2023-2024シーズンのレギュラーシーズンで歴史的な支配的パフォーマンスを見せてきたボストン・セルティックスは、NBA最多記録となる通算18回目の優勝を目指し、ポストシーズンもその支配力を保っている。
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外部からの批判にもかかわらず、セルティックスはリーグの歴史上有数の支配的なプレイオフとしている。NBAファイナル第2戦でダラス・マーベリックスに勝利し、セルティックスは最後に黒星を喫したのが1か月以上前のことなのだ。
ここでは、NBAプレイオフ2024におけるセルティックスがいかに支配的かをまとめる。
数字に見えるプレイオフでのセルティックスの支配ぶり
NBAプレイオフで14勝2敗という成績以上に印象的なのは、ポストシーズンに入って本拠地TDガーデン以外で6勝0敗と完璧なことだ。
戦績 | 14-2 |
ロードでの戦績 | 6-0 |
オフェンシブレーティング | 118.7 |
ディフェンシブレーティング | 107.6 |
ネットレーティング | 11.1 |
1試合平均3ポイントショット成功 | 14.4 |
3ポイントショット成功率 | 36.2 |
プレイオフの16試合でセルティックスのネットレーティングは11.1。これは、リーグトップだったレギュラーシーズンの11.7と僅差の数字だ。それだけのレベルの支配力をポストシーズンの舞台で保つ彼らをあざ笑うことはできない。
NBAプレイオフを通じてネットレーティングが10超だったのは、直近ではステフィン・カリーとケビン・デュラントがけん引した2018年のゴールデンステイト・ウォリアーズだ。この時の彼らは12勝5敗でウェスタン・カンファレンスを制し、NBAファイナルでクリーブランド・キャバリアーズをスウィープ(4勝0敗)。16勝5敗という成績でタイトルを獲得した。
現在のセルティックスは、ジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンのオールスターコンビがけん引している。だが、ドリュー・ホリデー、アル・ホーフォード、クリスタプス・ポルジンギス、デリック・ホワイトといった選手たちも、それぞれ異なるタイミングで活躍した。6選手全員が少なくともプレイオフの1試合で20得点超をあげている。また、異なる4選手が試合最多得点を記録してきた。
NBAプレイオフ2024のセルティックスのゲームログ
5月9日(日本時間10日)にイースタン・カンファレンス・セミファイナル第2戦でキャバリアーズに敗れて以降、セルティックスはポストシーズン9連勝中だ。イースタン・カンファレンス・ファイナルではインディアナ・ペイサーズをスウィープ。NBAファイナル最初の2試合でも連勝を飾っている。
東地区第1シードのセルティックスは、プレイオフの16試合のうち9試合で対戦相手を100点以下に抑えてきた。
東地区ファーストランド:第8シードのマイアミ・ヒートに4勝1敗
日付(現地) | 結果 |
4月21日 | セルティックス 114-94 ヒート |
4月24日 | ヒート 111-101 セルティックス |
4月27日 | セルティックス 104-84 ヒート |
4月29日 | セルティックス 102-88 ヒート |
5月1日 | セルティックス 118-84 ヒート |
東地区準決勝:第4シードのクリーブランド・キャバリアーズに4勝1敗
日付(現地) | 結果 |
5月7日 | セルティックス 120-95 キャバリアーズ |
5月9日 | キャバリアーズ 118-94 セルティックス |
5月11日 | セルティックス 106-93 キャバリアーズ |
5月13日 | セルティックス 109-102 キャバリアーズ |
5月15日 | セルティックス 113-98 キャバリアーズ |
東地区決勝:第6シードのインディアナ・ペイサーズに4勝0敗
日付(現地) | 結果 |
5月21日 | セルティックス 133-128 ペイサーズ(OT) |
5月23日 | セルティックス 126-110 ペイサーズ |
5月25日 | セルティックス 114-111 ペイサーズ |
5月27日 | セルティックス 105-102 ペイサーズ |
NBAファイナル:西地区第5シードのダラス・マーベリックスを2勝0敗とリード
日付(現地) | 結果 |
6月6日 | セルティックス 107-89 マーベリックス |
6月9日 | セルティックス 105-98 マーベリックス |
2003年以降のNBAプレイオフ最高成績
NBAは2003年にプレイオフ・ファーストラウンドから最大7戦、4勝先取方式を導入。優勝するために16勝が必要となった。以降の最高成績は、ポストシーズンでわずか1敗だった2017年のウォリアーズだ。黒星を喫したのは、キャバリアーズ相手のNBAファイナル第4戦だけだった。
セルティックスが今季優勝した場合、プレイオフ通算5敗以下でのタイトル獲得は、2003年以降で9チーム目となる。
順位 | チーム | 年 | 戦績 |
1. | ウォリアーズ | 2017 | 16-1 |
2. | ナゲッツ | 2023 | 16-4 |
スパーズ | 2007 | 16-4 | |
4. | レイカーズ | 2020 | 16-5 |
ウォリアーズ | 2018 | 16-5 | |
キャバリアーズ | 2016 | 16-5 | |
ウォリアーズ | 2015 | 16-5 | |
マーベリックス | 2011 | 16-5 |
原文:Celtics NBA Playoffs stats: The numbers behind Boston's historic dominance during NBA Finals run(抄訳)
翻訳:坂東実藍