ウェンバンヤマやヘンダーソンら開幕の週末に活躍した注目株|NBAサマーリーグ2023

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Amen Thompson, Scoot Henderson 07102023
(NBA Getty Images)

ラスベガスでのサマーリーグは、間近なところで観戦し、大味なバスケットボールに大げさに反応するのに、一年で最も楽しい時期のひとつだ。

たくさんバスケットボールが行われ、筆者は20時間以上を見ている。最初の週末では、いくつか目立ったパフォーマンスがあった。デビューしたビクター・ウェンバンヤマのほかにも、トーマス&マック・センターを沸かせたエキサイティングな若手有望株たちがいる。

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最初の週末で目についた選手たちを紹介しよう。

Victor Wembanyama
(Getty Images)

2試合目で活躍したビクター・ウェンバンヤマ

7月7日(日本時間8日)に初戦は、素晴らしいデビューではなかった。フィールドゴールは13本中2本成功で疲れが見えた。

だが、ウェンバンヤマは浮き沈みがあったデビュー戦を経て、9日(同10日)の2試合目に支配的なパフォーマンスを見せる。FG14本中9本成功の27得点、12リバウンド、3ブロックを記録した。コートのあちこちを飛び回り、3ポイントショットを決め、クロスオーバーを披露し、計り知れないサイズを生かして何度か豪快なダンクを叩きこんだ。

どちらの試合でも、ウェンバンヤマの守備の力がうかがえた。ルーキーイヤーでリーグ有数のリムプロテクターに成長するだろう。

本物であることをうかがわせたアメン・トンプソン

オーバータイム・エリートのレベルが不確実だったこともあり、アメンとアサーの双子のトンプソン兄弟がどのようにNBAに適応できるか、多くの疑問があった。だが、それらの疑問は大げさだったようだ。

トンプソン兄弟はいずれも良い夏を過ごしている。だが、特にアメンはポートランド・トレイルブレイザーズ戦で16得点、5アシスト、4リバウンドを記録した。

アメンは両手と独特な角度を使ってきれいにレイアップを決めるなど、クリエイティブなフィニッシュを数々見せた。トランジションではディフェンダーたちの間を駆け抜け、得点をあげて筋肉を披露する場面が何度もあった。

唯一、アメンを立ち止まらせたのがケガだ。足首の挫傷で早々にサマーリーグが終わってしまった。だが、彼はヒューストン・ロケッツに爆発的なエネルギーをもたらすだろう。

ドラフトの掘り出し物候補キャム・ウィットモア

ドラフトで全体10位までの指名が予想されていたにもかかわらず、実際には20位指名となったウィットモアだが、ロケッツにとって素晴らしい結果となりそうだ。

6フィート7インチ(約201センチ)の体格で目立つウィットモアは、子どもの中の大人のようだった。最初の2試合で平均17.5得点、6.0リバウンドを記録している。

ウィットモアは自分でショットをつくり出すことができ、あらゆるかたちで得点をあげられ、叫び声をあげるようなダンクを見せた。才能の素地は確かで、今から数年後、どうしてこれほど下位での指名になったのかと不思議がられるのではないか。

Getty Images

サマーリーグにはもったいないジャバリ・スミスJr.

ルーキーシーズンだった昨季、スミスJr.は素晴らしい一年ではなかった。昨年のサマーリーグも良くなかった。だが、取り組んできたことが報われているようだ。今年のサマーリーグ最初の2試合で、平均35.5得点と、マイアミ・ヒートのオーランド・ロビンソンの36得点に次ぐ数字を記録した。

スミスJr.は自分でショットを決める能力を大きく伸ばしたところを見せた。7日(同8日)のブレイザーズ戦では、残り0.6秒で3Pを沈め、ロケッツを100-99の逆転勝利に導いている。

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出場1試合で興味を引きつけたスクート・ヘンダーソン

ヘンダーソンは出場21分で肩の負傷により、続く試合を欠場することになった。だが、その短い時間で15得点、6アシストとインパクトを残している。

彼の身体能力はすぐにうかがうことができた。リムまでたどり着いてシューターに展開したり、アクロバティックなレイアップでフィニッシュしたり、ジャンプショットを沈めたのだ。第1クォーターだけで13得点をあげ、ステップバックジャンパーを決めたり、ドライブでディフェンダーたちをかいくぐった。また、リーダーシップも目立ち、試合を通じてチームメイトたちとコミュニケーションをとっていた。ブレイザーズが全体3位指名権をトレードするのではなく、彼を選んだ理由を示したかたちだ。

上位指名にふさわしい力をうかがわせたアンソニー・ブラック

NBAドラフト2023でオーランド・マジックが全体6位指名した時、ブラックは評価以上に早い指名だったかのように思われた。だが、デトロイト・ピストンズとの初戦では、その順位にふさわしかったことを示している。

ブラックは10本のFGで17得点をあげ、5リバウンド、5アシスト、3スティールを記録した。トランジションで頭上を越えるパスからイージーなレイアップにつなげるなど、素晴らしい感覚を見せている。ピック&ロールでの守備をこなし、リムにたどり着き、コンタクトを通じてフィニッシュする方法を見つけていった。7ターンオーバーではあったが、全体的には素晴らしいデビューだった。

マジックにはしばらくの間、素晴らしいガードがいなかった。ブラックはチームのほかのメンバーをまとめ上げることができる選手かもしれない。

原文:Victor Wembanyama, Scoot Henderson and other standouts from opening weekend of Las Vegas Summer League(抄訳)

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Stephen Noh is an NBA writer for The Sporting News.
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