2023年F1オーストラリアGP決勝(4月2日)では、3度の赤旗で計8台がリタイアする前代未聞の展開をよそに、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウィンを決めた。
4月28日開幕の第4戦アゼルバイジャンGPを前に、本誌の英語・スペイン語モータースポーツ担当記者たちがディスカッションを経て選出した、F1パワーランキング2023【オーストラリアGP直後版】は以下となる。
2023年のF1第3戦オーストラリアGPは、マックス・フェルスタッペンが劇的な勝利を収め、2連覇王者としての『通常運転』を再開した。
4月1日、メルボルンの土曜日の予選でトップに立ったレッドブルのドライバーは、日曜日の決勝では、スタートで苦戦したものの、数周後にはトップを奪い返し、ライバルのルイス・ハミルトン(メルセデス)との間に揺るぎないリードを築いた。終盤の不意の失速もすぐに解消し、英国人の元世界王者を抜き去った。
そのハミルトンは2位でフィニッシュし、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は2度目の赤旗中断後のレース再開後にカルロス・サインツ(フェラーリ)の危険なドライブによってスピンを喫したものの、再び表彰台に上った。
果たして今季オーストラリアGPで優秀な成績を収めたドライバーたちと、それがシーズン全体の順位にどう影響するのか? スポーティングニュースUS編集部のネイサン・エバンズがレースを掘り下げ、最新のF1パワーランキングをお届けする。
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F1パワーランキング2023リーダーボード
以下は、オーストラリアGP後のスポーティングニュース選定による2023年F1パワーランキングの最新順位となる。
順位 | ドライバー | 順位変動 |
1 | マックス・フェルスタッペン | - |
2 | フェルナンド・アロンソ | ⬆️ |
3 | ルイス・ハミルトン | ⬆️ |
4 | セルジオ・ペレス | ⬇️ |
5 | ランス・ストロール | ⬆️ |
6 | ジョージ・ラッセル | ⬇️ |
7 | ニコ・ヒュルケンベルグ | ⬆️ |
8 | オスカー・ピアストリ | ⬆️ |
9 | ランド・ノリス | ⬆️ |
10 | 角田裕毅 | ⬆️ |
11 | 周冠宇 | ⬆️ |
12 | シャルル・ルクレール | ⬇️ |
13 | カルロス・サインツ | ⬇️ |
14 | ニック・デ・フリース | ⬇️ |
15 | ピエール・ガスリー | ⬇️ |
16 | ケビン・マグヌッセン | ⬇️ |
17 | アレックス・アルボン | ⬇️ |
18 | エステバン・オコン | ⬇️ |
19 | ローガン・サージェント | ⬇️ |
20 | バルテリ・ボッタス | ⬇️ |
上記の順位は、さまざまな側面やデータを判断材料として考慮している。シーズンを通してのレース結果だけでなく、チームメイトとの連携、マシンスペックに応じたパフォーマンスに基づいて順位が選定される。
例:レッドブルのマシンでの決勝優勝は、中堅チームのマシンが表彰台入りを果たしたレースパフォーマンスと比べて、同等かそれ以下の価値とみなす可能性がある(レッドブルのRB19なら上位入りは当たり前という認識)。
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F1パワーランキングトップ5
1. マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
フェルスタッペンは、意外にもメルボルンでのレースではキャリア初のチェッカーフラッグを受け、さらなる成功を収めた。
レース終盤の最終コーナーでまさかのロックアップに見舞われるなど、前節のドライブシャフト問題も含めてマシンのパフォーマンスには疑問が残るが、それでもオランダ人ライダーは今シーズンも圧倒的な存在感を放っている。
2. フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)
古参スペイン人フェルナンド・アロンソは、F1での表彰台獲得数が101回を数えた。メルボルンでは、電光石火のアストンマーチンのマシンでトラブルから逃れ、今シーズン3戦中3度目のP3(3位)フィニッシュを達成した。
2回目赤旗後のリスタートでサインツの無謀なアタックを受けてスピンを喫したが、直後に3度目の赤旗が出たため、クラッシュ前の順位に戻り、この週末の頑張りを台無しにすることはなかった。実力も、運も上向きだ。
3. ルイス・ハミルトン(メルセデス)
7度のワールドチャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンは、今シーズンも静かに、しかしスタイリッシュに仕事をこなしている。
メルボルンでは、今シーズンのベストを尽くした。序盤にフェルスタッペンをかわして2番手を獲得したメルセデスマンは、最終的にレッドブルのペースを抑えることはできなかったが、チームメイトのラッセルがレースから脱落したあとのアルバート・パークにおいて、常に後続を大きく引き離すことに成功した。
今回の2位は、昨シーズンのベストフィニッシュに匹敵する成績と言えよう。今季は今のところベテランの勢いが目立つ。
4. セルジオ・ペレス(レッドブル)
サウジアラビアで優勝したレッドブルのセルジオ・ペレスは、オーストラリアで再び好成績を収めたいと考えていただろう。しかし、不運にもそうもいかなかった。
予選Q1でクラッシュしてしまい、ピットレーンから最後尾でレースをスタートする羽目になった。
日曜日には、とくにターン11の珍しい場所で何度か素晴らしいオーバーテイクを披露し、5位入賞という好印象を残したが、メキシコ人ドライバーにとっては、もっと手に入るはずだったポイントを落としてしまったケースとして間違いなく年間の争いにマイナスに作用するだろう。
5. ランス・ストロール(アストンマーチン)
前節サウジアラビアGPでリタイアを喫し、悔しい思いをしたランス・ストロールは、今回のメルボルンGPで4位入賞を果たした。
フェラーリのシャルル・ルクレールがコースアウトでリタイアしたように、パフォーマンス的に不安定な部分もあったが、開幕前のバイク事故から立ち直りつつあるカナダ人ライダーは、今回も非常に力強い走りを見せた。
その結果、ストロールはルクレールやジョージ・ラッセルを抑えて総合順位6位に選定された。アロンソの躍進を支えるアストンマーチンのマシンによって、ストロールもまた好調を維持している。
次戦は今季初スプリントの第4戦アゼルバイジャンGP
中国GPが中止となったため、次戦は4月28日(金)に幕を切る第4戦アゼルバイジャンGPとなる。とくに今季は6回実施される予定のスプリントの最初のフォーマットということで注目が集まる。フジテレビNEXT(フジテレビNEXTsmart)、DAZNでライブ中継される予定だ。
※本記事は英語記事を翻訳し、日本国内向け情報を加えた編集記事となる。