NBAドラフト2024注目選手ザック・イディー(パデュー大)の実力分析・指名順位予想

Zach Edey
(Getty Images)
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過去2年間、ザック・イディーが米大学バスケットボール屈指の選手だったことは間違いない。

パデュー大のセンターは2023-2024年シーズンの活躍によりスポーティングニュース年間最優秀選手賞を2年連続受賞し、オスカー・ロバートソン(シンシナティ大〜ミルウォーキー・バックスほか)、ジェリー・ルーカス(オハイオ州立大〜シンシナティ・ロイヤルズほか)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(UCLA〜ロサンゼルス・レイカーズほか)、ビル・ウォルトン(UCLA〜ボストン・セルティックスほか)、ラルフ・サンプソン(バージニア大〜ヒューストン・ロケッツほか)といった殿堂入り選手たちに名を連ねた。

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2023-2024年シーズンはイディーの独壇場と言うべきシーズンだった。1試合平均の成績は、24.2得点、11.7リバウンド、2.1アシスト、2.2ブロックショット。2023年のNCAAトーナメントでは第1シードを勝ち取りながら第16シードのフェアリーディキンソン大に敗れるというアップセットに屈したが、21歳のイディーはその雪辱を晴らすべく、さらに強くなって戻ってきた。

その成長ぶりにNBAのスカウト陣の間でのイディーに対する評価も割れてきている。昨年の段階では、ドラフト2巡指名か、指名外の可能性もあるとされていたが、今ではロッタリーピック圏内、つまり全体14位までには指名されるだろうと考えられている。

すでに2024年NBAドラフトへのエントリーを正式に表明しているイディーを、どのチームが何位で指名するのか? ここでは、その判断材料となる彼のスタッツ、特徴、ドラフトでの指名予想をまとめる。

関連記事:パデュー大のザック・イディーがスポーティングニュース年間最優秀大学バスケ選手に2度目の選出

ザック・イディーの今季のスタッツ

項目 成績
得点 24.4
リバウンド 11.7
アシスト 2.1
ブロック 2.2
スティール 0.2
FG成功率 61.9%
FT成功率 71.6%

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ザック・イディーの武器

2023年のNBAドラフト前にも、ザック・イディーの強み、弱みを分析したことがある。基本的にはその時の評価から大きく変わっていないが、改善された部分もある。

今シーズンのイディーの登録サイズは224cm 、136kg。昨シーズンに比べて体重が2.27kg増えているが、その動きはむしろ軽くなったように見える。

ドロップステップからのフックショット、特に右腕から放たれるシュートを止めるのは難しい。逆に左腕で打つことはこれまでほとんどなかったが、今シーズンは左でも打てるようになってきた。

バスケットを背負ってのプレーにもこれまで以上に落ち着きが出てきた。ポストでダブルチームを受けるような場面でも、イディーには周囲がスローダウンして見えているかのようだ。結果、パサーとして大きな成長を見せ、自己最多の68アシストを記録しながら、ターンオーバー数(74)は昨年(77)よりも減少させることができた。

これは彼のようなサイズを持つ選手にとっては非常に重要なスキルと言える。NBAであってもイディーはほぼ毎プレー、複数のディフェンダーに囲まれることになるだろう。その分、味方の誰かがオープンになる。そのオープンになった選手を見つけられるようになれば、相手にはパスするのかシュートするのか迷いが生じ、イディー自身の得点能力にもプラスになる。

ディフェンス面では、アンカーとして、ショットブロッカーとして、そして安定したリバウンダーとしてのイディーの能力は相変わらずだが、弱点もまた然りだ。

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ザック・イディーの弱点

そのフットワークや横への動きは素早くなったように見えるが、それでもNBAに進めばピック&ロールの餌食となる場面は多く見られるだろう。

NBAで、スピードも運動能力も高いガードやフォワードの選手たちと対峙するため、イディーがベンチに下げられることもあるだろう。ドロップカバレッジで対応することも考えられるが、その場合にはチームメイトがスクリーンに対応し、シュートを打つ選手に詰め寄らなくてはならないため、味方に大きな負担をかけることになる。

オフェンス的には、左手を以前よりも使えるようになって自信もうかがえるが、いまだ弱点であることは間違いない。ポストで相手ディフェンダーを牛耳り、ここという場面で右手でシュートするのは簡単なことではない。トップクラスのディフェンダーであれば、イディーが左にターンして左肩越しに右腕でフックやプッシュショットを狙ってくるのは分かっているし、そのシュートをカットするだけの強さも運動能力も持ち合わせている。

加えて、ペイントエリア近辺であればイディーは強さを発揮できるが、3ポイントショットを狙ったり、ディフェンダーに正対してシュートを打つという点では脅威になるとは言えない。

イディーのサイズは一番の武器であると同時に弱点でもある。

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NBAドラフトでの指名順位予想

モックドラフトの予想:1巡目中位指名

パデュー大のNCAA選手権決勝戦までの戦いぶりは、イディーのドラフトでの評価を1巡目指名確実と言えるまでに評価を押し上げた。これまで以上に動けることを示すことができた上に、スウィート16(16強)から決勝戦までは4分しかベンチに下がらなかったようにコンディショニング面でも大きく改善された。

NBAではおそらく、特定のマッチアップでスポット的に起用されるビッグマンの役割に限定されるかもしれない。それでもイディーはこの4年生のシーズンの活躍で自身の実力を証明するチャンスを掴み取ったといえる。

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イディーとNBA選手の比較

同タイプの選手:ヤオ・ミン(元ヒューストン・ロケッツ)

昨年、大学バスケ通のジョン・ロスステイン氏が「イディーは大学バスケ界のヤオ・ミンだ」と言い出したが、これ以上適切な比較対象はないだろう。イディーの巨大なサイズ、フィジカルに相手を圧倒する存在感からは、NBAオールスターに8度選出されたヤオの姿を思い出さずにはいられない。

※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二(スポーティングニュース日本版)

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Kyle Irving is an NBA content producer for The Sporting News.
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スポーティングニュース日本版アシスタントエディター
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