アキーム・オラジュワン、指導した中で最も成功したのはコービー・ブライアント

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Hakeem Olajuwon

アドバイスを最も生かした選手は誰なのか? Sporting News(以下SN)の質問に、アキーム・オラジュワンはドワイト・ハワードでも、タイソン・チャンドラーでも、ロペス兄弟でも、レブロン・ジェームズでもなく、コービー・ブライアントだと答えた。

オラジュワンは「多くの選手と仕事をしたが、本当に最も(アドバイスを)生かしたのはブライアントだった」と、今季で引退するロサンゼルス・レイカーズのレジェンドを称賛している。

「彼のプレイを見ていると、彼は楽に、自然にポストに入り、完璧に実行するんだ」。

SN:あなたは多くの偉大なセンターと勝負してきました。現在、試合を支配するようなビッグマンが少なくなったのはなぜだと思いますか?

オラジュワン:どのチームも常にダイヤモンドを探している。ビッグマンはどのチームにとってもダイヤモンドなんだ。今でも、世界のどこかでそういう選手を見つけられれば連れてくる。誰もが探しているんだよ。

なぜビッグマンが支配するのは簡単なのか、それはそのポジションから支配するのが簡単だからだ。ポストにおいて1対1で守りたい選手はいないから、相手にダブルチームを強いることになる。ダブルチーム、トリプルチームをさせれば、仲間がオープンになるチャンスだ。

同時に、オフェンシブリバウンドやフィニッシュなど、攻撃面で大きなインパクトを与えられる。守備でもリバウンドやブロック、レーンを防ぐことができる。多くの方法で試合へのインパクトを残せるポジションなんだよ。大事なのは、選手たちがその役割を知り、チームのためにその役割をこなす能力を持っていることだ。今はスモールボールが主流だが、それでも勝利の助けとなるインパクトを与えられるビッグマンを誰もが探している。

SN:誰もがゴールデンステイト・ウォリアーズについて話題とするスペーシングは、ポストのビッグマンを中心にショットを打てる4選手を置くという考えから始まったのでしょうか?

オラジュワン:私がいた頃のヒューストン・ロケッツのシステムでは、インサイドが強みだと分かっていた。相手が私を1対1で守ろうとしてくると分かっていた。だから、相手にダブルチームをさせることが我々の責任だったんだ。相手がそれをしてくれば、シューターに広げなければならなかった。私の仕事は、インサイドでの試合を確立させ、アウトサイドの選手たちが自分たちの仕事をできるようにすることだったんだ。

ウォリアーズのやり方は違う。彼らにはインサイドがない。だが、とてもバランスの取れたチームだ。彼らには優れたシューターたちと、セカンドチャンスを狙えるビッグマンたちがいる。一緒にプレイしているんだ。彼らはショットを作り出し、バスケットに向けてドライブし、オープンな選手をつくり出す。だから彼らはより楽しいバスケットボールをしているんだよ。コート全体を使い、自由な、だが組織的なバスケットボールだ。

SN:今のNBAでご自身を思い起こさせる選手はいますか?

オラジュワン:サイズやコート上での能力は、アンソニー・デイビスが私に近いかもしれない。だが、彼はポストでのプレイが少ないよ。私はもっと彼がポストを使えるはずだと思う。私は完成された選手になりたかった。

SN:現在のNBAでプレイしたら、あなたは3ポイントシュートを打ちますか?

オラジュワン:打たないね。私にとって、3ポイントは成功率が低いショットだからだ。私がプレイしていたときは、ジャンプショットを打つことを求められなかった。ビッグマンがジャンプショットを打つと、相手はヤワだと思うからだ。ペイント内にいるべきなんだよ。ペイントの中はタフな男たちとビッグな男たちが集まる。ジャンプショットを打てば、フィジカルで勝負していないということ。そういうメンタリティなんだ。だから、私にとって3ポイントを打つのはチームを助けることにならない。私はやはりインサイドやミドルレンジで勝負するだろう。

原文: Hakeem Olajuwon says Kobe Bryant was his greatest success as a coach by Sporting News.com (抄訳)

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ
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