NBA 2023-2024シーズンの20%を消化し、エフェクティブフィールドゴール成功率(eFG%)が昨季から大きく向上した選手たちをまとめた。
ショットはこのゲームで最も重要だ。ショットを向上させれば、選手はNBAにとどまることができる。
まだ早すぎるが、シーズンは20%を消化した。昨季から今季にかけて、エフェクティブフィールドゴール成功率(eFG%)が大きく向上した選手たちを見てみよう。
eFG%についてはこちらを参照。
昨季から今季でeFG%が大きく向上した選手たち
2022-23 | 2023-24 | 差分 | |||||
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選手 | FG試投 | FG成功率 | eFG% | FG試投 | FA成功率 | eFG% | eFG% |
ジェイレン・スミス | 508 | 47.6% | 53.0% | 75 | 70.7% | 80.0% | +27.0% |
マリーク・ビーズリー | 937 | 39.5% | 52.0% | 147 | 49.0% | 65.6% | +13.6% |
シモーネ・フォンテッキオ | 312 | 36.9% | 47.0% | 85 | 44.7% | 60.0% | +13.0% |
アレックス・カルーソ | 286 | 45.5% | 55.1% | 99 | 54.5% | 67.7% | +12.6% |
キャメロン・ペイン | 453 | 41.5% | 49.0% | 82 | 47.6% | 61.0% | +12.0% |
ジェイレン・ジョンソン | 322 | 49.1% | 53.7% | 143 | 59.4% | 65.4% | +11.7% |
ダンカン・ロビンソン | 237 | 37.1% | 50.4% | 172 | 47.7% | 61.9% | +11.5% |
ジャバリ・スミスJr. | 892 | 40.8% | 47.5% | 171 | 50.3% | 58.8% | +11.2% |
アーロン・ニスミス | 590 | 42.7% | 52.5% | 103 | 51.5% | 63.6% | +11.1% |
モリッツ・バグナー | 396 | 50.0% | 56.4% | 136 | 63.2% | 67.3% | +10.8% |
FG試投が2022-2023シーズンで200本超&2023-2024シーズンで75本超の215選手が対象
数字は現地時間2023年11月29日時点
注目ポイント
- ジェイレン・スミスはFG試投75本でぎりぎり対象となった。出場時間がインディアナ・ペイサーズで9位の選手だ。だが、ショットの向上ぶりはかなり目覚ましい。NBA史上有数の効率となっているペイサーズの攻撃にも貢献している。3ポイントショットの割合は大きく減ったが、21本中14本成功(67%)。2ポイントショットは54本中39本成功(72%)だ。残念ながら、スミスは11月27日(同28日)に足を負傷し、しばらく離脱するだろう。
- マリーク・ビーズリーとキャメロン・ペインは昨季も将来殿堂入りするような選手がチームメイトだった。だが、同じく将来殿堂入りするような現在のチームメイトとのプレイがさらなる恩恵となっているようだ。デイミアン・リラードとヤニス・アデトクンボのことである。『Second Spectrum』によると、ビーズリーの3Pの37%がワイドオープンからで、昨季から25%増えている。
- アレックス・カルーソの存在は、シカゴ・ブルズで明るい材料のひとつだ。3P試投率(ショットの57%が3P)と成功率(56本中26本成功の46%)はいずれも自己最多の数字となっている。
- ジェイレン・ジョンソンは最優秀躍進選手賞の有力候補となりそうだ。先週左手首を骨折するまで、1試合平均の数字と確率がどちらも大きく向上している。
- ここ5シーズンで最も危険な3Pシューターのひとりだったダンカン・ロビンソンは、3Pの割合が大きく落ちたが、eFG%が大きく向上した。16試合で2P成功がすでに33本。昨季の25本を8本上回っている。もちろん、3Pも成功率43%と、不調だった昨季の32.8%から大きく挽回した。
- 大きな成長が期待されていたジャバリ・スミスJr.は確実に前進した。ユーセージ率(チームのポゼッションを完了した割合)は下がった。ペイント内からのショットも多くない(40%)。だが、そのペイント内からのショットの精度(38%から48%)、3P成功率(31%から37%)は大きく向上した。
昨季から今季でeFG%が大きく低下した選手たち
こちらは、逆にeFG%が最も低下した選手たちだ。
2022-23 | 2023-24 | 差分 | |||||
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選手 | FG試投 | FG成功率 | eFG% | FG試投 | FA成功率 | eFG% | eFG% |
ウォーカー・ケスラー | 414 | 72.0% | 72.1% | 81 | 54.3% | 55.6% | -16.5% |
ジョナサン・クミンガ | 497 | 52.5% | 57.9% | 153 | 43.8% | 46.1% | -11.9% |
キーガン・マレー | 782 | 45.3% | 58.4% | 164 | 39.0% | 47.3% | -11.2% |
ジャレン・ジャクソンJr. | 822 | 50.6% | 56.7% | 266 | 41.4% | 45.9% | -10.8% |
シェイク・ミルトン | 503 | 47.9% | 53.5% | 82 | 37.8% | 42.7% | -10.8% |
ミッチェル・ロビンソン | 280 | 67.1% | 67.1% | 83 | 56.6% | 56.6% | -10.5% |
ケイタ・ベイツ・ジョップ | 465 | 50.8% | 56.8% | 77 | 41.6% | 46.8% | -10.0% |
マルコム・ブログドン | 732 | 48.4% | 57.4% | 194 | 41.2% | 47.4% | -10.0% |
シェイドン・シャープ | 648 | 47.2% | 55.1% | 248 | 39.1% | 45.2% | -9.9% |
オースティン・リーブス | 490 | 52.9% | 61.6% | 195 | 45.6% | 51.8% | -9.8% |
FG試投が2022-2023シーズンで200本超&2023-2024シーズンで75本超の選手が対象
数字は現地時間2023年11月29日時点
- このリストにいる3人の2年目選手のひとりであるウォーカー・ケスラーは、コーナーからの3Pがうまくいっていない(9本中2本成功)。ただ、ペイント内からの成功率(59%)も、新人時代(73%)から落ち込んでいる。
- プレシーズンはeFG%が63.3%と有望だったが、ジョナサン・クミンガはゴールデンステイト・ウォリアーズで落胆のスタートになった選手のひとりだ。アンドリュー・ウィギンズ(-8.5%)とクレイ・トンプソン(-4.7%)も大きく数字が落ちた。
- ジャレン・ジャクソンJr.とマルコム・ブログドンは、昨季のようにスター選手がチームメイトではなくなった選手の好例だ。
- シェイドン・シャープはペイント内からのショットの成功率が上がっている。だが、そのペイント内からのショットの割合がわずか43%と、新人ガードとして素晴らしい数字だった昨季の61%から低下した。
- 昨季、eFG%が大きく向上したオースティン・リーブスだが、今季はルーキーシーズンの数字に及ばない。ペイント内からのFG成功率(68%から60%)も、ペイント外からのeFG%(57%から46%)も大きく落ち込んだ。後者については、ミッドレンジからのショットの割合が(11%から19%)増えたことも一因だ。
原文:NBA Storylines: 10 most improved shooters so far by John Schuhmann(抄訳)
翻訳:坂東実藍