寺地が壮絶乱打戦を制し、京口を7回TKO!3団体統一戦へ|WBC・WBA世界ライトフライ級統一戦

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Kenshiro Teraji v Hiroto Kyoguchi 11/01
時事/JIJI Press

11月1日(火)、WBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗(BMB)が、WBA同級スーパー王者の京口紘人(ワタナベジム)との10年ぶりの日本人同士による世界統一戦を7回KOで制した。次戦は、同じ大会で防衛を果たしたWBO同級王者ジョナサン・ゴンサレスとの3団体統一戦となることが濃厚となった。

寺地が7回KO勝ちでWBC・WBA統一王者に!

アマチュア時代からライバル視されてきたライトフライ級の日本人対決が決着した。

2歳年上の寺地は、2017年に初戴冠したWBC世界ライトフライ級王者として8度の防衛を記録。矢吹正道を迎えた9度目の防衛戦はまさかの敗戦となったが、ダイレクトリマッチでは得意のアウトボックスではないインファイトを実践し、王座を奪還した。

京口は、2017年にIBF世界ミニマム級王座挑戦で初世界タイトル獲得。2度の防衛を経て、アマチュア時代のライトフライ級に転向すると、2018年大晦日にWBA世界ライトフライ級スーパー王者ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)をTKOでくだし、2階級を制覇した。

京口のライトフライ級転向以来、両者の対決が熱望されてきたが、ついに今年9月正式決定。日本人同士の世界タイトル統一戦は、WBC世界ミニマム級王者・井岡一翔がWBA同級王者・八重樫東を判定でくだした、2012年6月20日の統一戦以来、10年ぶりだった。

運命の対決を迎えた寺地と京口だが、第1ラウンドからジャブの応酬となった。試合全体を通してこのジャブが勝敗を分けた。

寺地は距離を取りながらもジャブを散らし続け、そこから右ストレートなどコンビネーションを決めた。インファイトに持ち込みたい京口もジャブでペースを作ろうとしたが、第5ラウンド、ついにダウンを許した。

寺地は「このまま(ラッシュで)まとめたらいけるんちゃうか」と仕留めにかかるも、京口もそこで盛り返し凄まじい乱打戦に。場内にはどよめきが走った。

6ラウンドではあえてペースを落とした寺地だが、やはりジャブは冴え渡り、その度に京口の頭は後ろに跳ね続けた。TKO決着の7ラウンドはもはやダメ押しの右ストレートだった。

試合決定時から笑顔だった寺地だが、WBCとWBAのベルトを左右の肩に通すと、喜びで破顔した。

セミファイナルではWBO世界ライトフライ級王者のジョナサン・ゴンサレスが岩田翔吉を3ー0の判定勝ちでくだして防衛。試合後にはWBC・WBA王者との3団体統一戦を改めて「日本でやりたい」と提案していた。

寺地もそれを受けて、「ぜひやりましょう」とラブコールに応えた。試合を終えたばかりでまだ日程は不明だが、来年にも実現する可能性は高いだろう。

スポーティングニュースは、寺地 vs. 京口戦の最新情報とハイライトをライブで速報でお伝えした。

寺地 vs. 京口:ライブアップデート速報

BOUT4:WBC・WBA世界ライトフライ級統一戦

21:37 - 第5ラウンドでKOしきれなかったことについては「あそこでまとめたらいけるんちゃうかと甘い考えがでてしまった」と振り返り、WBOタイトルを防衛したゴンサレスに向けては「ぜひやりましょう」と話した。

21:33 - 寺地が自身のWBCベルトに加え、WBAベルトを獲得し、統一王者となった。勝利者インタビューでは、開口一番「ちょっと焦ったっすねぇ」と口にした。手に入れたばかりのWBAベルトを加藤トレーナーに預けた。

21:31 - 第7ラウンド終了。ジャブで打たれながらも耐えていた京口だが、残り27秒、右ストレートを浴びると、ロープにもたれるようにダウン。レフェリーが即座に止めて、試合終了。寺地のTKO勝利となった。

21:27 - 第6ラウンド終了。ペースを落とした寺地だが、絶妙な距離感でのジャブを刺し込み、京口の頭が度々跳ね上がった。

21:23 - 第5ラウンド終了。寺地のコンビネーションからの右ストレートで京口がダウン! 立ち上がった京口に寺地がインファイトで猛ラッシュ。だが、どうにか耐えた京口も残り30秒で逆襲のラッシュ! 凄まじい乱打戦からもつれ合ってスリップダウンとなったが、そのままラウンド終了のゴング。

21:19 - 第4ラウンド終了。ワンツー、ワンツースリーと手が止まらない寺地。耐える京口も前に出てペースを完全には掴ませない。

21:15 - 第3ラウンド終了。寺地の鋭いコンビネーションに対し、前に詰める京口も見せ場を作るが攻めきれない。

21:11 - 第2ラウンド終了。ジャブから右ボディ、右フックをつなぐ寺地に対し、京口は左右に身体を揺らしながら懐に飛び込む右アッパー。

21:07 - 第1ラウンド終了。定石通りジャブを散らしながら前に出る京口に対し、寺地は旧来の距離をとってのジャブで様子見の3分を終えた。

21:03 - 国歌斉唱からコミッショナーによる統一戦認定宣言、レノン・ジュニア氏の名調子による口上を経て、ついに運命のゴング。

20:57 - WBAスーパー王者の京口紘人がヒョウ柄のファーをまとったベストを着て入場。

20:54 - WBC王者の寺地拳四朗がお馴染みのテーマ曲「愛をとりもどせ!!」でリングイン。

BOUT3:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ

20:47 - 判定は3ー0でゴンサレスが防衛成功で逃げ切った。岩田は10戦目にして初黒星。王者ゴンサレスは岩田について「素晴らしいボクサー、大きな未来がある」と評し、メインイベントで生まれる統一王者については「勝者とここ日本で勝負したい」と話した。

20:40 - 最終12ラウンド終了。徹底して打たせない戦術のゴンサレスに、イラ立ちをみせながらも追い続けた岩田。両者それぞれ勝利をアピールした。

20:36 - 第11ラウンド終了。左に回り、近づけばクリンチで岩田を翻弄するゴンサレス。時間だけを浪費した。

20:32 - 第10ラウンド終了。ペースを取り戻した王者は、再び足を使い始める。岩田は誘われるように前にでるが、カウンターを取られ捕まえられない。

20:28 - 第9ラウンド終了。前に出る岩田。右ボディが刺さるが、打ち合いのなかで王者の左が炸裂。

20:24 - 第8ラウンド終了。お互いに目立った有効打が決まらず膠着気味になるが、王者がペースを回復。

20:20 - 第7ラウンド終了。王者が得意のノーモーションの左フック、右ストレートなど多彩なパンチをヒット。岩田も打ち返すがクリーンヒットが生まれない。

20:16 - 第6ラウンド終了。接近戦で手数を出して押し込んでいくゴンサレスに岩田が下がり始める場面も。

20:12 - 第5ラウンド終了。ダメージのある王者が足で稼ぐスタミナがないのか前に出る戦法に切り替えるが、岩田は確実に右ボディを叩き込む。

20:08 - 第4ラウンド終了。ゴンサレスは不利な場面でバッティング、ローブローを主張するも、レフェリーは止めず、岩田が攻める。

20:04 - 第3ラウンド終了。コーナーに追い詰める岩田は右ボディブローなど有効打が少しずつ決まり始める。王者はバッティングでカット。

20:00 - 第2ラウンド終了。王者ゴンサレスは、距離を取りながらカウンター狙い。残り40秒、ロープ際に岩田が押し込んだ際、不意のバッティングでゴンサレスがスリップダウン。

19:54 - 第1ラウンド終了。前に出てプレッシャーをかける挑戦者岩田。王者は足を使って左回りに様子をみる得意のパターンだが、岩田がボディストレートを刺してどよめきも。

19:51 - プエルトリコ、日本の国歌斉唱後、コミッショナー宣言(タイトル戦認定)、レノン・ジュニア氏の格式高い口上を経てラウンド1開始。

19:42 - WBO王者ゴンサレスが哀愁漂うエントランステーマ曲でリングイン。

19:38 - 挑戦者の岩田翔吉が入場。コールは国際的な名リングアナ、ジミー・レノン・ジュニア氏。

BOUT2:中谷潤人 vs. フランシスコ・ロドリゲス・ジュニア

19:25 - 最終第10ラウンド終了。中盤から近距離の打ち合い。残り30秒で再び中谷が自分の距離に仕切り直し、的確にストレートを打ち込んだ。ほとんどの場面で自分の得意な距離を保って有効打を重ねた中谷が3ー0で判定勝ち。

19:21 - 第9ラウンド終了。中谷の中距離ペースにロドリゲスは攻めあぐねる。

19:17 - 第8ラウンド終了。ロドリゲスはローブローで減点。中谷は細かく打ち分け、有効打を浴びたロドリゲスは左目下をカット。

19:13 - 第7ラウンド終了。ロドリゲスは前に出るが、中谷がリーチを使ってのパンチで食い止める場面が多くなる。

19:09 - 第6ラウンド終了。中谷が距離を取り、上下の打ち分けでロドリゲスを近づけさせない。終盤には中谷もスタンスを変えてみせるなど余裕を伺わせた。

19:04 - 第5ラウンド終了。頭を押し付け合うような接近戦。ロドリゲスはボディ中心、中谷はそれに合わせて姿勢を下げてショートアッパーを刻んだ。

19:00 - スーパーフライ級転向初戦の中谷潤人は、オーソドックスとサウスポーでスタンスを頻繁に切り替えて幻惑しようとするロドリゲスに冷静に適応。第4ラウンド終了。

BOUT1:WBOアジアパシフィック・ライト級王座戦

18:10 - 王者の吉野修一郎(三迫)が中谷正義(帝拳)との乱打戦を制し、6回KO勝ちを収め防衛に成功。世界挑戦へ大きな弾みをつけた。

20:55頃 - 寺地、京口がリングイン予定

寺地、京口は会場入りし、リングインまで最終調整へ。

 

寺地 vs. 京口:放送・配信予定

  • 配信日時:2022年11月1日(火)17:30~
  • 寺地vs京口戦の開始予定時間:20:45前後
  • 配信元:Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)
  • 視聴料金:Prime(プライム)会員なら誰でも視聴可能
    ※配信時間は当日の試合進行次第で変更される可能性がある

寺地 vs. 京口戦はインターネット動画配信サービス『Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)』(月額税込500円 or 年間税込4900円)で独占ライブ配信される。

今年4月9日の村田諒太 vs. ゲンナジー・ゴロフキン、同6月7日の井上尚弥 vs. ノニト・ドネアに続く『Prime Video Presents Live Boxing 第3弾』となり、今回も村田がゲスト解説として見守るほか、元世界3階級制覇王者長谷川穗積氏、元WBC世界バンタム級王者山中慎介氏が解説を務める。

寺地 vs. 京口戦は20:45前後からのライブ配信予定だが、当日の試合進行次第で時間が変わる可能性がある。

寺地 vs. 京口:全対戦カード

今大会は全4試合の発表となっており、配信はWBOアジアパシフィック級タイトルマッチの吉野 vs. 中谷戦からスタートする。

  • メイン:WBC・WBA世界ライトフライ級王座統一戦/12回戦
    • 寺地拳四朗(BMB)◯[7回TKO勝ち]✕京口紘人(ワタナベ)
  • セミ:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ/12回戦
    • ジョナサン・ ゴンサレス(プエルトリコ)◯[3-0]✕岩田翔吉(帝拳)
  • スーパーフライ級10回戦
    • 中谷潤人(M. T)◯[3−0]✕フランシスコ・ロドリゲス・ジュニア(メキシコ)
  • WBOアジアパシフィック・ライト級タイトルマッチ/12回戦
    • 吉野修一郎(三迫)◯[6回KO勝ち]✕中谷正義(帝拳)

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。
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