アラン・プロスト

アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェはインテルラゴスとも呼ばれるF1で最も有名なサーキットのひとつである。1972年の初レース以来、ブラジルGPは新型コロナウイルスの影響で中止した2020年を除く毎年レースを開催してきた。

通常、ブラジルGPはシーズンの最終盤に行われ、順位を争うチームやドライバーが1ポイントでも獲得しようと躍起になる。このレースでタイトルが決まることも多いため、非常に人気が高い。

第23戦:ラスベガス・グランプリ

  • 場所:ラスベガス市街コース(米国ネバダ州ラスベガス)
  • 決勝:2023年11月18日(日本との時差-17時間)
  • 決勝時間帯:夜間
  • サーキット種類:公道
  • 現契約最終年:2026年
  • 最速ラップ記録:なし
  • グランプリ初開催年:2023年
  • 最多勝利:なし

ラスベガスGPは2023年に米国内3番目のレースとして開催が決まった。ラスベガスはかつて1981年と1982年にシーザーズパレスGPとしてF1を開催した実績がある。当時とは異なるエリアの市街地コースになる。

このレースはラスベガスのネオンが映える夜間に行われるため、ヨーロッパのファンは早朝、日本のファンは昼頃にテレビ中継を視ることができるはずである。

第24戦:アブダビ・グランプリ

  • 場所:ヤス・マリーナ・サーキット(アラブ首長国連邦アブダビ市)
  • 決勝:2023年11月26日(日本との時差-5時間)
  • 決勝時間帯:夕方から夜
  • サーキット種類:レース
  • 現契約最終年:2030年
  • 最速ラップ記録:1:26.103(マックス・フェルスタッペン、2021年)
  • グランプリ初開催年:2009年
  • 最多勝利:ルイス・ハミルトン

アブダビGPはF1で初めて日中から夜にかけて行われるレースとなった。夕方にレースが開始され、最終ラップの頃には日が落ち、夜間照明がつけられている。

ヤス・マリーナ・サーキットは、インテルラゴスと同様に、シーズン最終盤のレースを開催するため、世界王者を決定することが多い。

カレンダーから消えた、復活できなかったグランプリ

フランスGP:この歴史あるレースの開催契約は2022年までで、モナコGP、ベルギーGPとともに消滅危機が伝えられていた。その2つが再契約に至った一方、復活組と新規のラスベガスGPに押し出される形で一旦カレンダーから消えることになった。メキシコGPも同様に2022年までとなっていたが(コロナ禍で1年スライドとなり期限は2023年まで)、2024年以降の中米シリーズ計画もあり延命された。

南アフリカGP:F1のステファノ・ドメニカリCEOも復帰プロジェクトに前向きとして伝えられ、2023年復活組として名前があがっていたが、キャラミ・サーキットにはF1グレードへの設備改修が必要とされていた。結局復活は見送られ、代わりにベルギーGPが1年限定で契約延長したとされる。

原文:F1 2023 calendar: Where will Formula 1 race next season? Full list of circuits, contract lengths, fastest ever lap times and more
翻訳:角谷剛
編集:スポーティングニュース日本版編集部

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