ダラス・マーベリックスがウェスタン・カンファレンスの上位4シードのうち3チームを沈め、NBAファイナル進出を果たした。優勝した2011年以来となるNBAファイナルだ。
球団にとっては3回目のNBAファイナルとなる。これまでは2006年と2011年にファイナルを戦った。対戦したのはいずれもマイアミ・ヒートだ。マーベリックスは2006年に敗れ、2011年に優勝した。どちらもチームをけん引していたのはダーク・ノビツキーだ。しかし今、マーベリックスには新たな欧州出身のスーパースターがいる。
NBAドラフト2018でマーベリックスから指名されて以降、ルカ・ドンチッチはリーグ最高級の選手としての立場を築いてきた。優勝リングを手にしたことやMVPを受賞したことはない。だが、NBAの顔のひとりとなっている。
バックコートには、NBAで13年のベテラン、カイリー・アービングが加わった。ドンチッチとアービングは、一緒に高いレベルでプレイできることを証明している。さらに、デレック・ライブリー二世やPJ・ワシントン、ダニエル・ギャフォードといった堅実なロールプレイヤーたちが脇を固め、マーベリックスはウェスタン・カンファレンス・ファイナルでミネソタ・ティンバーウルブズを下した。
NBAはウェスタン・カンファレンス・ファイナルのMVPにマジック・ジョンソン・トロフィーを授与している。
ウェスタン・カンファレンス・ファイナルMVPを受賞した選手は?
2024年のウェスタン・カンファレンス・ファイナルMVPに選ばれ、マジック・ジョンソン・トロフィーを獲得したのは、ドンチッチだ。25歳の彼は安定してマーベリックスのベストプレイヤーだった。
Luka Dončić received all nine votes from a media panel covering the Western Conference Finals.
The voting panel ⬇️ pic.twitter.com/ZHqal4tZJb — NBA Communications (@NBAPR) May 31, 2024
自身初のNBAファイナル進出を果たしたドンチッチは、西地区決勝MVPの投票で全9票を獲得している。
ドンチッチはウルブズとの第5戦で36得点、10リバウンドを記録した。36得点はアービングと並ぶ試合最多タイの数字だ。
ルカ・ドンチッチの西地区決勝のスタッツ
得点 | リバウンド | アシスト | スティール | ブロック | フィールドゴール成功率 | 3ポイントショット成功率 | フリースロー成功率 | |
ルカ・ドンチッチ | 32.4 | 9.6 | 8.2 | 2.2 | 0.4 | 47.3% | 43.4% | 84.6 |
なぜ西地区決勝MVPは「マジック・ジョンソン・トロフィー」と呼ばれるのか?
NBAは近年、東西両カンファレンスのファイナルにおけるMVPを表彰するようになった。
そしてウェスタン・カンファレンス・ファイナルMVPには、マジック・ジョンソンの名がつけられている。ジョンソンはロサンゼルス・レイカーズで13年にわたってNBAを戦い、NBAファイナル進出9回、優勝5回を果たした。
一方、イースタン・カンファレンス・ファイナルMVPには、ボストン・セルティックスで優勝3回、NBAファイナル進出5回を達成したラリー・バードの名がつけられている。バードもNBAで13シーズンを戦い、1980年代にジョンソンとしのぎを削った。2024年のラリー・バード・トロフィーは、セルティックスのジェイレン・ブラウンに贈られている。
マジック・ジョンソン・トロフィーの歴代受賞者
選手 | チーム | 年 |
ステフィン・カリー | ゴールデンステイト・ウォリアーズ | 2022 |
ニコラ・ヨキッチ | デンバー・ナゲッツ | 2023 |
ルカ・ドンチッチ | ダラス・マーベリックス | 2024 |
原文:Who won Western Conference Finals MVP? Mavericks' Luka Doncic unanimous choice to win Magic Johnson Trophy(抄訳)
翻訳:坂東実藍