ロンゾ対ラメロ、NBAでの初対戦に臨むボール兄弟

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Lonzo Ball New Orleans Pelicans LaMelo Ball Charlotte Hornets

確率統計学によると、アメリカの高校生バスケットボール選手がNBAのチームにドラフトで指名される確率は、おおよそ0.03%という。1万人に3人という計算だ。

では、同じ家族から2人の選手が指名される確率はどれほどなのだろうか。その2選手がともにドラフトでトップ3指名に入る確率はどうだろうか。

ポイントガードのロンゾ・ボール(23)と、その弟のラメロ・ボール(19)は、バスケットボールのキャリアにおいて、すでに天文学的な確率のことを成し遂げてきた。

1月8日(日本時間9日)のニューオーリンズで、彼らのあり得ないような物語にはあらたなチャプターが加わる。ニューオーリンズ・ペリカンズ対シャーロット・ホーネッツの一戦で、2017年に全体2位指名されたロンゾと、2020年に全体3位指名されたラメロが、初めてNBAで対戦するのだ。

兄弟のNBAまでの歩みについて、ロンゾは「ハードワークのすべてが報われたことを示していると思う」と話した。

「僕たちは本当に仲が良くて、同じことをして一緒に育った。彼のほうが僕よりずっと若いけどね。父が僕らや家族のためにしてきたハードワークのすべてが報われたのは良かったよ。僕らはずっとコートでプレイしてきた。そして、2人とも僕らが望んでいたところにたどり着いたんだ」。

ペリカンズのスタン・バンガンディ・ヘッドコーチは、NBAで弟と戦った経験を持つ。ただ、彼らは指導者として対戦した。ジェフ・バンガンディがヒューストン・ロケッツを率いていた時のことだ。スタン・バンガンディHCは7日(同8日)、自分が勝つためには家族の一員が負けなければいけないという、異様な感覚を理解できると話している。

スタン・バンガンディHCは「自分と弟がどれほど仲良しか分かっている」と述べた。

「弟と対戦するのは快適じゃなかった。1年の363日は弟を応援し、その幸せを願っているのに、(対戦する)2日はお互いを蹴り飛ばそうとするのだからね。だから、少し異なる感覚なんだ」。

ただ、ロンゾはラメロとの初対決を大仰なこととせず、それよりもペリカンズにとってホームでの連敗を脱する必要があると指摘した。4勝4敗のペリカンズは、スムージー・キング・センターでのホーネッツ戦後、ロード7連戦に臨む。

ラメロとの対戦について、ロンゾは「あまり楽しくはないだろうね」と話した。

「本当の試合で対戦するのは初めてだ。でも、僕ら(ペリカンズ)にとっては、再び正しい道に戻るための良い機会となる。僕たちは2連敗中だ。だから流れを変えたい」。

ホーネッツの新人であるラメロも「何かを感じる人がいるなら、僕らの家族だろうね」と、兄のような気持ちを口にし、試合で感情的になることはなく、過度に重視しないと述べた。

「彼らはきっと喜ぶんじゃないかな。(ロンゾとラメロにとっては)コートに向かい、チームのために勝利を目指すことが大切だ」。

スタン・バンガンディHCは「NBAの試合で(兄弟を相手側に)見て、『あいつだよ。オレたちは一緒に育ったんだぜ』となるのは不思議なものだ」と話しつつ、結果にかかわらず、独特な経験であり、楽しむべきだと続けた。

「驚異的な偉業なんだよ。彼らは自分たちを、そしてお互いを誇るべきだ」。

原文:Lonzo, LaMelo Ball prepare to face each other for first time in NBA by Jim Eichenhofer/Pelicans.com(抄訳)


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