ロールプレイヤーたちが活躍するレイカーズ

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Jared Dudley Dwight Howard Los Angeles Lakers

ロサンゼルス・レイカーズのドワイト・ハワードは、ステイプルズ・センターで7年前と同じ部屋の同じ場所、自分のロッカーの前に座っている。彼の靴には、再び紫と金の色が施されている。わずか数か月前に多くの人が不思議に思ったが、今では誰もそう思っていない。ハワードの功績だ。

レブロン・ジェームズは「彼は自分の役割を受け入れた」と話す。

「そして、そこでうまくやったんだ」。

フランク・ボーゲル・ヘッドコーチは何度も「あの役割におけるスター」と、レイカーズに戻ってきたハワードを称賛してきた。オールスター選出8回を誇りながら、今ではジェームズとアンソニー・デイビスを擁するレイカーズにおけるサポーティングキャストとなっているハワードに対する適切な言葉だ。

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昨季は負傷でわずか9試合の出場にとどまり、9月が近づく頃まで無所属だったハワードは「試合に出る時にすべての瞬間を生かそうとしている」と述べた。

情熱と責務を感じ、与えられた時間を生かして、チームが必要とするときに自分に求められていることをチームにもたらす。ロールプレイヤーが自分にはできないことにネガティブになっていたら、今季のハワードやレイカーズのように、ポジティブなエネルギーをチームにもたらすのは難しくなる。

2017年と18年にNBAを制したゴールデンステイト・ウォリアーズでロールプレイヤーだったジャベール・マギーは、レイカーズで自分のベストを尽くさなければいけないことをしっかりと理解している。

センターの位置でハワードとタッグを組むマギーは「シーズン中の試合における自分の役割は、ダンクの位置を取り、ショットをブロックして、チームの勝利を助けることだ」と言う。

「僕らは自分やほかの選手たちのスタッツを気にしていない。コートに立ち、正しいプレイをし、そして勝とうとしているだけだ」。

 

「レブロンと、ADと、そしてロサンゼルス・レイカーズ」

今季のハワードは一貫してエネルギー、スクリーン、守備、ダンクをレイカーズにもたらしてきた。16年目のシーズンだが、すべての試合で全力を尽くすことができている。マギーもいることで、1試合あたりのプレイ時間が20分に満たないからだ。

デイビスやラジョン・ロンドが負傷している最近は、ハワードもマギーもプレイ時間が増えている。そしてレイカーズは、この期間にチームの選手層という点で大きく勇気づけられた。特にジャレッド・ダドリー、クイン・クック・トロイ・ダニエルズといった選手たちが、今季は出場時間が限られているにもかかわらず、前進してきたのだ。

ダドリーは「レブロンとAD(デイビス)だけである必要はない。レブロンと、ADと、そしてロサンゼルス・レイカーズなんだ」と話している。

ハワードとアレックス・カルーソはそれぞれの役割において大きく注目され、エイブリー・ブラッドリーは守備のトーンセッターとして歓迎された。ダニー・グリーンとカイル・クーズマは開幕前から地位を確立している。ただ、全体的に、ロールプレイヤーたちが各々のアイデンティティーをより明確にし始めたのだ。チームが勝ち、全員がそこに絡むときは、そういうものである。

そして、レイカーズが再び優勝する助けとなった場合、彼らのキャリアに対する見方がいかに変わるかを考えるのは楽しい。

 

「これまでで最高のケミストリー」

マギーに対する見方は、ウォリアーズで勝者となり、信頼を得たことで大きく変わった。サンアントニオ・スパーズとトロント・ラプターズが優勝した際に、3ポイントショットとディフェンスの役割を担ったからこそ、グリーンのことをダドリーは「実績あるチャンピオン」と呼んでいる。

ダドリーは、優勝して引退後の履歴書に残したいとレイカーズに加わったことを公に認めている。ハワードの復活劇は最高レベルに達し、カルーソはカルトヒーローから絶対的なレジェンドとなるだろう。

ケンテイビアス・コールドウェル・ポープは、勝てなかった過去2年のレイカーズで耐えてきた。ボーゲルHCは「攻守両面で非常にハードなプレイをする。それは勝利に影響するんだ。彼は攻守両面で素晴らしいプレイをしてくれている」と話す。

春になり、プレイオフで彼らがどうなるかは誰にも分からない。ビッグマッチの後半に3本の3Pを沈めるかもしれない。大事なショットをブロックし、チームを救うかもしれない。

ジェームズは「ケガに見舞われるプレイオフを経験してきた」と語る。

「頼りにしている選手のひとりがちょっと苦しむシリーズも経験してきた。別の選手が出てきて活躍し、その選手に頼れるようになる必要もある」。

2010年にフェニックス・サンズでウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち進み、レイカーズに敗れたダドリーは、「これまでで最高のケミストリー」と、今のレイカーズが当時のサンズを上回るとしている。

ダドリーは「僕たちは心からお互いのことが好きなんだ」と話した。

「それは良いチームであっても、とても珍しいことなんだよ」。

ジェームズはそのダドリーを「過去有数のチームメイト」と評している。

ハワードは「僕たちは互いにバスケットボールをすることを楽しんでいる。それぞれがうまくやるのを見て楽しんでいるんだ」と述べた。

「兄弟が活躍し、ベストを発揮するのを見て楽しめる選手ばかりのチームなら、それはケミストリーとなり、士気につながる。そして、すべてが引き上げられるのさ」。

原文:LAKERS’ ROLE PLAYERS FINDING NICHES, SCRIPTING STORIES by KEVIN DING/Lakers.com(抄訳)​

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