39歳の誕生日を迎えたレブロン・ジェームズ レイカーズのスターの驚異的な活躍はいつまで続くのか

LeBron James
(NBAE via Getty Images)

NBA21年目のシーズンを迎えたレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が、30代最後の年に突入した。1984年12月30日生まれのジェームズは、40歳にしてリーグを制覇するところまであと一歩に迫っている。

彼はまずは39歳でそれを目指すことになる。

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NBAキャリア21年目のジェームズは驚異的としか言いようがない。1試合平均25.1得点、7.6リバウンド、7.4アシストをマークし、これまでキャリア21年間プレイした選手たちの記録を塗り替え、3ポイントショット成功率41.3%は自己最高で、その進化が止まらないことを証明している。

先日のオクラホマシティ・サンダー戦で見せたジェームズの40得点の活躍は年齢に逆らった勝利といっても過言ではないだろう。21年目にしてこれほどの活躍を見せた選手はジェームズが初めてではあるが、39歳のシーズンに存在感を示した選手も何人かいる。

とはいえ、レブロンはほかのどの選手よりも抜きん出ている。

デレック・フィッシャーは『Sporting News』との対談で、「彼のおかげで、ほかの選手が39歳だった頃がひどかったかのように見える」とジョークを飛ばした。

高校で息子たちを指導するかたわら、『Spectrum SportsNet』でレイカーズのアナリストを務めるフィッシャーは、40歳になる数か月前にNBA最後の試合に出場している。彼は、長くプレイすることと年齢による影響を回避することについて熟知している。

「彼は、9歳や19歳の子たちが望むようなレベルでプレイしている」とフィッシャーは続けた。

「その一貫性がとても素晴らしい。プロスポーツの世界で21シーズン目を迎えた39歳の選手が、MVPに匹敵するようなパフォーマンスを見せているんだからね」

「それはトム・ブレイディのようであり、ケガをする前のタイガー・ウッズのようでもある。レブロンもそうなることが予想できるんだ」

フィッシャーの主張には十分な説得力がある。ジェームズの39歳の誕生日は、彼がレイカーズを第1回インシーズン・トーナメント優勝に導き、MVPを獲得してからちょうど3週間後にあたるのだ。

カリーム・アブドゥル・ジャバーとマイケル・ジョーダンはそれぞれ39歳のシーズンにオールスターに選ばれ、カール・マローンは39歳のシーズンに81試合に出場して平均20.6得点を記録しているが、レブロンの比較対象として最もふさわしいのはバスケットボール界以外だ。

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LeBron James
(Getty Images)

トム・ブレイディは23歳でNFL(National Football League)に初出場し、39歳で5度目のスーパーボウル制覇を果たし、さらに2度、41歳と43歳にも優勝している。タイガー・ウッズは30代前半からケガの影響を受け始めたが、マスターズで驚異的な優勝を遂げたのは43歳の時だった。

ウッズとジェームズの最大の類似点はおそらく、彼らがいかに早くから高いレベルで圧倒的な強さを発揮し始めたかということだろう。さらに特筆すべきは誕生日が同じことだ。

しかも、ジェームズの選手としての長寿ぶりはほかの追随を許さない。

確かにジェームズはかつてのように若くはないし、若い頃のような素早さや爆発力もない。しかし、6万6千分以上プレイした今でも、彼はリーグで最も爆発力のある選手の1人なのだ。

フィッシャーが言ったように、自分にもこんなことができたらと思っている19歳はいる。

ジェームズはこれを39歳の誕生日の10日前にやってみせた。

現在のレイカーズの状況では優勝を狙える雰囲気はなく、ジェームズのリーグMVP受賞は難しいだろう。しかし、過去にあったようにひとつの大型トレードで変わる可能性もある。

ジェームズはすでにインシーズン・トーナメントMVPも獲得し、史上最多の20回目となるオールスターゲーム先発出場を果たす可能性も十分にある。彼がオールスターでMVPを獲得することもあり得る。

ジェームズとレイカーズが今シーズン優勝できるかどうかは未知数だが、ジェームズが著しい衰えを見せるのはまだ先の話なのは明らかだ。

ジェームズとブレイディ、そしてウッズがそれほど類似しているとするなら、ジェームズの43歳のシーズンこそ注目すべきなのかもしれない。

現時点では、少なくともその可能性は認めなければならないだろう。

レブロン・ジェームズとNBAの注目選手の39歳のシーズン比較

Stathead(年齢はそのシーズンの2月1日以前の年齢で決定)

選手 シーズン 1試合平均スタッツ
レブロン・ジェームズ 2023-24 25.1得点, 7.6リバウンド, 7.4アシスト
カール・マローン 2002-03 20.6得点, 7.8リバウンド, 4.7アシスト
マイケル・ジョーダン 2002-03 20.0得点, 6.1リバウンド, 3.8アシスト
カリーム・アブドゥル・ジャバー 1986-87 17.5得点, 6.7リバウンド, 2.6アシスト
レジー・ミラー 2004-05 14.8得点, 2.4リバウンド, 2.2アシスト
ジョン・ストックトン 2001-02 13.4得点, 8.2アシスト, 3.2リバウンド
ロバート・パリッシュ 1992-93 12.6得点, 9.4リバウンド, 1.4アシスト
ダーク・ノビツキー 2017-18 12.0得点, 5.7リバウンド, 1.6アシスト
グラント・ヒル 2011-12 10.2得点, 3.5リバウンド, 2.2アシスト
ティム・ダンカン 2015-16 8.6得点, 7.3リバウンド, 2.7アシスト
  • アブドゥル・ジャバーとジョーダンは、39歳でオールスターゲームに出場した唯一の選手。アブドゥル・ジャバーは40歳と41歳でもオールスターに選出されている。

  • 38歳以上でオールNBAに選出された選手はいない。

  • ダンカンとミラーは39歳のシーズン終了後に引退した。

  • アブドゥル・ジャバーとレイカーズは1986-87年にNBAタイトルを獲得している。

レブロン・ジェームズとスポーツ界のレジェンドたちの39歳シーズンの比較

レブロン・ジェームズ(NBA)

39歳: 2023-24シーズン
1試合25.1得点、7.6リバウンド、7.4アシスト、フィールドゴール成功率53.9%、3P成功率41.3%、インシーズン・トーナメント優勝、インシーズン・トーナメントMVP受賞

トム・ブレイディ(NFL)

39歳: 2016シーズン
12試合(11勝1敗)、パッシングタッチダウン28回、インターセプト2回、3554ヤード、コンプリーション率67.4%、第51回スーパーボウル優勝、MVP受賞

ハンク・アーロン(MLB)

39歳:1973シーズン
120試合出場、40本塁打、96打点、打率.301、ナショナルリーグMVP投票12位

原文:LeBron James turns 39: Taking stock of Lakers star's stats, accolades, Tom Brady comparison on his birthday
翻訳:YOKO B

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Gilbert McGregor is an NBA content producer for The Sporting News.
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フリーランスライター。NBAオクラホマシティ・サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。
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