八村塁「ベンチ登場でも攻守両面でエナジーをもたらそうと言い聞かせていた」|76ers戦後一問一答(12月28日/現地27日)

Rui Hachimura
(NBA Entertainment)

ワシントン・ウィザーズの八村塁が12月28日(現地27日)に本拠地キャピタル・ワン・アリーナ(ワシントンDC)で行われたフィラデルフィア・76ers戦後にメディアの取材に応じた。

この試合で八村は21分23秒間のプレイで3ポイントショット3本試投を含むフィールドゴール10本中5本成功、フリースロー4本中4本成功の14得点を記録し、116-111の勝利に貢献した。

以下、八村の試合後の一問一答(前半は英語での質疑応答の翻訳、後半は日本語での質疑応答。質問は要約)。

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ベンチ登場でも攻守両面でエナジーをもたらそうと自分に言い聞かせていた

――過去2戦、ベンチ登場でインパクトを残し、勝利に貢献した。

八村:前の試合後にも話した通り、僕の復帰前に10連敗を喫しました。ベンチに座り、チームが負けるのを見ていて、このチームにはエナジーが欠けていると感じていたんです。だから復帰後は、ベンチ登場でも攻守両面でエナジーをもたらそうと自分に言い聞かせていました。過去2戦はそれができたと思いますし、今日もそうでした。今後もそれを続け、勝ち続けたいです。

――今季初めてロスター全員が揃ったが、チームの選手層をどう感じるか。

八村:このチームには良い選手がたくさんいることはわかっています。特にオフェンス面ではみんなが得点できます。弱点はディフェンスなので、その面で向上しなければいけません。ロスターのみんながプレイできるのはこれが今季3、4戦目だと思うので、ケミストリーを養成していかなければいけません。健康を保ち、みんなで一緒にプレイしていきたいです。

――終盤のチームディフェンスをどう見たか。

八村:誰がボールを持つかはわかっていました。だからヘルプ(のディフェンダー)を送り、最後の2、3分は必要なストップを手にできたのです。(ジョエル・エンビードのような)選手を相手にするときは、賢明にプレイし、ボールを持つ選手に集中しなければなりません。今日は最後の2分間にそれができたのでよかったです。

――先月の故障発生後、当初はDay-to-dayと発表されながら、骨挫傷と診断されて長期離脱になった。どういう状況だったのか。

八村:最初は普通の足首の捻挫だと告げられました。ただ、数日経っても足首はよくならず、チームドクターに「ただの捻挫ではないと思う」と伝えたんです。そこで「それならMRIを撮ろう」となり、骨挫傷が見つかったんです。これまでに経験のない症状でした。歩くのが難しく、小さな動きをするのにも痛みがあったので、辛い状況でした。ただ、復帰する数日前から通常通りに感じ始め、プレイの準備ができてきて、そこで復帰できました。

――タージ・ギブソンはチームに何をもたらすのか。

八村:彼は頼れるベテランです。チームには彼のような選手が必要なんです。試合前後も、試合中も、コート内外で常にみんなに声をかけ、エナジーを供給してくれます。このリーグで何年もプレイし、ディフェンスが優れています。賢明に相手をストップする方法など、彼から多くを学べます。毎日、僕にも声をかけてくれ、色々な話をしてくれます。若手にとって助けになる存在です。

(以下、日本メディアと日本語での一問一答)

――今季19戦中15戦で二桁得点という安定感の要因は。

八村:アグレッシブに行こうと思っています。オフェンスのところでもそうですし、ディフェンスの部分でもそういうところを意識しているところが、(良い方向に)出てきているんじゃないかなと思います。

――久々のホームゲームで登場時に歓声が上がったが。

八村:ホームでは久しぶりのゲームでした。僕がケガでいなかったので、1か月半とか1か月ぶりでした。ホームに戻ってこれてやることが嬉しかったです。

――欠場中にチームは苦しんだが、今日のような強敵相手の勝利を今後にどう繋げたいか。

八村:けっこう連敗が続きましたが、このホームの勝ちで勢いにのっていきたいです。(月末から)長い遠征が続くので、しっかりやっていきたいなと思います。

ああいう大会がもっとあれば日本のバスケももっとよくなる

――今日、日本ではウインターカップの男子の準決勝、明日は決勝が行われる。日本の高校生にメッセージがあれば。

八村:僕の(母校の仙台大学附属)明成高校は負けてしまったんですけど、ウインターカップは高校のなかでは一番の大会だと思います。後悔しないように思い切ってプレイすることと、コーチ、先生とか、選手たちみんなを含めて、一丸となってやることで自分たちの力が発揮できると思うので、そういうところは意識してやってもらいたいなと思います。 

――八村選手としても世界に飛び立つ飛躍の機会になった大会だが、この大会の意味とは。

八村:大きいですね。僕は高校で3連覇していますけど、一番苦しい時はウインターカップの時だったと思います。そこを勝っていくことで、僕も成長できたと思っています。ああいう大会がもっとあれば日本のバスケももっとよくなると思うので、もっとやってもらいたいなと思っています。

取材・一問一答構成:杉浦大介


ウィザーズは次戦、29日午前9時(現地28日)にキャピタル・ワン・アリーナでフェニックス・サンズと対戦する。

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東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している。
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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ
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