ラプターズはリラードのトレード先候補となるか ブレイザーズのスターを獲得するには?

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O.G. Anunoby and Damian Lillard
(Getty Images)

トロント・ラプターズは、デイミアン・リラードのトレード先候補となるのだろうか?

トレーニングキャンプの開始が近づく中、ポートランド・トレイルブレイザーズは7月にトレードを要求したリラードを巡る交渉を進めていると言われる。本人の第一希望がマイアミ・ヒートであることは以前から知られているが、オールスター選出7回のリラードの望みどおりに進むとは限らない。

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Andscape』のマーク・J・スピアーズ記者は先日、ブレイザーズがリラードに関して「複数のチーム」と話していると報じた。「別のイースタン・カンファレンスのチーム」もリラードに関心を抱いているかもしれないとの噂を聞いたという。

同記者はそのチームがどこか明かさなかったが、最初にリラードがトレードを要求した時にも伝えたように、ラプターズを除外すべきではないだろう。ラプターズを率いるのは、フロントでのキャリアにおいて、大型取引を恐れないことを何度も証明してきたマサイ・ウジリだ。そしてそれだけではない。ラプターズには取引を行うだけの資産もある。

それを踏まえつつ、『スポーティングニュース』はラプターズがリラードに何をもたらせるかまとめた。

ラプターズがトレードでデイミアン・リラードを獲得する可能性

リラードほどのスター選手をトレードで獲得するための第一歩は、報酬の調整だ。

2023-2024シーズンのリラードのサラリーは4560万ドル(約67億4880万円/1ドル=148円換算)。ラプターズがこの金額を用意する方法はいくつかある。まずはパスカル・シアカムを中心とするパッケージを用意することだ。年俸3780万ドル(約55億9400万円)のシアカムは、ラプターズで最も高額を手にしている選手である。

例えば、シアカムとサディアス・ヤングのセットなら、『Fanspo』のトレードマシンで成功となる。

Damian Lillard to Raptors trade No. 1
(Fanspo)

一方、ラプターズの目標がシアカムとリラードのコンビ結成なら、少なくとも3選手が必要だ。

まずは、OG・アヌノビー、ギャリー・トレントJr.、ヤコブ・パートルのうち2人だろう。それからラプターズはオットー・ポーターJr.のような選手を加えることもできるはずだ。

Damian Lillard to Raptors trade No. 2
(Fanspo)

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次に必要なのは、スター選手をトレードしようとしているチームが望むものを把握することだ。

ブレイザーズは2シーズン連続でプレイオフに進出できなかった。アンファニー・サイモンズ、スクート・ヘンダーソン、シェイドン・シャープなど、ブレイザーズのロスターは若い。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、球団はリラードのトレードで、ドラフト指名権やサラリー負担の軽減に加え、さらなる若手選手の獲得を狙っているという。

ここで“方程式”に組み込まれるのが、スコッティ・バーンズ、グレイディ・ディック、ラプターズのドラフト指名権である。

ドラフト指名権に関して、ラプターズは少々厄介な立場にある。将来の1巡目指名権はたくさんあるが、サンアントニオ・スパーズ相手のプロテクトから、トレードできるのは最も早くて2028年の指名権なのだ。2024年に指名権が譲渡されれば問題はなくなる。トップ6のプロテクトを外すこともできるが、その場合は新シーズンでの良い結果というさらなる重圧につながる。

ラプターズがリラードに関心を寄せているなら、ブレイザーズが見返りにバーンズかディック、そして複数の1巡目指名権を狙っても驚きではない。その場合、以下の可能性がある。

Damian Lillard to Raptors trade No. 3
(Fanspo)

デイミアン・リラードはラプターズへのトレードに満足するか?

リラードがヒートへのトレードを望んでいるのは周知のとおりだ。

The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者によると、リラードはブレイザーズかヒートのトレーニングキャンプにしか参加しない意向という。同記者は、リラードがトレードを望まないチームの例としてラプターズをあげた。

「例えばラプターズのようなチームがリラードをトレードで獲得しようとしたら、選手は姿を見せることすらしないと思う。この状況を生かしたいと、ラプターズなどのチームがトレードするとしても、選手の要求は変わらないだろう」

「7月上旬にこのトレード要求があってから、今後4シーズンの報酬が2億1600万ドル(約319億6800万円)も残っているリラードのような33歳の選手をすぐにトレードし、計画に加えることは、まったく理想的ではないということを各チームは理解している」

「この状況を見れば、結局行きつくのはひとつ。ヒートとブレイザーズが取引をまとめられるかどうかだ。7月上旬以降、リーグでは大きな動きの多くが停止している。みんなこの件を待っているんだ。リラード、ブレイザーズ、そして場合によってヒートに何が起きるのか、とね」

ラプターズは以前、契約の最終年を迎える中、フリーエージェントでロサンゼルス・レイカーズへ向かっていたカワイ・レナードをトレードで獲得するというリスクを負った。リラードに関して同じリスクはない。最も早くにFAとなるのは2026年だ。だが、近いうちに好きなタイミングで望むチームを選べないことから、選手が希望する移籍先が大きく騒がれているのだろう。

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デイミアン・リラードの契約状況

リラードは最近、2026-2027シーズンのプレイヤーオプションを含む延長契約を結んだ。30代半ばとなる2026年か2027年に無制限FAとなるオプションを手にしている。

シーズン リラードのサラリー
2023-24 $45,640,084(約67億5473万2432円)
2024-25 $48,787,676(約72億2057万6048円)
2025-26 $58,545,211(約86億6469万1228円)
2026-27 $63,228,828 (約93億5786万6544円、プレイヤーオプション)
2027-28 無制限FA

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デイミアン・リラードの通算成績

2023-24シーズンに臨むリラードは、オールスターとオールNBA選出各7回。2021年にNBAの創設75周年記念チームに選ばれた現役選手11名のひとりだ。

  • 1試合平均25.2得点
  • 1試合平均6.7アシスト
  • 1試合平均4.2リバウンド
  • 1試合平均1.0スティール
  • 1試合平均0.3ブロック
  • 1試合平均2.8ターンオーバー
  • フィールドゴール成功率43.9%
  • 3ポイントショット成功率37.2%
  • フリースロー成功率89.5%

原文:Could Raptors be secret team in latest Damian Lillard rumor? How Toronto could trade for Trail Blazers star(抄訳)

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Scott Rafferty is a Senior NBA Editor for The Sporting News
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