ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは、NBAファイナル2022第4戦で、母親までもが首をかしげる出来だった。そして第4クォーター、グリーンはかなりの時間をベンチで過ごしている。
第3Q終了時点で、グリーンは5アシスト、4リバウンド、3スティールというまずまずのスタッツだった。だが、らしくないような集中を欠いた様子で、さらに悪いことに、攻守両面でインパクトを残せていなかった。
そのため、スティーブ・カー・ヘッドコーチは大きな決断を強いられることになった。第4Q開始から約5分、グリーンをベンチに下げ、ケボン・ルーニーを投入したのだ。この采配は、ウォリアーズがリードを広げる上で大きな一手となった。攻撃の一貫性や守備の積極性を増したようだからだ。
試合後、カーHCは「残り8分くらい、7分40秒ほどで、彼を下げてルーニーを入れた。いずれにしてもプランどおりだったんだ」と話している。
「だが、ルーニーのプレイがとてもよく、ジョーダン・プールもすごく良いプレイをしていたから、そのグループで続けたんだよ」
残り3分41秒にグリーンはコートに戻った。だが、攻撃と守備が切り替わるとグリーンとプールを交代させることにカーHCがしたため、グリーンはたびたびベンチに座ることになった。それでも、終盤にはいくつか大きなプレイを見せている。
第4Q終盤、グリーンは重要なオフェンシブリバウンドを拾い、残り1分にはルーニーのレイアップをアシスト。ウォリアーズはこの得点でリードを広げた。
だがとにかく、グリーンは大事な第4戦の第4Qに5分ほどベンチに座ることになった。想像できるだろうが、競争心が強いグリーンは、あまり喜んでいない。だが、指揮官の決定を理解している。
試合後、グリーンは「勝利必須の一戦の第4Q残り7分で試合から外れて喜ぶことは絶対にない」と述べた。
「うれしかったかのように振る舞うことはしない。僕は競技者なんだ」
「でも結局、それがコーチの決定なら、合わせるまでだ。試合に集中し、コートに戻ったらプレイを決めようとしなければいけなかった。そういう心構えでいたよ。あまり大げさに考えていない」
利他的でチーム優先というグリーンの姿勢は、ウォリアーズの成功において常に重要だった。その心構えは、ウォリアーズ全体が共有しているものだ。彼らは勝つことだけに強く集中している。
試合後、ステフィン・カリーはグリーンについて「もちろん、僕らは大事なのが勝つことだと分かっている」と話した。
「結局、どんな決定も、それ(勝利)が目標ということに基づいている。みんな、とことん自分の思いどおりにいかないという経験はしてきたと思う。楽しいことじゃない。快く受け入れられることではないよ。でも、大きな全体像を理解するものなんだ。報われた時はなおさらね」
原文:Why was Draymond Green benched in Game 4 of NBA Finals? Warriors star not 'thrilled' by decision(抄訳)